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審判/カフカ
新潮文庫
フランツ・カフカ(Franz Kafka, 1883年7月3日 - 1924年6月3日)は、チェコ出身のドイツ語作家。どこかユーモラスで浮ついたような孤独感と不安の横溢する、夢の世界を想起させるような独特の作品を残しました。生前は『変身』など数冊の著書がごく限られた範囲で知られるのみでしたが、死後、『審判』『城』『失踪者』を始めとする遺稿が発表されて再評価され、特に実存主義的見地から注目されたことによって世界的なブームとなりました。現在ではジェイムズ・ジョイス、マルセル・プルーストと並び20世紀の文学を代表する作家と見なされています。
『審判』(Der Process)は、1914年-1915年執筆の長編小説。理由の分からないまま裁判を起こされた男ヨーゼフ・Kが、様々な立ち回りもむなしく処刑されるまでを描いています。生前は発表されず、死後1925年にマックス・ブロートによって編集・公刊されました。ただし作中の一挿話のみ、生前に『掟の門前』のタイトルで独立して発表されています。結末部分は書かれているものの、途中の章は断片に留まっていて全体としては未完の作品です。