人間失格/太宰 治

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新潮文庫

太宰 治(1909年6月19日 - 1948年6月13日)は、自殺未遂や薬物中毒を克服し、第二次世界大戦前から戦後にかけて多くの作品を発表。没落した華族の女性を主人公にした『斜陽』はベストセラーとなります。その作風から坂口安吾、織田作之助、石川淳らとともに新戯作派、無頼派と称されました。主な作品に『走れメロス』『津軽』『お伽草紙』『人間失格』があります。

『人間失格』は、1948年に書かれた中編小説。他人の前では面白おかしくおどけてみせるばかりで、本当の自分を誰にもさらけ出すことのできない男の人生(幼少期から青年期まで)をその男の視点で描いています。体裁上は私小説形式のフィクションでありつつも、主人公の語る過去には太宰自身の人生を色濃く反映したと思われる部分があり、自伝的な小説とも考えられていす。戦後の売り上げは新潮文庫版だけでも累計発行部数670万部を突破しており、夏目漱石の『こころ』と何十年にもわたり累計部数を争っています。

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