隆盛期の世界ポスター展

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THE POSTER(1865-1969)
エッセン・ドイツポスター美術館所蔵品を中心に
1985年8月31日~10月13日
栃木県立美術館

ポスターが、その最初の隆盛期を迎えたのは、アール・ヌーヴォー華やかなりし1890年代。この展覧会では、19世紀後半から第2次世界大戦後までのポスターの歴史を、世界史的にも激動の半世紀であった時代背景を合わせて映し出しながら辿り、314点の作品を紹介しています。

大きく3つのパート構成で、
1つめは、ポスターの歴史。
「ポスターの登場と展開」「近代グラフィック・デザインの生成と発展」「機械礼讃と大恐慌」「新しいグラフィズムの展開/タイポグラフィーとアジトプロップ」「第2次大戦前後のポスター」と、時代を追う形で紹介されています。
表現主義、未来派、キュビズム、アールデコ、構成主義、バウハウスなど新しく生まれた芸術の変遷も辿ることができ、グラフィック・デザインの近代的な発展も観てとることができます。
2つめは、アメリカのアーティスト・ポスター。
第2次世界大戦後のテレビの普及によって、主要な情報メディアとしてのポスターの地位が揺らぎ始める状況の中、グラフィック・アートとしてのポスターの存在意義を暗示するかのように現れた1960年代のアメリカの芸術家による版画作品的なポスターが紹介されています。
3つめは、日本のポスター。
20世紀に入ってからの日本のポスターが、時代を追って紹介されています。

主な掲載アーティストは、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック、アルフォンス・ミュシャ、ピエール・ボナール、グスタフ・クリムト、ワシリー・カンディンスキー、ロイ・リキテンスタイン、アンディー・ウォーホル、マン・レイ、小磯良平、亀倉雄策、和田誠、福田繁雄、横尾忠則など

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