小さき者へ・生れ出づる悩み/有島武郎

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新潮文庫

有島 武郎(1878年3月4日 - 1923年6月9日)は、志賀直哉や武者小路実篤らとともに同人「白樺」に参加、白樺派の中心人物の一人として小説や評論で活躍しました。代表作に『カインの末裔』『或る女』や、評論『惜しみなく愛は奪ふ』などがあります。

『小さき者へ』は、1917年、妻・安子を結核で亡くした有島が、母を失った3人の幼い子供を勇気づけるために、子供たちに向けて書き残した手記ともされる短編小説です。

『生れ出づる悩み』は、1918年3月から大阪毎日新聞と東京日日新聞にそれぞれ三十二回にわたって掲載されましたが、病気のため八章途中で中断。その後、結末までの書きおろしと新聞初出からの改稿がなされた形で有島武郎著作集第六集『生れ出づる悩み』に初版として収録されました。作品に登場する「君」は、北海道岩内町出身の画家、木田金次郎がモデルとなっています。

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