源氏物語絵巻「宿木」

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切手趣味週間
1964年

源氏物語絵巻は、源氏物語を題材にした絵巻物。平安時代末期の作品で、国宝に指定されています。絵師は藤原隆能と伝えられていることから一般に「隆能源氏」と呼ばれています。また、源氏物語を題材にした絵巻物が数多くある中で国宝に指定されているものはこれだけであることから「国宝源氏物語絵巻」と呼ばれることもあります。

「宿木」は、『源氏物語』五十四帖の巻名の一つ。第49帖。第三部の一部「宇治十帖」の第5帖にあたります。巻名は、薫と弁の尼が詠み交わした和歌「やどりきと思ひ出でずは 木のもとの旅寝もいかにさびしからまし」「荒れ果つる朽木のもとをやどりきと思ひおきけるほどのかなしさ」に因んでいます。この「やどりき」はツタの異名(ヤドリギ)と「宿りき(かつて宿った)」の掛詞。

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