柚木 沙弥郎  美しい本の仕事/絵と型染から生まれる御伽草子

0

型染め作家で美術家の柚木 沙弥郎は1922年に東京・田端に生まれた。

父は洋画家、祖父も画家という芸術一家に育っ。
東京帝国大学文学部美学・美術史科に入学するが間もなくして学徒動員される。
戦争で勉学が中断されたが終戦の翌年から父の故郷である岡山県・倉敷にある大原美術館に勤務、
そこで民芸運動を牽引する柳宗悦らと親交を持つようになる。
同じく民芸運動に参加していた染色工芸家・芹沢銈介の型染カレンダーに魅せられ、弟子入りする。
氏の芹沢から学んだ染色技法の型染め文字絵は、型紙を使ったもので、個性豊かで味わい深さがある。
型染とは絵や図案を画いて型紙を作り、染めない部分を糊で防染して布や紙を染める伝統技法である。

2022年に生誕100年を迎えたが、現役で創作を続け、国内外で数多くの展覧会が開催されている人気の作家。
2024年1月、天寿を全うし永眠されました。

Default