Bucherer vintage bracket clock
1888年、カール・フリードリッヒ・ブヘラが、スイス・ルツェルンを拠点に創業した宝飾時計店は、瞬く間に高品質と独創性の代名詞となった。
彼の二人の息子は、幼い頃から父の職業を継ぐ運命にあり、
一人は時計職人、もう一人は金細工師の職人として技術を習得した。
宝飾職人の技能と時計職人の専門的技術の素晴らしい結び付きが、創業当初からカール F. ブヘラの製品を唯一無二の存在へと押し上げていった。
ブランドの信頼性と国際的な評判は、スイスの伝統に深く根ざしている。
時計が生み出されて以降、その製造技術と文化を牽引してきたのは、ヨーロッパの大国フランスであった。
そのため時計文化の中心がスイスに移ってからも、力を持っているのはフランス語圏に位置するジュネーブ勢であり、作る時計には洒脱な雰囲気がある。
“パリの華やかさ”が、奥底に眠っているのだ。
一方、ドイツ語圏に位置する時計ブランドには、ドイツ気質ともいうべき質実剛健さがある。
「カール F. ブヘラ」はその代表例である。
「カール F. ブヘラ」の拠点は、ドイツ語圏の「ルツェルン」にある。
チューリッヒから電車で1時間ほど離れたスイス中央部の観光都市で、“プチスイス”と称されている。
ルツェルン湖の前に本店を構える名店だ。