「フリーダ・カーロの日記」  #1

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「フリーダ・カーロの日記」
2023年 堀尾 真紀子解説 星野 由美・細野 豊 訳  富山房刊

フリーダ・カーロ(1907~1954)の短い人生の晩年期の36~7歳の頃に始まり、
没年(1954年)の47歳までの人生最後の10年間に綴られた日記だ。

6歳の頃、小児麻痺にかかった上に、
1925年18歳のとき乗っていた木造バスが路面電車と衝突し、大惨事に見舞われる。
背骨が折れ、右足と骨盤が砕け、壊れたバスの鉄棒が下腹部を貫通、
瀕死の重傷を負った。

後遺症がひどくなって鋼製コルセットを1944年に使い始めると、
皮製、石膏製など、30個近くのコルセットを使用することになった。

肉体と精神の痛みに抗わず、受容する力を身につけたフリーダの作品の多くは、
レタブロ(奉納絵)の手法を取り入れた土着的な自画像で、
約200点の作品が残された。

1946年に国立芸術宮殿全国展絵画部門で《モーゼ》が文部大臣賞を受賞。
1953年現代美術画廊でメキシコ国内で初の個展を開催する。

生涯30数回に及ぶ手術をし、後遺症に苦しんだ。

1953年 壊疽(えそ)になってしまった右足の膝から下を切断した。

1954年7月13日、肺塞栓(そくせん)症のためコヨアカンの「青い館」にて死去。
享年47歳。

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