- 0318 Museum
- 106F JUNGHANS WESTMINSTER CHIME MANTLE CLOCK
- JUNGHANS HISTRY
JUNGHANS HISTRY
ドイツ南西部シュヴァルツヴァルトは昔から修理職人や発明家を生み出してきた土地柄だ。
精密機械産業に携わる企業の多くはこの地方を発祥とし、今日の世界的地位を築いている。
ユンハンス創業者であるエルハルト・ユンハンス(Erhard Junghans、1823-70)→3ッ目の画像の左上の人物、その下は1867年のユンハンス初のカタログ。
父親の跡を継いでシュバヴァルツヴァルト(黒い森)のシュランヴェルク磁器工場で、
実業家としての成功を収めていた。
彼は、ヴュルテンヴェルグ王国政府顧問の勧めをうけて、時計メーカーの創業を決意した。
ユンハンスの兄弟のクサーヴァ・エアハルトは 当時アメリカに住み、
クロック向けのケースを製作していたのである。
エアハルトはクサーヴァを通してアメリカの近代的生産法を習得。
シュヴァルツヴァルト地方初の近代的な時計メーカーを設立した。
1861年に創業されたユンハンスはかなり近代的な会社であったが、
同社の成功を支えたのは、アメリカに比べて相対的に安い労働賃金であった。
成功を収めた同社は、木製のケース(シュバヴァルツヴァルトお得意の木工品)と金属の振子、そしてチャイムを持つ最新のクロックを発明。
南北戦争が終わったばかりのアメリカに輸出し、大きな成功を収めた。
さて、1866年にユンハンスのブランドが創設され、
アーサーが1870年に会社を引き継ぎ、以降 急速な発展を遂げた。
(1870年には1日で100体の時計を生産)
最初のトレードマークである「イーグル・フラッグ」を1877年に登録。
続いて、時計歯車を意図した八芒星の商標が1890年にブランドシンボルとなる。
1903年には世界で最大の時計メーカーにまで成長した。
さらに、レンッキルヒ、トーマス・ハラー、グスタフ・ベッカーなどの著名なドイツ時計メーカーを吸収。
第二次大戦後、国家の解体でシュヴァルツヴァルトの時計メーカー全体が終焉を迎えた。
が、エルハルトの孫のヘルマスのもとで再建され、 現在はドイツ最大の時計メーカー。