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カバン・メガネ・アクササリーに関するワードをまとめた用語集です。記事中に登場するショップやブランド情報をはじめ、細かいディテールや歴史を楽しむのに欠かせない用語を詳しく解説します。気になる用語から、それに関連する記事も選べます。
英国王室御用達で知られるサヴィルロウの老舗テーラー、ギーブス&ホークスで修行をした異色のカッター、久保田によるテーラー・BLUE SHEARS。 独自の芯地づくりや、緻密な手縫い工程など細部にまで神経の行き渡った仕事でリピーターが絶えない。世田谷瀬田のアトリエは完全予約制のため、訪れる際には事前に電話予約を。渋谷青山には久保田氏が自ら教鞭をとりテーラリングを指導する「BLUE SHEARS ACADEMY」も。
クリスティーズ(Christys')は、1773年スコットランドの首都・エディンバラでミラー・クリスティ(Miller Christy)によって創立された高級帽子メーカー。イギリスの帽子ブランドいえば「Christys'」と言われるほど、イギリスでは万人が知っている有名なブランド。 1850年代にイギリスのアルバート王子(Prince Albert of Saxe-Coburg-Gotha)がシルクハットを被り始めたことをきっかけに、現在も王室御用達(ロイヤルワラント)の帽子ブランドとして確固たる地位を確立している。 伝統のデザインを守りつつ、現代の要素を取り入れたカジュアルな帽子なども製作し、品質の良さとファッショナブルなデザインで多くの著名人も愛用している。
ドブス(DOBBS)は、1908年にジョン・カヴァナー(John Cavanagh)によって創立されたアメリカの帽子ブランド。クラシックな麦わら帽子やフェルトハットの生産がメイン。1930年代には「The Hat Corporation of America」という名前に変わっている。 禁酒法時代のギャングから高級なハットを求めるウォールストリートのビジネスマンに至るまで、多くのファンに愛され、1930年代頃のトレンドである古典的なスタイルと高品質な帽子をニューヨークの5番街の店舗で現在も作り続けている。
シャツの縫製工場で職人として働いていた経験をもつ南祐太氏が主宰するビスポークシャツのお店。千葉県の江戸川台に店舗を構えており、都心から約1時間ほどかかるが都内だけでなく遠方からも訪れる人も多い。定期的に国内各所でトランクショー(オーダー会)も開催している。 ショップに併設される形で工房があり、ビスポークシャツは5人の職人たちにより製作されている。採寸、型紙製作は南氏が行っており、身体のラインがきれいにでるようなシャツをオーダーできる。職人たちの手で作られる流れるような美しいギャザーが特徴的。 2017年9月からはビスポークシャツに加え、既製品も展開している。
プラスチック素材のポリ塩化ビニル、または塩化ビニル樹脂を意味する「Polyvinyl Chloride」の略。一般には塩化ビニール、塩ビ、ビニールなどと呼ばれる。また、布地の表面に塩化ビニール樹脂を塗布した人工皮革をPVCレザーと呼ぶ。 耐久性が高く、汚れに強いのでメンテナンスが容易なことが特徴的。非常に値段が安いため、日用品から建設設備に使われるようなものまで幅広く使用されている。また、可塑剤という薬品を添加することにより、自由に樹脂の硬さを変更することができるという他の樹脂とは違った利点もある。この利点を活かし、硬いものから柔らかいものまで多様に加工することが可能になっている。
ステットソン(STETSON)は、1865年ジョン・バタソン・ステットソン(John B. Stetson)によって創業したアメリカの帽子ブランド。 19世紀末には大企業として確立し、ハリウッドスターや政治家など多くの著名人たちに愛用されるようになった。日本でも故昭和天皇や、吉田茂元首相が愛用していたとされる。 20世紀の終わりにかけては、ライセンス・ビジネスへと方向転換を図る。自らをライフスタイルブランドとして位置づけることにより、帽子だけでなくフレグランス、アイウェア、フットウェア、アパレル、ホームウェアなどの製作も開始した。 革新的でありながらも伝統を大切にする姿勢は現在もなお、世界中から多くのファンに支持されている。
Vick tailorはフルオーダーが専門のテーラー。店主である近藤卓也氏は顧客の採寸、型紙、生地の裁断、縫製、仮縫い、納品までの工程を一人でこなす、カッターでありテーラーでもある。ハウススタイルは持たず、顧客一人一人の身体的な特徴や、細かな要望を反映した丁寧なスーツ作りに定評がある。英国のクラシックな雰囲気を残しつつ優美なシルエットが特徴的なVick tailorのスーツやジャケット。エレガントな一着を求める方に是非おすすめしたいテーラーである。
アメリカ東海岸のエリート私立大学8校のスポーツ・カンファレンスとしての名称である「アイビーリーグ(Ivy League)」がその名の元。 日本では、第一次アイビーブームの1965年に発売された写真集『テイク・アイビー(Take Ivy)』で、当時のアイビーリーガーの生活や着こなしを把握することができた。アイビーリーガーは20世紀初頭からファッションリーダーであり続け、学生たちが流行らせたアイテムも多く存在した。その中でもハーバード大学(Harvard University)、イエール大学(Yale University)、プリンストン大学(Princeton University)の3校の学生はお洒落で有名だった。 ファッションとしては、プレッピー、アイビー、アメリカントラディショナルの順に大人っぽい着こなしとなる。
靴の表底のことで、地面に直接あたる部分。「本底」「外底」ともいう。材質は革底、合成底、ゴム底、スポンジ底、ポリウレタン底、フェルト底など、さまざまな種類がある。 ソールの表面が波打った形状をしている「クレープソール」などがゴム素材のラバーソールとして有名。ほかにも登山用やアウトドア用、軍用など、メーカーが独自に開発したラバーソールも数多く存在する。 靴の中底(足の裏が靴に直接当たる部分)は「インソール」と呼ぶ。
アスコリ(ASCOLI)は、イタリア・バレーゼで1908年に創業した伊製最高級バッグ・レザーグッズブランド。タツノオトシゴがトレードマーク。 選りすぐられた皮革を使用し、妥協を許さない細部までのこだわりのもと、一つ一つの製品が熟練した職人達の手作業によって丹念につくられている。 現在は、ブランド名をイタリア語で「谷」を意味するヴァッレ(VALLE)と、創業者の名前アスコリ(ASCOLI)を組み合わせた「バラスコリ(VALASCOLI)」に改名している。
アラン・フラッサー(Alan Flusser・1945年生まれ)は、アメリカ出身の服飾デザイナー。1985年に自身の名を冠したブランドを立ち上げる。 アメリカのブランドでありながらイングリッシュ・ドレープシルエットに傾注した作風で、創立当初から通な服好きの注目を集めた。 1987年公開のアメリカ映画『ウォール街(Wall Street)』のマイケル・ダグラス(Michael Douglas)の衣装を担当。1985年にはファッション界のアカデミー賞と称され、アメリカのファッション界では最も権威があるとされる「コティ賞」、1987年には「カティ・サーク賞」と、当時のメンズファッションの特別賞も受賞している。また、『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌が選ぶ「世界のベストドレッサー」に過去20年間にわたり登場している。 日本ではオンワード樫山やリーガルコーポレーションがライセンス商品を展開していたが、1990年代以降は次第にニューヨークのアトリエでのビスポーク(カスタムメイド)に軸足を移し、今日ではそちらに完全に専念している。
一澤信三郎帆布(いちざわしんざぶろうはんぷ)は、京都市東山区にある老舗の布製手作り鞄の直売メーカー。創業1905年。「信三郎帆布」、「しんざぶ」の愛称で知られ、ロゴマークは布に包と書いた「布包(かばん)」という、同社が創作した合成漢字を使っている。 素朴でシンプルなデザイン、豊富な色揃え、堅牢なつくりが特徴的。純綿または本麻製の帆布と呼ばれる厚布で、創業から100年を経た今でも、昔と同じように職人の手で丁寧に作られている。 「京都市東山知恩院前上ル 一澤帆布製」と縫い込まれた赤枠のタグが入っており、京都市東山区の直営一店舗でのみ販売している。ファッションアイテムとしても老若男女を問わず人気が高い。
靴のつま先(バンプ)を覆う革片部分に、鳥の翼(ウィング)のような切り返しの模様がある靴のこと。日本では、この部分がおかめの髪の生え際に似ていることから「おかめ飾り」と呼ばれることもある。ウイングの長さが土踏まず辺りまでのものが一般的にウィングチップと呼ばれ、踵までつながっているものを「ロングウィングチップ」、つま先部分で切れているものを「ショートウィングチップ」または「シールドチップ」と呼び区別している。
革靴の構造を大きく分けると「内羽根式」と「外羽根式」がある。 内羽根式は、革靴の紐を通すパーツ(はとめ、またはアイレット)がフラットで一体化もしくは甲革の下に入る作りのため、羽根が外側に開かないデザインになっている。一方で外羽根式は、羽根が外側に開く。内羽根式の靴は外羽根式よりもフォーマルな印象になるため、一般的に冠婚葬祭や室内執務に適しているとされる。 内羽根式は国によってさまざまな呼び名がある。イギリスやアメリカでは「バルモラル(balmoral)」、フランスでは「リシュリュー(Rechelieu)」、イタリアでは「フランスのお嬢さん」を意味する「フランチェジーナ(Francesina)」と呼ばれている。
ソールには柔軟性のあるジュート(麻紐)、アッパーにはキャンバス素材や木綿生地を使用し、ソールとアッパーを縫い合わせるステッチデザインが特徴の靴。略して「エスパ」とも呼ばれる。スリッポンと似ているデザインだが、エスパドリーユには、上部を覆うスリッポンやサンダルタイプ、オープントウタイプなどさまざま。 地中海地方で誕生し愛され続けてきたが、数年前にCHANEL(シャネル)がエスパドリーユを発表。再び人気に火がつき、今では夏のカジュアル靴として定番化している。
エルエルビーン(L.L.Bean)は、1912年アメリカ・メイン州にレオン・レオンウッド・ビーン(Leon Leonwood Bean)によって創業されたアウトドアブランド。 防水ブーツをハンター達に販売していたことが始まり。アウトドアブームなど時代の波に乗り、徐々に事業を拡大させ、機能性のあるアウトドア製品のブランドとして認知されていった。 1992年には日本でもビジネスの展開を始め、現在では衣料品だけでなく、家具等も製造・販売している。
革をなめす段階でたっぷりの油分を含ませたレザーのこと。 上品な光沢があり、しっとり柔らかく、マットな風合いが特徴的。他の革と比較して汚れが付きにくく、傷がついてもあまり目立たず、多少の水分はオイルが弾いてくれるという利点もある。 使用することで染みこませたオイルが徐々に溶け出してツヤが出るため、エイジングレザー・経年変化レザーとして人気がある素材。 防水性に長けるところからワークブーツ・デッキシューズ・登山靴などに多く用いられる。
カルティエ(Cartier)は、1847年に設立したフランスの高級宝飾ブランド。エドワード7世から「王の宝石商、宝石商の王(Jeweller of kings, King of jewellers)」と言われるほどの名門。 ジュエリーブランドとして有名だが、時計の製造にも力を入れている。他ブランドと比べ、サイズ展開が豊富で、かつデザイン性にも優れている。特にパリの解放を記念し、戦車の形状を模して製作された「タンク ウォッチ(Tank Watch)」や、飛行中でも操縦桿から手を放さないで見られるよう依頼されて製作した、世界最初の一般用量産腕時計として知られる「サントス ウォッチ(Santos Watch)」などが有名。 現在はリシュモン(Richemont)の傘下に入っている。
靴の土台となる型のこと。靴のデザイン、機能などを決める重要な要素となる。その他、靴のかたち自体を表現することもある。 一般的には、木や合成樹脂など、足の形に基づいて作られる。「靴型」や「ラスト」とも呼ばれる。 木型に甲革(アッパー)を型紙通りに縫い合わせた物を被せ、強い力で木型に添わせながら接着剤で留め、シワにならないように革を叩きながら木型になじませる。そのためデザインが違っていても、木型が同じであれば内部は全く同じものになる。
気室とは、鞄の収納部分のこと。メインの収納部分が1つのことを一気室と呼び、仕切りなどで2つに分けられていることを二気室、3つに仕切られているものを三気室と呼ぶ。カメラバッグやバックパックなどに多く見られる。 二気室や三気室にすることで、ジッパーやボタン、仕切る生地などが増えるためバッグ本体はやや重くなるが、小分けに荷物を収納でき取出しがスムーズになる。
五月革命(Mai68)または五月危機とは、1968年5月に勃発したフランス・パリで行われたストライキを主体とする民衆の反体制運動と、それに伴う政府の政策転換のこと。パリの大学生が政府の教育政策に不満を爆発させて暴動を起こしたことがきっかけ。 その後、新左翼の学生たちによる運動に呼応した一般市民のストライキにまで発展し、フランス全土で1000万人近くの労働者が参加した。 1960年代はベトナム戦争が発端となり、さまざまな若者主体の運動が世界中に広がった。
ゴールドファイル(GOLDPFEIL)は、1856年ドイツ・フランクフルト近郊の小さな街で創業した革製品ブランド。 高級パースと札入れを製造する小さな工房としてスタートした後、紳士用・婦人用のバッグの展開を開始。最高級の素材と希代の職人芸から生み出される革製品が評判を呼び、貴族階級から数多くの注文を受け瞬く間にヨーロッパ全土にその名を轟かせた。 世界中から集めた良品な原皮だけ数ヶ月かけて鞣し、独自の染色を手で摺り込んでは拭き取る作業を繰り返して仕上げを施す。それを熟練の職人(マイスター)が、卓越された技術を用いて製品へと縫い上げるという、創業当時より「妥協を許さないもの作り」の理念を守りぬいている。
イタリア語で仕立て屋やテーラリング技術のことを意味する「サルト(sarto)」「サルトリア(sartoria)」のことで、英語では「テーラー(tailor)」と呼ばれている。伝統的なテーラリング技術のことを「サルトリア・テーラリング(sartoria tailoring)」、その技術を使って仕立てたスーツのことを「サルトリア・スーツ(sartoria suits)」と呼ぶ。また、テーラードアイテムを意識したデザインのことを「サルトリア風」と表現したりする。
イタリア語で仕立て屋やテーラリング技術のことを意味する「サルト(sarto)」「サルトリア(sartoria)」のことで、英語では「テーラー(tailor)」と呼ばれている。伝統的なテーラリング技術のことを「サルトリア・テーラリング(sartoria tailoring)」、その技術を使って仕立てたスーツのことを「サルトリア・スーツ(sartoria suits)」と呼ぶ。また、テーラードアイテムを意識したデザインを「サルトリア風」と表現することもある。
産業革命(Industrial Revolution)とは、18世紀後半のイギリスに始まった、綿工業(木綿工業)における手工業に替わる機械の発明。さらに、蒸気機関の出現とそれにともなう石炭の利用という生産技術の革新とエネルギーの変革のこと。基本的な生産基盤を農業社会から工業社会へと転換させた。 イギリスにおいて一定の成長を遂げていた資本主義は、産業革命を経て確立し、時代を近代へと推し進める役割を果たした。
サヴィル・ロウ(Savile Row Street)は、世界中のファッション通から憧れられるイギリスの有名な仕立て屋が立ち並ぶ、イギリス・ロンドン中心部にあるメイフェアのストリート。全長約500mの通りだが、敬意と憧れを込めて「黄金の道(Golden mile of tailoring)」と呼ばれている。また、日本語でビジネススーツを表す「背広」の語源とも言われている。 1800年代から仕立て屋が集中し、サヴィル・ロウのテーラーで仕立てるのが世界中の紳士の憧れとなった。老舗のヘンリープール(Henry Poole & Co)や、ギーブス&ホークス(Gieves&Hawkes)、ノートン&サンズ(Norton & Sons)などが名を連ねる。 ビートルズ(The Beatles)が創立した「アップル・コアレコード会社(Apple Corps Ltd.)」もサヴィル・ロウの中にあったため、ナッターズ(Nutters of Savile Row)で仕立てたスーツを着用していたという話は有名。
1982年から1990年代半ばにかけて、リーガルコーポレーション(当時は日本靴製株式会社)が販売していた既製靴のブランドのこと。 日本製で最高レベルと従来の日本にはなかった英国靴らしいデザインを誇っていた。1980年代初頭の英国既製靴といえばチャーチ(Church's)などが挙げられるが、英国既製靴ブランドに負けないクオリティーを備えていた。一度なくなるものも、2009年にブランド復活を遂げる。 写真はシェットランドフォックスのシューズボックスのイラスト。
革を鞣した後に表面に現れる一種のシワ模様のようなもの。 自然に付く場合もあるが、何らかの形で人為的に形成される場合が大半で、革にアクセントを出すだけでなく、表面に傷が付きにくくなったり、傷が付いてしまっても目立たなくさせるなどの効果がある。 人間の手で揉むことで、表面にシボを出して仕上げた革を「揉み革(Boarded Leather)」、機械を使い表面にシボを出して仕上げた革を「シュリンクレザー(Shrink Leather, Shrunken Leather)」と呼ぶ。
染色する際に革の内側(芯)まで染色すること。裁断したコバ面(切断面)にも表面と同じ、またはそれと同等の色がつくくらい染料が浸透している革のことを芯通し革と呼ぶ。 鞄や財布を作る際に縫い穴が芯通しならば白く見えないため、多少傷がついたとしても目立たない。タンニン革の場合は、コバ仕上げが簡単といったメリットがある。一方で、革の品質が低下しやすいといったデメリットもある。特にヌメ革は浸透させること自体が大変難しく、染料で処理する時間が長くかかるため、革の品質が下がってしまう。
ジョンコンフォート(John Comfort)は、1908年にハンドフレームのニットタイの生産からスタートした、ネクタイ、スカーフ、ポケットチーフなどを展開する英国ブランド。 上質な生地を使用したコレクションは、クラシックなスタイルによく似合う。現在ではニットタイだけでなく、プリントタイやレジメンタルタイなどもラインナップに揃えている。 もともとの会社はプリントタイやレジメンタルタイの製造で非常に評価が高かったが、残念ながら21世紀初めに消滅。近年は日本のフェアファクス社(Fair Fax)と契約してブランドとして復活した。
スクエア(square)は英語で「四角」という意味で、靴のつま先部分が四角く角ばった形状、またはつま先が角ばった靴のこと。少し丸みを帯びた形状から、明らかに四角い形状まで幅がある。「フレンチライン」とも呼ばれる。 一般的な形状だがクラシックな印象が強いため、フォーマルやビジネス向き。クラシックでイギリス風のシルエットを持ち、どんなスーツにも組み合わせやすいと同時に、カジュアルな服装にも合わせやすい。 また、チゼルトウと同様に、足の親指から中指までがほとんど同じ長さのスクエア型を持つ足型と相性が良い。指先の負担が軽く、とても履きやすいことが特徴。
ストリートファッションとは、ファッションデザイナーや企業主導ではなく、ストリートに屯する若者たちの中から自然発生的に生まれたファッションのこと。
スマイルズとは、東京 目黒区にあるスープ・カレーを中心とする食品の製造・加工・販売、及び飲食店を経営している会社。三菱商事外食サービス事業ユニット所属の遠山正道(とおやま まさみち)が、社内ベンチャー企業としてスープ専門店チェーン「スープストックトーキョー」を創業したことが始まり。2000年には、三菱商事株式会社の中で独立した社内企業として設立された。 「誠実で価値のあるものを提供する」ということを経営理念とし、「普通を普通じゃなく。“らしさ”を大切に実業を」というモットーを大切にしている。 スープ専門店「スープストックトーキョー」を始め、ネクタイ専門店「giraffe」、ファミリーレストラン「100本のスプーン」、リサイクルショップ「PASS THE BATON」、のり弁専門店「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」など、幅広い経営をしている。
タグ・ホイヤー(TAG Heuer)は、1860年にエドウアルト・ホイヤー(Edouard Heuer)によって設立されたスイスの高級時計メーカー。元々社名はホイヤー(Heuer)だったが、1985年よりTAGグループ(現Techniques d'Avant Garde)からの資金援助を受け、現在の社名に変更した。1999年以降からは、LVMHの傘下に入っている。 設立当初からストップウォッチや、クロノグラフ(ストップウォッチ機能を備えた懐中時計または腕時計)といったスポーツウォッチの開発に力を注ぎ、クロノグラフの歴史に多大な貢献をしている。近年では、トゥールビヨンや磁気を利用した開発を行っている。 スポーツシーンとつながりが深く、様々なスポーツ競技においてスポンサーを務めている。
タートオプティカル(TART OPTICAL)は、1948年にアメリカ・ニューヨークでジュリアス・タート(Julius Tart)によって設立されたアイウェアブランド。 ジェームス・ディーン(James Dean)や、ジョニー・デップ(Johnny Depp)が愛用していたことでも有名。 1990年代にブランドが休止したが、ジュリアスの意思を継ぐブランドとして、甥のリチャード・タート(Richard Tart)が「ジュリアス タート オプティカル(Julius Tart Optical)」としてブランドを復興した。復刻モデルは全てイタリアで生産され、細部にわたるまでオリジナルを忠実に再現している。
平面的な生地を、丸みのある立体的な身体に沿わせるための縫製技法のひとつで、前身頃の両胸などにある「つまみ縫い」のことで、ウエストのラインを調節する役割がある。名前の由来は、縫い消した部分の先端が尖っているように見えるため、ダーツ(投げ矢)から取られたとされる。 スーツやジャケットの前ダーツ(フロントダーツ)として使われ、ダーツを取ることによってジャケットのシルエットが変化する。腰回りを絞ることで、着心地がよくなるのはもちろん、見た目にも美しいジャケットに仕上がる。 一方でダーツのないものはアメリカン・トラディショナルモデルのスーツが代表的で、絞りがない、または少ないためボックスシルエットになる。
チャーチ(Church's)は、1873年創業したイギリスの老舗靴メーカー。現在は紳士靴として世界的に知られているが、創業当初はカントリーシューズやサドルシューズのような軍用靴を製造していた。 当時の靴は、左右の区別がなく真っ直ぐなもののみだったが、初めて左右のある靴を製造し、またサイズ展開にハーフサイズを取り入れるなどの革新的な試みを行ってきた。 他の老舗メーカーよりコストパフォーマンスがよく「英国の良心」と呼ばれていたが、近年はユーロ高・原油価格高、原皮の供給源の減少等により、値段も高騰している。王室御用達(ロイヤルワラント)の肩書きはないものの、その風格・デザイン・クオリティーは靴メーカーでもトップクラスを誇っている。 1999年以降はビジネスチャンスを拡大するため、イタリアのファッションブランド・プラダ(PRADA)の傘下に入っている。
織り物の三原組織の一つである「綾織り」の別名。厳密に言うと、縦糸3本に横糸を1本交差させた「四つ綾(3/1)」をツイルと呼ぶ。 織り目が斜めの畝状に見えることが特徴で、表面はしなやかでハリと光沢感のある生地。また伸縮性に優れており、しわになりにくいのも魅力。一方で、摩擦には弱いため、強くこすったりすると生地が劣化してしまう可能性がある。 代表的な生地にはインディゴ糸を使った綾織り物であるデニムを筆頭に、シャツ・ジャケット・ボトムなどの衣類を中心にさまざまな用途で使用される。
2021年3月に閉店した、ファッションセレクトショップの老舗「テイジンメンズショップ」の略称。 1960年に第一号となるお店を銀座4丁目をオープン。当初、メインアイテムはアイビーファッションの代名詞 「VAN」だったが、その後インポートアイテムを充実させ、今日言う「セレクトショップ」の草分け的存在だった。
チャーチの数ある代表作の中の一つ。「外交官」という意味を持つ人気のモデル。
デンツ(DENTS)は、1777年イギリス・ウースターでジョン・デント(John Dent)によって創業した世界最高級手袋ブランド。ロイヤルワラント(王室御用達)の称号を持つ。 革の鑑別と裁断技術において天才的な才能を持ったデンツが作り出す手袋は、手にしていることを忘れてしまうほどのフィット感を持ち「シークレットフィット(seacret fit)」と呼ばれ、名を響き渡らせた。1953年にエリザベス2世が戴冠式用手袋として使用したその手袋は、イギリス・ウィルトシャー州にあるデンツ博物館に収められている。 現在はベルトやハンドバッグ、帽子、スカーフ、革小物など幅広く展開している。
ドゥーニー&バーク(DOONEY&BOURKE)は、1975年にアメリカ・ニューヨークで創業したアクセサリーブランド。 「どんな天候でも使えるレザーバッグを開発すること」を掲げ商品開発を進めてきたため、365日いつでも使えるバッグを作り上げたことがこのブランドの強み。また、持ち手の素材はルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)と同じ物を使用している。 近年では、ディズニーとコラボするなど話題で、商品はカリフォルニア・アナハイムディズニーとオンラインストアのみでの購入が可能。
ニューヨーカー好みでトラディショナルルックという意味で、1970年代後半にアメリカ・ニューヨークを拠点とするデザイナーや、老舗の紳士服専門店などを巻き込んで起こったトラッドの流行。都会的でシャレた雰囲気が特徴。日本でトラディショナル(Traditional)という意味で使用されるトラッドとという言葉は和製英語。 ラルフローレン(Ralph Lauren)、サル・セザラニ(Salvatore J.Cesarani)、ジェフリー・バンクス(Jeff Banks)、アラン・フラッサー(Alan Flusser)、ギャリック・アンダーソン(Garrick Anderson)といったデザイナーが活躍した。また、老舗のファッションブランド・ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)に対して、洗練されたポールスチュアート(Paul Stuart)などが注目された。
ハリソン(HALISON)は、1925年兵庫県・加古川に設立された日本の老舗靴下専門メーカー。 カジュアルソックスからアウトドア用までたくさんの種類の靴下を製造・販売しており、創業以来そのすべてが日本製を貫いている。伝統を継承しながらも、常に最先端や徹底的な履き心地を追求しているところも魅力的。 1960年代のアイビールックの流行には欠かせない逸品とされた。そのクオリティの高さからOEM供給(Original Equipment Manufacturing)が行われたり、数々の雑誌に掲載されたりと高品質が保証されている。
女王御用達のデザイナー、ハーディ・エイミスが語る紳士服の歴史や、着こなしの哲学、そしてイギリス人のダンディズムまで理解できる。何と言っても紳士服の書籍としては内容の濃さが桁違いである。ウィットなエイミスの語り口調で書かれているのも魅力で、正装から普段着までの英国式の着こなし術がわかるためスーツ好きの人はもちろん、初心者の人でも大変参考になる一冊である。
ハートマン(HARTMANN)は、1877年アメリカ・ウィスコンシンでトランク職人のジョセフ・S・ハートマン(Joseph S. Hartmann)によって設立されたアメリカのバッグブランド。 「卓越さを象徴するような最高級ラゲッジ」を製作するという信念のもと、高い品質、優れた耐久性、エレガントなデザインにより、旅行を愛するセレブリティの定番アイテムとなっていった。最高の技術を用い、優れた伝統を誇るブランドとして、洗練された上質なトラベルラゲッジを140年以上に渡り制作し続けている。 1956年にハートマンを象徴する、ツイードとベルディングレザーで作られた「ツイード・ベルティング」を発表し、現在も人気のコレクションとなっている。 過去に日本でも百貨店で取り扱いがあったが、その後撤退し正規輸入が途絶えていたが、2012年にサムソナイト社(Samsonite)の傘下に入ったことにより、日本に再上陸した。
バーバリー(Burberry)は、1856年トーマス・バーバリー(Thomas Burberry)によって創業したイギリスを代表するファッションブランド。 1879年、農民が汚れを防ぐために羽織っていた上着をヒントにギャバジンを考案。通気性に優れ、悪天候に強く丈夫な布地は、従来の重く着心地の悪かったレインウェアに革命をもたらした。 1912年にはイギリス人士官用に制作したタイロッケンコートの特許を取得。第一次世界大戦の折には塹壕(トレンチ)での戦闘に合わせて、タイロッケンコートに修正を加えたトレンチコートを開発し、終戦後には世界中に広まった。 日本では1969年に三陽商会へのバーバリーのライセンス生産を開始したが、2015年で契約満了となり終了。現在はバーバリー100%出資のバーバリー・ジャパンが販売を手がけている。
パターンオーダー(Pattern order)とは、オーダーメイドスーツにおけるオーダー方法の一種で、既製服とオーダーメイドの中間的なシステムのこと。 いくつかあるサンプルの中から、自分の体型に近いものを着用し、フィッターがピンで留めて体型補正を行ったのち、補正するデータをもとに縫製工場で仕上げる。生地、パターン、ステッチなど細部のこだわりまでオプションで指定できるものもある。 ちなみに職人が型紙から作り、縫製するオーダーをイギリスでは「ビスポーク(Bespoke)」、イタリアでは「サルトリアーレ(Sartoriale)」または「サルト」と呼ばれている。
パンチドキャップトウは、革靴の爪先に一文字のステッチングとブローギング(穴飾り)を施したスタイルのこと。ブローギングがなく、一文字状のステッチングのみ施されたスタイルの靴は「ストレートチップ」という。 ただし「レースステイ横のステッチにパーフォレーションが施されているものは含まれるのか」といった意見や、「キャップにパーフォレーションをあしらうことを定義にしている」、「スロートラインまでパーフォレーションが入っていなければ大丈夫」と考える人がいるなど、定義が完全に定まらないのが現状。 ストレートチップと比べると、若干フォーマル度が下がるため、内羽根のパンチドキャップトウを積極的に作るメーカーは少ないとされる。
ビルアンバーグ(Bill Amberg)は、1984年ロンドンで同名デザイナーによって創業したレザーアイテムブランド。 1980年代に発表された「ロケットバッグ」をきっかけに、世界的にその名が知れ渡るようになった。その完成度の高さから、ロンドンのV&A博物館(ヴィクトリア&アルバート博物館)にも展示されている。 現在もなお、斬新で新鮮な鞄をデザイン続け、レザーを使ったインテリアのデザインや高級宝飾店にて内装を手掛けるなど、活動の幅を広げている。
フレッド・アステア(Fred Astaire・1899年5月10日-1987年6月22日)は、アメリカ出身の俳優、ダンサー、歌手。 1930年代から1950年代のハリウッドのミュージカル映画を牽引した大スター。 代表作には、1935年「トップハット(Top Hat)」、1948年「イースターパレード(Easter Parade)」、1953年「バンドワゴン(The Band Wagon)」などがある。
フローシャイム(Florsheim)は、1892年アメリカ・シカゴでミルトン・フローシャイム(Milton Florsheim)によって創業したアメリカの老舗靴ブランド。 アイビー文化を代表するアメリカントラッドブランドの代表として名を轟かせた。ドレスシューズからカジュアルシューズまで幅広く展開。コストパフォーマンスが高いベーシックラインもあれば、「インペリアル」や「ロイヤルアンペリル」などの最高級皮革コードバンを使った高級ラインも揃う。 現在はアメリカ製ではなくなっている。
ブリーフィング(BRIEFING)は、1998年に株式会社セルツリミテッド(現 株式会社ユニオンゲートグループ)により設立された日本のバッグブランド。 「ミリタリズム」を追求したことから開発が始まったため、日本企画だがアメリカのミリタリーファクトリーに製造を依頼している。米軍仕様の高い規格基準を満たすため、素材や製作方法に徹底的にこだわっており、メイン素材であるバリスティックナイロン(特殊なダブルバスケットウェーブで編まれた #1050デニール)は耐摩耗性に非常に優れている。あくまでも日常使いのバックでありながら、ミリタリースペックをクリアした、またはそれ同等レベルの素材や技術を用いて、本格を貫いているところが最大の特徴。 ブランド誕生のきっかけは、道具としての機能性と実用性を求める傾向の強かったセルツリミテッドと、軍用バッグを手がけるミリタリーファクトリーとの相性が良かったことがきっかけだと言われてる。
ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)は、1818年ヘンリー・サンズ・ブルックス(Henry Sands Brooks)によって設立されたファッションブランドで、アメリカでは初となる既製服ファッションの大規模小売店。 「最高品質の商品だけをつくり、取り扱うこと。適正な利益のみを含んだ価格で販売し、その価値を理解できる顧客とのみ取引すること」を基本理念に掲げ、顧客にはアブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)や、ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)などの歴代米大統領からフレッド・アステア(Fred Astaire)、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)などの有名人やポップスターからハリウッドスターまで、多くの有名人が名を連ねている。 アイビールックの伝統的なブランドとして、アメリカンクラシックの伝統を現在も継承し続けていると共に、ボタンダウンシャツやノンアイロンシャツなどを初めて商品化するなど、伝統を大切しながらも新たな境地への挑戦を続けている。 1979年には日本にも上陸を果たしている。 米国本社は長らく創業のブルックス家自身が経営していたが、1970年代以降は米国の百貨店連合FDS、英国のスーパーマーケット・マークス&スペンサー、そしてイタリアのサングラスメーカー・ルクソティカの創業家へとオーナーが次々と変化した結果、2020年に経営破綻。現在はアメリカのブランドグループ・スパーク傘下で再建中。
Bruno Magli(ブルーノマリ)は、ブルーノ、マリーノ、マリーアのマリ三兄弟が、イタリア・ボローニャで創業したイタリアを代表するレザーブランド。1960年代にパンプスの原型を発明したことでも有名。 1936年に小さな地下室で女性用の靴を作成するために始まり、徐々にイタリア全土に広がっていった。1947年には製造施設を設立し、製品ラインアップにメンズシューズを追加した。上質な素材と卓越した職人のハンドメイドの靴は、王室やセレブの顧客も多い。
プリーツ(pleats)とは、生地の伸縮などのゆとりを持たせるため、また生地に立体感を出してエレガントに見せる場合や、運動量を加えるために布を折って作られるヒダまたは折り目のこと。 プリーツは1本1本きっちりとヒダ先まで折りが入っているため、山の頂点が明確な尖ったイメージや堅いイメージがあるが、連続したプリーツは生地の躍動感から柔らかさを表現される。折り山が途中で消えるものを「ダーツ」、折り目がついていないものを「タック」と呼ぶ。
1923年、東京・神田小川町に創業した靴の名店。オリジナル・チャッカブーツでも有名。 建物は戦後のものだったが、1993年9月には10階建ての平和堂ビルに建て替えられ、「靖国通りから平和堂靴店の角を入って~」など、目印として使われるほどだった。平和堂靴店には熱心な顧客が多かったため、閉店が発表された当時は多くのファンに惜しまれたが、2006年3月26日に長い歴史に幕を閉じた。 現在はビルの名称も「いちご神田小川町ビル」に改名されている。
1979年に講談社から創刊された情報雑誌。 創刊当初は若者向けであり、バブル期にかけては若者のデート文化を育てるうえで影響を与えて人気を獲得していた。2004年に25年の歴史に幕を閉じたが、10年の時を経て「40オヤジの現実に向き合える本音マガジン」というテーマを掲げ、デジタルマガジンとして復活。スマートフォンやタブレットに特化したことより、いつでもどこでも気軽に読めるデジタルマガジンへと変貌を遂げた。ターゲット層はかつての愛読者だった今の40代男性で、恋愛や趣味、ファッションなどを紹介する情報雑誌となっている。
ホワイトハウスコックス(Whitehouse Cox)は、1875年にイギリスで創業した高級レザーブランド。 高品質の馬具をはじめ、洗練されたデザインのベルトや鞄、財布など様々なレザーグッズを作り続けている。特にイングリッシュブライドルレザーグッズは有名で、世界中で販売されている。約10週間、樹皮や種子など自然の草木を使い丁寧にタンニンで鞣したあと、天然の染料を革の深部まで染み込ませて作られるブライドルレザーは、耐久性と気品を兼ね備えた最高の素材と名高い。
銀面を付けた状態でクロムなめしをごく短時間施し、タンパク系の仕上げ剤で表面を美しく処理した柔らかな子牛革のこと。縦横両方向にロール処理で四角形のシボを付けるのみで、その他の余計な加工はほとんど施さない。牛革において高級素材の一つとされ、鞄や財布などにも使用される。 クロムなめし銀付き革の代表的なものとされ、光沢のある黒色革。褐色のものはウイローカーフという。 現在はボックスカーフという名目で生産されている中で四角いシボのボックス仕上げをしたものは少なく、粒状の模様をつけたシボ革であるスムースグレインが一般的。
ボルサリーノ(Borsalino)は、1857年にジュゼッペ・ボルサリーノ(Giuseppe Borsalino)がイタリアで創業した高級帽子ブランド。 伝統的な機械や道具を使用して職人が作りあげて受け継がれるエレガンスでラグジュアリーなイタリアンスタイルを提案している。 1900年にフランス・パリで開かれた万国博覧会゙に出品した帽子がグランプリを受賞し、ロイヤルファミリーが顧客になるなど名実ともにブランド人気を博した。 日本では、ソフト帽は本国製造のものが主流となっている。
ポールスチュアート(Paul Stuart)は、1938年アメリカ・ニューヨークの中心であるマディソン・アベニューの45番地(45st, Madison Ave)に、アイビーリーグ出身者を対象とした高級紳士服専門店として設立されたファッションブランド。ブランド名の由来は創業者ラルフ・オストロフ(Ralph Ostrove)の長男の名前からとったもの。 当初はアイビースタイルが強いデザインであったが、英国的なエレガントな要素を取り入れることで、流行を取り入れるだけでなく、時と場をわきまえた上品さも忘れないスタイルを長年に渡り貫き、アメリカのみならず世界の男性を魅了してきた。 1938年にオープンした第1号店は1700坪まで拡大され、今もニューヨークの象徴的な建物になっている。1978年にはポール・スチュアート・ジャパンが設立され、日本にも上陸を果たし、現在100店舗以上の店を展開している。
マドラスチェック(Madras check)とは、インドの南西部マドラス地方(現在のチェンナイ)で織られていた錦織物に使用される多彩な格子柄のこと。草木染で染められ、にじんだ色模様が特徴で、洗濯でも柄がにじんでしまうことがあるが、それを楽しむ織物でもある。 日本でも1970年代に流行していたが、アイビー映画の代表作で1973年に発表された『アメリカン・グラフィティ(American Graffiti)』の中で、リチャード・ドレイファス(Richard Dreyfuss)がマドラスチェックのシャツを着用していたことが日本でのブームの追い風となり、1980年初頭のアイビーブームの頃に大流行を見せた。
ライニング(lining)とは、裏地および裏地をつける作業(裏打ち)のこと。 摩耗の防止や滑りをよくするために取り付けられる。また、透ける布の場合にその防止のために付けられる。 洋服の場合は保温機能も兼ねているため、冬のスーツを仕立てる場合は全面に裏地がつく「総裏仕立て」、夏のスーツやジャケットを軽く涼しく仕立てたいときには、「半裏仕立て」が主流。素材も豊富で、一般的に使われるポリエステル裏地や、コットンの再生繊維となるキュプラ裏地、アルパカ、夏にはメッシュ裏地などがある。
22オンス(22oz)という最も太番手の糸を使って綾織製法で頑丈に織り込まれた、コットン100%のキャンバス生地のこと。そのキャンバス生地にオイル加工を施すことで、強度と撥水性を高めたフィルソンオリジナルの生地のことを「オイルフィニッシュ」と呼ぶ。 フィルソン(FILSON)は、1897年アメリカ・シアトルでゴールドラッシュに挑むためのアウトドアクロージングメーカーとして設立。フィルソンのラゲージ製品は、全てシアトルの工場で細心の注意のもと作られている。
衿の縫い合わせのライン(ゴージライン)を境に下部分を、下衿またはラペルと呼ぶ。形や幅、ゴージラインの角度、位置などで雰囲気が変わる。 V字型の刻みを意味する「ノッチドラペル」、魚の口(フィッシュマウス)とも呼ばれる「セミノッチドラペル」、先のとがった「ピークドラペル」、ピークドラペルの下衿の角度をやや水平にカットした「セミピークドラペル」などがある。 幅は平均的な7.5~8.5cm前後(レギュラーラペル)、5cm~7cm前後(ナローラペル)、9~10cm前後(ワイドラペル)に分けられる。
ラルフローレン(Ralph Lauren)は、1967年にアメリカ・ニューヨーク出身のラルフ・ローレンによって設立された、アメリカのファッションブランド。 ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)のネクタイ売り場を担当していた時に考えた、贅沢な素材を使った4インチ幅のワイドタイを売るアイディアが爆発的な大ヒットとなり、1967年に自身のネクタイ店を開業。自身のブランドである「ポロ(Polo)」 を含む高級ネクタイの販売業を始めたことがブランドの始まり。 イギリスの伝統的なスタイルをアメリカントラッドやアイビーファッションに取り入れ、機能性とカジュアル感を出した新しいスタイルを打ち出した。 現在は最高級ラインのパープルレーベル(Ralph Lauren Purple Label)を始めとする、7つのラインで展開している。また、テニスの全英オープン(ウィンブルドン)のスタッフのユニフォームや、オリンピック・パラリンピックのアメリカ代表公式ユニフォームを担当するなど、その名は世界的なものとなった。 「生涯一つのブランドを着続けなくてはいけないというルールがあるならば、間違いなくラルフローレンを選ぶ」と言われるくらい魅力があると言われている。
英語でオックス(Ox)は「雄牛」、ハイド(Hide)は「革」、つまり雄牛の革(または、皮)という意味。 1873年創業したイギリスの老舗靴メーカー・チャーチ(Church's)独特のシボのある分厚い革が特徴的。また、経年による色の変色や、磨くとあめ色に光るといった性質を持っている。 プラダ(PRADA)に買収される以前の旧チャーチの靴に使用されている。この革を使用した靴は、中古革靴として世間によく出回っている。
リモワ(RIMOWA)は、1898年に設立されたドイツのスーツケースブランド。 創業者のポール・モルシェック(Paul Morsceck)から由来して、当初は「Paul Morsceck & Co.」というブランド名であったが、1930年にリヒャルト・モルシェック(Richard Morszeck)が引き継ぎ、「RIchard MOrsceck」とドイツ語で商標をという意味の「WArenzeichen」の頭文字を取り、現在まで続く「リモワ(RIMOWA)」に改名された。 1937年に自動車や航空機に用いられている純高度ポリカーボネートを世界で初めてスーツケースに採用、その後も画期的な商品を次々と発表し、世界的な成功を収めていくようになる。材質は主にジュラルミン製と、ポリカーボネート製に分かれており、「強く、軽く、美しく」という特徴を実用させるため、表面に凹凸のあるリブ加工がデザインで施されている。
レイバン(Ray-Ban)は、アメリカの企業・ボシュロム社(Bausch & Lomb)によって1937年に創立した、サングラス・メガネを展開するグローバルリーディングブランドの一つ。 米軍パイロットが太陽光線により飛行中に視力を悪くしたことをきっかけに、アメリカ空軍に委託され、紫外線・赤外線をカットできる「レイバングリーン」が1930年、米空軍に「アビエーターモデル」として正式に採用された。このモデルが一般に発売されるようになり、1937年には「光を遮る」という意味の「レイバン(Ray-Ban)」としてブランドが誕生した。 1986年には、アメリカ・ファッション・デザイナー協議会(CFDA)から「世界最高級のサングラス(The World’s Finest Sunglasses)」の称号を得た。また、レンズ分野において優れていたボシュロムの技術を基盤にしていたため、他のサングラスに比べて工学的にも作りがしっかりしていた。 1999年にファッションブランドの眼鏡を扱うイタリアのルックスオティカ(Luxottica)に買収された後、グループの主要ブランドになっている。
レーヨンは「光る糸」という意味。紙と同じ木材パルプ(通常は松、トウヒ、またはツガ)と綿セルロースなどの天然素材を原料にした、化学繊維の中の再生繊維の一種。高価なシルクを人工的に製造しようとしてできた素材で、シルクに似た光沢と手触りが特徴的。昔は「人絹(じんけん)」、または「人造絹糸」とも呼ばれていた。 低コストで、ドレープ性に優れ、涼感があり夏に適している、というメリットがある一方で、水に弱く、摩擦に弱いためシワになりやすいといったデメリットも持ち合わせている。
銀座にお店を構える紳士靴店。英国製紳士靴の素晴らしさを日本に知らしめた、最大の立役者。