シャガールとは?

マルク・シャガール(Marc Chagall・1887年生まれ)は、ロシア出身の画家。パリの前衛芸術運動に参加し、人気作家として活躍。前衛的手法とロシア系ユダヤ文化の土着性を融合させた作風で高い評価を得た。全ての作品において、生き生きした色使いが注目を集めた大きな要素の1つ。
1910年パリに5年間の滞在の後、故郷へ戻る。最初のパリ時代の作品にはキュビスムの影響が見られる。ロシア時代はロシア・アバンギャルドに参加して構成主義の影響の濃い作品、デザイン的作品を制作したが、出国後の作品は「愛」の方へと傾斜していく。1923年に再びパリへ渡り、画商経由で受けたイラストレーションの仕事がのちにシャガールの版画の才能を開花されることになった。1941年第二次世界大戦の勃発によりナチスから「退廃芸術家」として迫害を受け、アメリカへ亡命する。
1947年パリへ戻り、その後フランス国籍を取得した。1960年にはヨーロッパの文化、社会、社会科学への貢献を評価して毎年授与される「エラスムス賞(Erasmus Prize)」受賞。
1973年のシャガール86歳の誕生日には、フランス・ニースに「マルク・シャガール聖書のメッセージ国立美術館(現・国立マルク・シャガール美術館)」が開館した。

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「言葉で説明できるものなら、絵にしなくていい。言葉で言ってくれればいいと思ってしまうんです」

しかしアート・マーケットの話題になると、マクロとミクロの視点を切り替えながら、世界の動向を明解に言語化して聞かせてくれる。

欧米が主導権を握り、中国が活気づくアート市場で、日本がすべきこととは?ギャラリーが果たすべき役割とは?現代アート・コレクターの笹川直子さんが、話を聞いた。

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そんな時代をはるか昔に感じるほど世の中が進歩し、今では修理を重ねて愛用してきた和家具よりも、DIY気分で組み立てる北欧ブランドの家具の方が身近になった。

「家具は、洋服や革靴と同じように生活を豊かにする道具」。

そう考えれば、安価にオシャレな家具を手にいれて壊れたら売るというライフスタイルも自然なのかもしれない。

ところが、家具の楽しみ方にはまだまだその先があるらしい。品質の良いものを手にいれて修理を重ねて長く愛用するというのも一つの楽しみ方ではあるが、どうやらさらにその先の醍醐味があるようだ。

「家具は、もっと楽しむことができる」。

その想いを世に伝えるべく、自身の知識と経験をフル活用した家具のリペアサービスをスタートした西原弘貴さんは、家具の修理・修繕やワークショップを通じて、持ち主と家具の新たな関係性を提案し続けている。

そんな西原さんだからこそ、家具の楽しみ方を二倍にも三倍にも膨らませる術を持っている。言うなれば、「リペア論2.0」。今回は、私たちが想像する家具リペアの一歩先を行く楽しみ方を教えてもらった。

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