グラム・グリッターの華麗なる世界・・・ボウイ、T.レックス、ロキシー、ルー・リード、スレイド、スージー・クワトロ、ゲイリー・グリッター・・・
グラム・ロック・・・実はこれといった統一された音楽性はなくて、単に化粧してギラギラのスパンコールやサテンの衣装に身を包んだ異形のロッカーたちがひしめき合っていたシーンのことを指す。
両性具有のイメージを持ったものや、50年代のロックン・ローラーをデフォルメしたようなファッションに特別な共通性はなく、明確なメッセージ性を持たないあと乗りのバンドやアーティストも多く存在した。
しかし、そのどこかいびつな日常性を逸脱したファッションとサウンドは、十分に反社会的な雰囲気を醸し出していて、そのシーンから影響を受けた若者たちがやがてパンクを生み出すきっかけにもなった。
ファッションやヘアスタイルの違いはあれど、社会から逸脱したイメージや志向するサウンドにはグラムもパンクも共通性が見られる。
なのでパンクの連中がイギー・ポップやルー・リード、ボウイなどを支持する理由はそこら辺りにあったのだと推測される。
パンクの単純明快でシンプル、そしてどこかいびつによじれているようなサウンドは、グラムが一回りして変異したものとも捉えられる。
いずれにしても、かなり面白いサウンドを持つバンドやアーティストは現在の耳にも新鮮!!