沈香とは?

沈香という名前は略式で、「沈水香木」という種類の香木のこと。沈香木の比重が水よりも重く、普通の木材とは違って水に沈んでしまうことに由来している。英語では「アガーウッド(Agarwood)」、中東では「ウード(Oud)」と呼ばれる。

もとになる木は東南アジアの熱帯雨林を産地とする香木のみで、現在はワシントン条約により特定の手順以外では輸出入が制限される極めて希少な原料。ベトナム産を「シャム沈香」、インドネシア周辺産を「タニ沈香」と呼び分け、この2種類を総称して「沈香」としている。
ジンチョウゲ科の樹に、重量物による負荷、強風、虫食いなどの環境的ストレスがかかり、樹木内に空洞が発生した隙間を埋めるために樹液がにじみ出し、更にそこに沈香特有の芳香成分に変質するための胞子やバクテリアが付着し、固まって樹脂となるという長い段階を経て沈香木が生成されるのではないかと言われている。沈香ができるメカニズムは現在でも謎が多く、偶然性や自然に左右される面が大きいことから、人工的に生成することは極めて難しい。

READ MORE

「いま、ウッディな香りが面白い」渡辺佳子×小泉祐貴子 LIVE対談レポート  〜ウッディ系フレグランスの変遷と、いま注目の香りアイテム〜_image

「いま、ウッディな香りが面白い」渡辺佳子×小泉祐貴子 LIVE対談レポート 〜ウッディ系フレグランスの変遷と、いま注目の香りアイテム〜

香り風景デザイナー・小泉祐貴子さんによるフレグランス連載【本物の香りを見極めるために】の特別企画として開催したオンライン対談をレポート。「日本フレグランス大賞2020」で審査員を務め、美容業界の第一線で活躍されている美容ジャーナリストの渡辺佳子さんをお迎えし、ウッディ(=樹木)系の香りをテーマに対談を行いました。

この直近、改めてウッディ系フレグランスの動きに目が離せないという渡辺さん。長く男性向けだと思われていたウッディの香りが、女性からも支持を集めていきそうだというのです。いったいどんな進化をし、どうしていま惹かれるのでしょう?

今回は、そんなウッディ系フレグランスをとりまく背景をはじめ、ウッディノートの解説、メンズフレグランスにおけるウッディの歴史から現在の使われ方などを実例をお見せしながらお話しいただきました。トーク後半では、渡辺さんがいま気になるオススメの最新ウッディアイテムもご紹介しています。

「心ときめく和の香り」稲坂良弘×小泉祐貴子 LIVE対談レポート 〜再注目されるお香。1500年続く日本の香文化を紐解く〜_image

「心ときめく和の香り」稲坂良弘×小泉祐貴子 LIVE対談レポート 〜再注目されるお香。1500年続く日本の香文化を紐解く〜

香りデザイナーの小泉祐貴子さんによるフレグランス連載【本物の香りを識るために】の特別企画・ 第2弾!2021年11月に開催したオンライン対談をレポートします。

創業440年の「香十」前社長であり、「青雲」「毎日香」などの歴史あるお線香ブランドを手がける日本香堂・特別顧問の稲坂良弘さんをお招きし、「心ときめく和の香り」をテーマにお話しいただきました。

1500年続く日本の香文化。何からはじまり、どのように広まっていったのか、そして今の生活とどのような関わりがあるのか。貴重な本物の伽羅香木や香の歴史と深い繋がりのある文献をご紹介いただきながら紐解きます。

対談は、銀座にある香十の香間「暁」にて、聞香の実演からスタート。当記事では、その後の対談模様をお届けします。

香り、古の世から人々の心を捉えてきたもの_image

香り、古の世から人々の心を捉えてきたもの

時代を超えて人々を魅了する香りとは?

当連載では、パリを拠点とする本格的な香りのスクール「サンキエムソンス ジャポン」の代表兼講師であり、香水・ルームフレグランスなどの香り製品の開発、コンサルティングを手掛ける香り風景デザイナーの小泉祐貴子さんが、「本物の香りを見極めるために」をテーマに香り(フレグランス)にまつわるさまざまなことを解説していきます。

今回は、本質的な香りの特質を識るため、香水の語源や宗教との関わり、歴史に残る美女たちが使っていたフレグランスなどをご紹介していただきました。

RECOMMEND

香り、古の世から人々の心を捉えてきたもの_image

香り、古の世から人々の心を捉えてきたもの

時代を超えて人々を魅了する香りとは?

当連載では、パリを拠点とする本格的な香りのスクール「サンキエムソンス ジャポン」の代表兼講師であり、香水・ルームフレグランスなどの香り製品の開発、コンサルティングを手掛ける香り風景デザイナーの小泉祐貴子さんが、「本物の香りを見極めるために」をテーマに香り(フレグランス)にまつわるさまざまなことを解説していきます。

今回は、本質的な香りの特質を識るため、香水の語源や宗教との関わり、歴史に残る美女たちが使っていたフレグランスなどをご紹介していただきました。

香水を選ぶ時の手がかり。濃度と香りの変化を識る_image

香水を選ぶ時の手がかり。濃度と香りの変化を識る

何十万とある香りの中から自分が一番心地いいと感じる香りに辿り着く、その近道を探ってみませんか?

当連載では、『匂いの風景論』の著者であり、香水・ルームフレグランスなどの香り製品の開発、コンサルティングを手掛ける香り風景デザイナーの小泉祐貴子さんが、「本物の香りを見極めるために」をテーマに香り(フレグランス)にまつわるさまざまなことを解説していきます。

心を掴む魔法の瓶を求めて〜エジプトガラスが織りなす香水瓶の世界〜_image

心を掴む魔法の瓶を求めて〜エジプトガラスが織りなす香水瓶の世界〜

近年人気が出てきているという「エジプト香水瓶」をご存知でしょうか? 以前、たまたま町の雑貨屋さんで見かけましたが、一目で独特な世界に引き込む香水瓶の美しさは、どこか魔力を持っているようにすら感じました。香水瓶とは一体なんだろう、なにが人を惹きつけるのだろう。普段目にする機会が少ないエジプト香水瓶の世界を知るべく、海福雑貨のオーナー遠藤さんに香水瓶の由来や楽しみ方など魅力をたっぷり教えていただきました。

近代的な香水創りに欠かせない香料と調香師_image

近代的な香水創りに欠かせない香料と調香師

香水の発展は、皮手袋のなめし皮のニオイを消すことがきっかけだった?

当連載では、パリを拠点とする本格的な香りのスクール「サンキエムソンス ジャポン」の代表兼講師であり、香水・ルームフレグランスなどの香り製品の開発、コンサルティングを手掛ける香りデザイナーの小泉祐貴子さんが、「本物の香りを見極めるために」をテーマに香り(フレグランス)にまつわるさまざまなことを解説していきます。

今回は、香料産業の誕生秘話と調香師(パフューマー)の仕事について教えていただきました。