鹿鳴館とは?

明治初期(1883年)、東京・日比谷に建設されたルネッサンス風の2階建ての洋館。インドなど英国の植民地に多いバルコニー付きの建物で、良く手入れされた庭とセットになっていた。設計は工部大学校造家学科(東京大学工学部建築学科の前身)の教官として招聘したジョサイア・コンドル。
外務卿(現在の外務大臣)に就任し、条約改正交渉に取り組んだ井上馨が伊藤博文らと共に、制度・文物・習俗を欧風化して欧米諸国に日本の開化を認めさせ、交渉を促進する一環として、上流社会の社交の欧化を図り、外国貴賓の接待・宿泊施設を目的とした国際的社交場として建設された。夜な夜な盛大なパーティーが繰り広げられ、「鹿鳴館時代」という言葉を生んだほど一世を風靡した。しかし条約改正交渉はうまくいかず、1887年に井上馨が失脚すると、一気にその役割を失った。1890年に宮内省に移管され、のち華族会館となり、やがて保険会社に売却され、1940年に解体された。

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感覚を磨き、知識を学ぶ。香りの本物を識る近道とは?

地球上にある匂い物質は約40万種類あると言われています。人、モノ、空間にはそれぞれ香りがあり、どこへ行っても誰とあっても常に私たちの周りに存在しています。いい香り、嫌な匂い、懐かしい香り、おいしそうな匂い……様々な香りに囲まれている生活に、「質のいい香りを選択する」ということを意識したらより素敵なライフスタイルを楽しめるかもしれません。

当連載では『匂いの風景論』の著者であり、世界トップクラスの香料会社「フィルメニッヒ」や日本を代表する化粧品メーカー「資生堂」で人と香りの関係を研究し、現在は香水・ルームフレグランスなどの香り製品の開発、コンサルティングを手掛ける香り風景デザイナーの小泉祐貴子さんが、「本物の香りを見極めるために」をテーマに香りにまつわるあれこれを解説していきます。

本物の香りを見極めるための感性の磨き方をはじめ、香りの分類や特徴、嗅覚のメカニズムなどの基礎、時代を動かしてきた権力者たちと香りの関係、近現代の名香、アートとなった香水瓶などの歴史、さらに自分らしい香りを取り入れるための選び方・着け方まで、全8回に分けてご紹介。番外編では、和の香りやフレグランスのトレンドについての対談も予定しているのでお楽しみに!

さて初回は、「本物の香り」とはいったいどんな香りなのか?本物を見極めるためにはどんなことを意識したらいいのか?などの基本を教えてもらいました。質の良い香りを識るための準備運動をはじめていきましょう。

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