吹き替え洋画劇場
「洋画は字幕に限る!」 そう公言される人は多いもの。 しかし、吹き替えを馬鹿にし、蔑むヤカラとは 同じ空気を吸いたくないし、付き合いません。 近年吹き替え入りのソフトが多数販売されてます。 「吹き替えこそ我が人生!」 さあ、上映のベルが鳴りました。
Museum of omaharuge102
「洋画は字幕に限る!」 そう公言される人は多いもの。 しかし、吹き替えを馬鹿にし、蔑むヤカラとは 同じ空気を吸いたくないし、付き合いません。 近年吹き替え入りのソフトが多数販売されてます。 「吹き替えこそ我が人生!」 さあ、上映のベルが鳴りました。
のっけからTV番組で申し訳ありませんが、「コンバット!」です。
サンダース軍曹(田中信夫)
ヘンリー少尉(納谷悟朗)
カービー二等兵(羽佐間道夫)
ケリー上等兵(山田康雄)
リトルジョン上等兵(塩見竜介)
この黄金メンバーによる吹き替えと共に私は育ったようなもんです。
ドイツ語を専攻しようとして挫折したのもこの番組のせいww
物心ついた時からTVで吹き替えを刷り込まれ、それ以降吹き替えなしで映画を見るのが苦痛と相成りました。
最近の話題作りのタレント吹き替えには言いたい事もありますが、まずは吹き替えの映画を楽しもうと思います。
#映画 #吹き替え
https://youtu.be/KpfYXXaOK74
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登録日:2019/6/25
コンバットを見て育ち、飛行機のプラモ作りが趣味の父親の影響で、小学生から戦車のプラモを作っておりました。
当然ながら戦争映画も好きで、目を輝かせながら見てました。そんな戦争映画好きの小学生が「人生でこれが一番の映画だ!」と興奮したのがこの映画です。50名以上のオールスター・キャスト、壮大な戦闘シーン、子供でさえ悶絶しそうでした。
この映画はNET(テレ朝)、日テレ、テレ東と三つの局で吹き替えが作られました。
テレ東の版は「20世紀シネマ」という企画の一環で、カット部分の多い状態で放送され、それがこのソフトに収められております。日テレ版はドイツ語、フランス語の部分のみ字幕と言う変則的な放送でした。最初に作られたNET版は声優も豪華でしたが、主役のジョン・ウエインの声はフィックス(はまり役)の小林昭二氏のスケジュールの都合で佐野浅夫氏が勤められてます。
三種三様の「帯に短し…」で、悪い意味で甲乙つけがたい吹き替えですけど、個人的にはやはり最初のNET版が一番ですね。そのNET版を所有してる人もいるようで、羨ましい限り。
日テレ版はビデオに収めてありますが、デッキがないので見直せません。
※(所有してるβのテープも見て下さい)
吹き替え付きで出せ出せ言っても、権利の都合で入らなかったりとかありますので残念ではあります。
#洋画 #吹き替え
NET版 https://youtu.be/p-CR78pmERw
日テレ版 https://youtu.be/Gm8USZnO0mk
テレ東版 https://youtu.be/6hrMlm7o4T4
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登録日:2019/6/25
ご覧の通り私のミュージアム、怪獣怪獣宇宙人な構成です。
「ガルパンのフィギュア? オタクのオッサンだな」とも思われるでしょう。しかし、本人にはあまりその自覚がないんです。映画にしてもそういう「オタ」的なものより昔の名作が好みだったりします。
この映画、終戦直後の1948年に作られたイタリア映画です。「ネオ・リアリスモ」という、敢えて素人に演じさせ、ドキュメンタリー感覚で見せるタイプの映画でした。終戦直後の混乱期、仕事に使う自転車を盗まれた親子が街を彷徨い、探し回るというお話。
初見は確かフジテレビで日曜のお昼からやっていた映画枠だった筈です。小森のオバチャマが解説してました。
このソフトに入ってるのは近年新規収録された版ですが、手頃な価格で販売する目的でアテレコの製作費が安かったんだと思います。なのでお馴染みの声優ではない面々による吹き替えで、印象が薄いです。
調べたらフジテレビ版の情報がありました。主人公の声は保科三良氏、「荒野の七人」でガンマンたちを裏切ってしまう村長の声を担当された方でした。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/OXsVAqnvOVk
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登録日:2019/6/25
「怪獣好きのオッサン」だけではない所をお見せしようと、吹き替え映画の部屋を作りました。
でも、結局「SF映画」だったり、「戦争映画」だったり、偏ったラインナップになりそうですw
そこで気分を奮い立たせて、名作映画の吹き替えをもう一つ。1943年度作品「誰が為に鐘は鳴る」です。
画像は安売りされている新規録音版のもので、主演のゲーリー・クーパーの声は佐々木勝彦氏。ここ20年くらい声優として実績を残されてますね。この作品に限って言えば、内容がよろしくありません。
かつてTV放映された時はクーパーは定番の黒沢良氏、お相手のイングリット・バーグマンは女優の和泉雅子女史でした。このコンビがいいんですよ~。最近午後のロードショーで再見しました。
ラスト、クーパーが一人で敵を食い止めようと決心し、バーグマンを逃がそうとする場面。黒沢クーパーは「さあ、お行き…」と、優しく諭すように語りかけます。
一方の佐々木クーパーはというと、突き放すように「行けぇ~!」と叫びます。男の感情としてはそれはそれでアリかも知れませんが、やはりクーパーには優しく囁いていて欲しいと思うんですよ。TV版の吹き替え入りのソフトは望み薄なんでしょうかねぇ?
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/vTkuETPM-Ys
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登録日:2019/6/25
「史上最大の作戦」の項で3種類の吹き替えがあると書きましたが、ソフトに収録されているのは1種類だけ。
制作された吹き替えが全部入っているソフトもあります。最近はBDの容量が大きいので複数の音声を収録することが可能になったからで。
その一例が今回紹介する「猿の惑星」です。3種類の吹き替えが入っております。
https://youtu.be/lv4t9Kx5Q0A
チャールトン・ヘストンはどの版も安定の納谷悟朗氏。ジーラ役はそれぞれ違ってます。TBS版が中村メイ子女史。米国ドラマ「わんぱくフリッパー」で主人公の少年を担当してました。フジ版は楠木トシ江女史。「ひょっこりひょうたん島」のサンディー先生ですね。ソフト版は平井道子女史。魔法使いサリーや宇宙戦艦ヤマトのスターシアで有名な声優さん。
長くなるのでこのへんで。
#洋画 #吹き替え
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登録日:2019/6/25
今回は、現在でも連綿とシリーズが続いている「エイリアン」、その1作目です。
宇宙船の中だけでストーリーが進行する緊張感溢れる映画でしたね。
そのエイリアン、このソフトでは何と5種類もの吹き替えが収録されています。
主役のリプリー(シガニー・ウイーバー)の声は公式フィックスの幸田直子、お馴染みの戸田恵子、クイーンエメラルダスで有名な田島令子となっておりますが、もう一人、野際陽子が務めてます。
意外と思われるかもしれませんが、野際さん、スパイものが流行った60年代、米国TV「0011/ナポレオン・ソロ」から派生した「アンクルの女」という番組で主役を演じていたので、吹き替えはお手の物。
個人的にもこの野際リプリーの吹き替えが好きですねぇ。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/Jc1IiTm8_f0
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登録日:2019/6/25
先日、ポケモンのオーキド博士やジョジョのジョセフ・ジョースターの声を担当されていた石塚運昇氏が亡くなられました。追悼の意を込めて氏が担当された洋画をご紹介します。名作「真昼の決闘」です。
石塚氏は主役のG・クーパーですが、この間紹介した「誰が為に~」では佐々木勝彦氏が担当、フィックス声優の黒沢良氏の吹き替え入りの作品は今のところ発売されてないと思います。
恋人との結婚を機に保安官を辞めた主人公。かつて逮捕した悪人が「お礼参り」にやって来ると聞き、「一生怯えて生活するのは御免だ」と、町に舞い戻って迎え撃つ決心をする。しかし、悪人逮捕に協力してくれた人々は今度は報復を恐れて誰も主人公に加勢してくれず、たった一人で四人の悪党と対決しなければならなくなるというお話。
西部劇ではヒーローの保安官もごく普通の一人の人間だという視点から描かれているので、当時は大変話題になったようです。石塚氏は孤独な保安官をある意味淡々と演じられております。石塚さん、どうぞ安らかに。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/_dBE_tzZ0LY
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登録日:2019/6/25
個人的に一番好きな俳優はジョン・ウエインなのです。彼の主演作品から一本ご紹介します。
「太平洋作戦」と言う題名ですが、知ってる人は少ないと思われる1951年制作のB級戦争映画です。何故これを選んだかと言うと、ジョン・ウエインの吹き替えを前田昌明氏が演じているからなんです。
前田氏と言うと、最近では声優としてはモーガン・フリーマンを何作か務められてますが、ドラマでは脇役が多くて、顔と名前が一致しない方も多いと思います。
う~ん、昔の「ケンちゃんシリーズ」何作かでお父さん役をやられてた俳優さんなんですけど、お分かりになりますでしょうか?
さて、その前田氏、ジョン・フォード監督の名作「駅馬車」が日本で初放映された際に、主役のジョン・ウエインをアテられてたそうなんですね。1960年代の事なんですが、この「太平洋用作戦」のソフトが制作されたのは確か21世紀になってからだったと思います。
ということは、30数年振りに同じ俳優の声を担当したことになるわけで、これは珍しい事なんじゃないかと思ったのでこの映画を選んだという事です。
「駅馬車」は70年代中頃に銭形警部役の納谷悟朗氏が吹き替えた版が有名で、吹き替え入りのビデオも販売された事があります。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/sWtvyD1HNFs
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登録日:2019/6/25
スティーブ・マックイーンとポール・ニューマン夢の競演のパニック映画「タワーリング・インフェルノ」。
待ちに待った吹き替え入りのBDを入手しました。
DVDで発売されているのにはカットの多い「水曜ロードショー」版のみ収録されていました。マックイーンがフィックス宮部昭夫氏、ニューマンが井上孝雄氏という配役でしたが、ニューマンがフィックス川合伸旺氏の「ゴールデン洋画劇場」版が欲しくて堪らなかったのです。こちらは前・後編のノーカット放送でしたし。ようやく首を長くして待ってた宮部×川合バージョンが聞けたわけです。(水曜~版も収録)
端折りますが、他の声優さん達も近藤洋介、中村正、平井道子、城達也、と、フィックス声優のオンパレード。歓喜、歓喜のキャスティングです!
唯一、ロバート・ボーンだけがフィックスの矢島正明氏でなく、ひょうたん島のダンディー役の小林恭治氏なのは残念。でも、水曜~版ではちゃんと矢島氏だったので、音声を切り替えればほぼパーフェクトな吹き替えが堪能出来ます。
そう言えばもう一つ内海賢二×堀勝之祐というバージョンもあり、また衛星放送で新規録音されたのもあったりと、吹き替えコンプリートは難しいようです。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/Kr6l87i9oAI
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登録日:2019/6/25
吹き替えの楽しみ、特にブルーレイだと複数の吹き替えが収録可能で、聞き比べが出来ます。
普通は吹き替え毎に違う声優さんが担当されているのを楽しむものなんですが、そうでない場合もあります。
「夜の大捜査線」は南部の田舎町にやって来た黒人の刑事が、地元の警察に協力して事件を捜査するという話ですが、制作されたのが1967年。まだまだ黒人に対する差別が根強く残っている時代背景があります。主人公も夜中に駅にいるところを訝しがられ、不審者として連行される屈辱を味わうところから物語は始まります。
主人公の刑事と地元の署長がメインの出演者で、吹き替えは2種類入ってます。面白いのはその二人、どちらの吹き替えも刑事は田中信夫氏、署長は富田耕生氏が担当されているという点。最初の吹き替えから10年近く経って他局でノーカット版が作られたのでありました。
主役の二人が同じでも、10年という時間を経て吹き替えに対するアプローチがどう変化しているか、興味深く鑑賞する事が出来ます。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/K9bzzr3uhco
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登録日:2019/6/25
「戦場にかける橋」はデビッド・リーン監督による1957年度作品で、アカデミー賞では作品賞をはじめ七冠も受賞している名作です。
従来のソフト版にも吹き替えは収録されてましたが、新規録音のもので、ベテラン声優が吹き替えているにも拘らず人選ミスというか、声が全く合っていません。そこでTV版吹き替えの出番です。画像の商品では特典ディスクという扱いで別途収録される形となってます。
イギリスの名優アレック・ギネス(久米明)、ウイリアム・ホールデン(近藤洋介)、早川雪舟(鈴木瑞穂)という顔ぶれで、他にも劇団四季の日下武史氏や、珍しく悪役で有名な阿部徹氏まで起用しています。
言うまでもなく久米氏は現役の声優さんで、近藤氏はW・ホールデンのフィックス声優、鈴木氏も「ゴッド・ファーザー」でマーロン・ブランドを演じるなど、豪華な吹き替え陣です。
悪役の阿部氏を起用、と書きましたが、それ以上に別格で起用された方がおられます。「ゴールデン洋画劇場」での初放映当時、話題となった「ロッキード事件」で名を馳せた、衆議院予算委員長だった荒船清十郎氏その人です。
政治家を起用するなんて大胆なキャスティングですが、当初は日本軍の収容所長役の名優、早川雪舟の声を担当する筈でした。しかし、本職は政治家ですから吹き替えの経験などあるわけはありません。そこで、冒頭のシーンで、オリジナル版にはないナレーションを付け加えそちらを担当することで落ち着きました。
「武士道と騎士道とは、究極に於いて合致する…」という出だしのフレーズだけ今も覚えてますw 残念ながらこのナレーションは実際の製品版ではカットされちゃってますけど。それでもガヤというか、会話の後ろで聞こえている教官役も担当していて、そちらの声はちゃんと残ってるので荒船氏の声自体は聴けます。
実は政治家を声優として扱うケースは他にもあって、かつての「新自由クラブ」の河野洋平氏はディズニーアニメ「ダンボ」がTVで初放送された時にナレーションでちらっと出演してます。(他にも具志堅用高氏なども起用されてて、第一、喋らないハズのダンボの声を大場久美子がアテてるというww)
もう一人、社会党の土井たか子さんも、「北海ハイジャック」という映画で女性政治家役を演じられたことがあります。驚きです。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/HFWPW789Q6I
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登録日:2019/6/25
マリリン・モンローの代表作「七年目の浮気」です。地下鉄の通風孔の上でスカートがふわり…ってシーンが有名ですね。
モンローと言えばもう、この人しかおりません、向井真理子さん。おそらくモンローが出演してる映画は全部吹き替えた事があるんじゃないでしょうか?
どなたか忘れましたが数年前、中堅の声優さんが向井さんのCMか何かの仕事現場を目撃した事があったそう。もう50年以上のの超ベテラン声優の向井さんなわけで、もうすっかり高齢になられてます。現場に入るまではゆっくり歩かれるお婆さんという感じだったのが、いざ声を出したらモンローそのもの。仕事を終えた向井さんはまた、ゆっくりと歩いて帰られたと。一部始終を見た声優さん、「さすがだ!」と、いたく感激されたそうで。
このソフトには50年近く前の音源が収録されてまして、LD版も含めもう2種類の吹き替えがあるそうです。当然全部の版でモンローは向井さんが担当されてますが、意外なのはナレーション。この吹き替えのバージョンでは落語家の先代・三遊亭圓楽さんが務めてます。珍しいですね。
他の版も聞き比べをしたいので、ブルーレイが出ないかなあ。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/fJgC549mpRk
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登録日:2019/6/25
ルパン三世の次元大介役の小林清志氏、二代目バカボンのパパ役の富田耕生氏、どちらも50年以上の芸歴を持つ現役バリバリの声優さんです。そんな二人の演技が火花を散らす、ちょっとマニアックな一本「北国の帝王」です。
世界大恐慌時代のアメリカを舞台に、鉄道の無賃乗車を繰り返しながら仕事を求めて国内を移動する「ホーボー」と呼ばれる人々に焦点を当て、無賃乗車で伝説の男エース№1を主人公に、「キセルは絶対許さねえ!」と相手が死んでもいいと思っている鬼の車掌シャックをライバルとして、男と男の魂を賭けた対決を描く、もう男汁溢れる「オジサン映画」ですね。
エース役のリー・マービンの声は小林氏、シャック役のアーネスト・ボーグナインの声は富田氏。どちらもフィックス声優さんです。因みに初放送は40年以上前になります。
ブルーレイ発売に合わせ、放送でカットされた部分を新規で収録、「完全版」として発売されました。
そこで小林氏と富田氏は40年振りに役を演じたわけですが、これが40年という時間を感じさせないんですねぇ。
当時吹き替えたシーンと新規収録のシーン、違和感なく繋がって聞こえるのが凄い。さすがプロ。これだから吹き替えファンはやめられないッスw
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/qVAr772lIzw
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登録日:2019/6/25
吹き替え映画鑑賞の醍醐味は、台詞の応酬だと思うんですよね。
ポンポン台詞が飛び交う映画の場合、字幕だと追い切れないこともあるし、第一、台詞の内容が読み易く要約したものだったりするので、ストーリーがぼやけてしまう事もある。
その点吹き替えだと台詞がダイレクトに伝わって来るので、映画に没入する事が出来る。
今回の「12人の怒れる男」も全編通してセリフまたセリフ、息を吐かせぬ展開なのです。
父親殺しで裁判にかけられた少年。証拠や目撃者どれを取っても少年に不利で、陪審員の誰もが有罪と思っている中、主人公が「話し合いましょう」と、ただ一人無罪を主張する…という内容です。
米国の陪審員制度では評決は全員一致でなければならず、一人でも反対すれば一致するまで話し合いを続行する…というのは日本人には分かり難いかも知れません。
このブルーレイのソフトには1969年の旧版と、1974年の新録版が収められてます。
個人的には古い吹き替えが好きなので、旧版を支持したいところなんですが、この映画の場合、新版も捨て難い。
ヘンリー・フォンダ扮する主人公8番は(旧/小山田宗徳・新/内田稔)、主人公と敵対する3番は(旧/富田耕生・新/宮川洋一)、中立の立場の論理的な4番(旧/穂積隆信・新/鈴木瑞穂)他となってますが、どの役者のどの声優さんも甲乙付け難い吹き替えだと思います。
面白いのは新版では老人をバカにするような態度の3番を演じている宮川氏は、旧版では別の役で「老人を労われ!」と、3番と対立する役を演じているところ。
こういう楽しさも吹き替えにはありますね。聞いてるか?字幕バカ!
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/2L4IhbF2WK0
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登録日:2018/9/8
クリント・イーストウッド=山田康雄、オードリー・ヘップバーン=池田昌子。他にも一般的にこの俳優にはこの声優という人は何十人、いやもっとおられます。そういう方々の中で、個人的に拘っているのがこの映画に出演しているローレン・バコールという女優さん。
名優ハンフリー・ボガートの奥さんで、宮崎駿さんがアカデミー賞のスピーチで「ハウルの動く城の荒地の魔女の英語吹き替えをローレン・バコールさんに演って頂けて感謝」という主旨の発言をしたその人です。お顔は今で言うミラ・ジョボビッチ風という感じでしょうか。
何せ活躍されてたのが1940~50年代なので、吹き替え自体はあまり多くないと思います。そんな中、メインで声をアテられてたのが大塚道子という女優さん。
面白い事に、時代劇の悪代官を演じてる人が声優として正義の主人公の役を演じてたりしますけど、大塚さんも悪女というか、嫁イビリをする姑、みたいな役が多かった方です。自分としては、いつの間にか「バコールは大塚さんでなきゃダメだ!」と思うようになりました。
本作のヒロインは三人の女優さんで、メインは向井真理子さんのモンローですが、ちゃんとバコールは大塚さんで感激。まあ、吹き替えはこの版しかないんですけどね。貴重な大塚バコールの声、ご主人のボギーと共演した「キー・ラーゴ」という映画でも聞くことが出来ます。(ブルーレイのみですが)
それにしても「百万長者」って、時代を感じさせますねぇ。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/Y1Xz7zeXSM0
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登録日:2020/5/22
声優の中で、「暴走したら止まらない」のが今は亡き広川太一郎氏でした。エルビス・プレスリーを始め、真面目な二枚目役も多いですけど、「Mr.BOOシリーズ」等々、コメディーでも才能を如何なく発揮されてました。
言語では喋っていないばかりか、口さえ動かしてもいないのに怒涛の台詞ラッシュ。駄じゃれに次ぐ駄じゃれで字幕で見るより何倍も面白さが増幅される、そんな吹き替えでした。
驚く事に如何にも口から出まかせでその場で考えたアドリブっぽく聞こえますが、ちゃんと事前に喋る内容を決めて収録に挑んでいたそう。全くそんな風に聞こえない所がベテランたる所以でしょう。
そんな「太一郎節」が溢れんばかりに聴けるのが今回の「ヤング・フランケンシュタイン」です。
ストーリーは「フランケンシュタイン」のパロディーですが、吹き替えではさらにギャグを入れ込んで字幕以上の効果を上げています。これぞ吹き替えの醍醐味!
広川広川言うてますけど、広川版はTV音源。このソフトにはもう一つLD音源の吹き替えも収録されてまして、そちらの主役は羽佐間道夫氏が勤めてます。
羽佐間氏と言えば「ピンク・パンサーシリーズ」のクルーゾー警部でも有名。広川氏とはまた違ったアプローチでブッ飛んだ吹き替えを披露しております。う~む、どちらも甲乙つけがたい…。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/mfIPIFCKMXE
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登録日:2018/9/11
俳優が一人二役をする場合があります。大抵は双子だったり、よく似た二人だったりしますが、今回紹介する映画は一人三役、しかも三人とも全くの別人という異色の映画、「博士の異常な愛情」です。
正確にはタイトルの後に「または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」と続く、長い題名の映画です。
監督は鬼才スタンリー・キューブリック。一人三役をするのはピンクパンサーのクルーゾー警部でお馴染みのピーター・セラーズ。核問題をコメディータッチで皮肉る、問題作であり名作であります。
吹き替えですが、近年になって新録された版は山路和弘氏が三役とも若干声を変えて務めてますけど、1971年にTV放送された版では何とそれぞれ別な声優を起用しました。
頭が禿げた大統領を奥さまは魔女のナレーションで有名な中村正氏、原題にもなったストレンジラブ博士を大塚周夫氏、空軍大佐を愛川欽也氏という豪華な配役です。
別な声優を使うか、一人三役にするか、それぞれのアプローチが面白いと思います。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/MqBIOfZC-I4
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登録日:2018/12/26
真珠湾攻撃を日米双方から描いた超大作の戦争映画です。
多くの登場人物が登場する群像劇ですけど、強いて言えば日本の山本五十六が主人公でしょうか。
しかしその山村聡演じる山本五十六も要所要所には出て来ますが時間的には短い印象。
米国側ですけど、マーチン・バルサム、E・G・マーシャル、ジェーソン・ロバーズと名優が出てますが、キャスト的に人気のある若い俳優が出ていないので地味な感じは否めません。
日本側のキャストも然り。日米ともに地味目なキャストが次から次へと登場し、真珠湾攻撃に至る過程が半分以上の時間を費やして描写されます。
目玉の戦闘シーンは後半に集中してますが、そこに行くまでだれてしまうかも知れません。
吹き替えは久松保夫、富田耕生、羽佐間道夫というベテラン揃いです。その割には役の掛け持ちをしてる声優さんも多くて、登場人物が多い分混乱します。
珍しいのは名優島田正吾が英語を話すシーンで、小林清志氏が吹き替えをしてるところ。小林氏は島田正吾のものまねが得意だそうですが、あまり似てないような…。
TV放送では30%以上の視聴率を稼いだらしいですが、時代が良かったんでしょうね。
全編通して見返したらネガティブな事しか思いつきませんでした…。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/YRfPcnlMYtU
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登録日:2018/9/22
アラン・ドロンの吹き替えと言えば野沢那智氏です。その中で映画として個人的に好きなのがこの「冒険者たち」なのです。
ブルーレイには新旧二つの吹き替えが入っております。ネタバレアリで書きますのでご容赦を。
夢破れて失意の男女三人が人生一発逆転を賭けてアフリカの海に沈んでいる財宝を引き上げようとするストーリー。
苦労してやっと見つけた財宝でしたが、ある組織も財宝を狙っており、ヒロインが撃たれて死んでしまいます。
辛くも逃げおおせた残り二人でしたが、組織の追及は執拗で、最後はドロンも死ぬ運命に。死ぬ間際、リノ・バンチュラ扮する相棒がヒロインはお前のことが好きだったと告げると、ドロンは「嘘つきめ…」と言い残して死んでいく。
前半から微妙な三角関係を匂わせておいて、実はヒロインは中年男のリノ・バンチュラの方に惹かれていた、その事をドロンは勘付いていたという、男同士の友情も交えたストーリーがグッとくるのです。
リノ・バンチュラの声は旧版ではフィックスの森山周一郎氏。渋い声でドロンとの友情関係を熱演してます。
実はこの映画にはもうひとつ、吹き替えがありまして、そちらのリノ・バンチュラは加藤武氏。金田一耕介の映画で「よし!わかった!」と言ってる警部ですね。それにドロンは坂口芳貞氏。ここ二十年くらいモーガン・フリーマンの声で有名で、年配のイメージですけど若い時はドロンも吹き替えていたんですね。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/V-KwF9CEDXQ
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登録日:2018/9/24
戦争映画というと、とかく味方はヒーローであり敵は残虐な悪魔であるかのような描き方をされますが、この映画「眼下の敵」は敵味方を超えた男と男の熱い友情というか、好敵手としてお互い認め合う姿勢が貫かれております。
アメリカ海軍の駆逐艦とドイツ海軍の潜水艦Uボートとの駆け引きの中で、駆逐艦の艦長とUボートの艦長の間に、顔も名前も知らぬ敵同士にも拘らず「こやつ出来るな…」という感情を起こさせる描写が連続し、正に「手に汗握る」展開に目を逸らす事も出来ず、思わず食い入るように見入ってしまいます。
駆逐艦の艦長を演じるのは名優ロバート・ミッチャム、Uボートの艦長はこれまた名優クルト・ユルゲンスが演じております。
BDに入っているのは日曜洋画劇場版のミッチャム=浦野光、ユルゲンス=井上孝雄という配役ですが、同じテレ朝でそれ以前に90分の枠で放送された、ユルゲンス=久松保夫というバージョンもあります。浦野、久松両氏はそれぞれミッチャムとユルゲンスのフィックス声優であり、幼少の頃見たこちらの版を是非とも入れて欲しかったのですが、カットされたシーンも多く、それ以前に音源が残っているかどうか…という問題もあるので仕方がありません。
ややこしいのは局が変わって久松ユルゲンスはそのままでミッチャムを小林清志氏が吹き替えた版もあるそうなので、いつしか三種の吹き替えが入ったソフトが発売されれば…などと妄想してしまいます。
#吹き替え #洋画
https://youtu.be/FlNVII7NXHk
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登録日:2018/10/25
昭和40年代は90分の映画枠がちょこちょこありまして、主にB級の西部劇だとかSF・ホラーを中心に流しておりました。そんな中の一本が本作。1950年代に量産された巨大生物が暴れまわる“怪獣物”の一作「世紀の怪物 タランチュラの襲撃」であります。
新しい栄養薬の研究をしている博士が人体実験に失敗した上、タランチュラが薬品の影響で巨大化するというお話。
撮影には本物のタランチュラが使用され、麻酔で動きがスローモーになったところを撮影しているという、手間のかかることをしております。残念ながら舞台がアメリカの砂漠地帯なので折角の巨大タランチュラも巨大感はあまり感じられず、動きもスローなのでのんびりした雰囲気のまま話は進んで行きます。
主人公を演じるのがジョン・エイガ―、当ミュージアムの別部屋「吹き出す洋画劇場」の常連の俳優さんですが、吹き替えはユル・ブリンナーの声で有名な小林修氏が担当されています。博士役のレオ・G・キャロルはスパイドラマ「0011 ナポレオン・ソロ」のウェバリー部長役で日本ではお馴染みですけど、吹き替えはどちらも真木恭介氏が勤めておられます。思わず「ニヤリ」としてしまいましたw
最後は砂漠にある町に入る前にタランチュラは戦闘機の攻撃で退治されちゃいますが、その戦闘機のパイロットを演じているのが無名時代のクリント・イーストウッドという意外なキャスティング! でもまあ、チョイ役でセリフもないですし、ヘルメットにゴーグルで顔は見えないから誰だか分かんないんですけどね~w
#吹き替え #洋画
https://youtu.be/WtU1YYxQXJw
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登録日:2018/10/25
声優の中には「この設定にはこの人」という人がおります。あくまで個人的な印象ですけど。
ホラー映画だと千葉耕市氏の声がよく聴かれます。ホラー映画のCMでのナレーションなども千葉氏の独壇場という感じでした。そんなホラーから一本、「吸血鬼ドラキュラの花嫁」です。ドラキュラとなってはいますけど、出て来る吸血鬼は別人です…。
主演のピーター・カッシングはスターウォーズEP4では帝国軍のモフ・ターキン提督役で出演しておりますが、元々イギリスの「ハマー・フィルム」の常連俳優でした。ハマーは1950年代から80年代頃までゴシック・ホラーを量産していた会社ですが、中心となって出演していたのがドラキュラ役で人気者となったクリストファー・リー(彼もSWでドゥ―ク―伯爵で出演)と、このカッシングでした。
カッシングの声はというと、やはり千葉耕市氏の印象が強かったです。ホラー映画の場合、千葉氏が脇役の声を担当される時は怪しくて不気味な登場人物だったりしますが、カッシングは正義の科学者なども多く演じているので、一転してカッコいいインテリ科学者もピッタリとハマっていましたね。
千葉氏をフューチャーしておきながら、このソフトに入っている2種類の吹き替え、両方ともジョン・ウエインでお馴染みの小林昭二氏が担当されてます。ドラキュラを倒したヘルシング教授が新たな吸血鬼を迎え撃つ! というストーリーなので、よりヒーロー色を強くしたいからでしょうか、千葉氏でなく小林氏が担ぎ出されたという事です。
カッシング=千葉耕市というのがフィックスなんですが、スターウオーズを含め、結構別の方が担当されることも多く、混乱してしまいます。ちょっと残念。千葉氏のヘルシング教授も聞きたかったなぁ。
#吹き替え #洋画
https://youtu.be/LR8CaOgSSuc
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登録日:2018/10/27
半世紀も生きて来て、こんな映画があったとは数年前まで知りませんでした。休日の昼間にたまたま見ていた「午後のロードショー」で見て、びっくりした思いがあります。
「第三の男」で有名な巨匠キャロル・リードの遺作にして切ないラブストーリーの佳作、「フォロー・ミー」です。
妻の浮気を疑う真面目な会計士が探偵を雇いますが、事務所の事情で代理でやって来たのがKYでマイペースなとぼけた新人探偵。いらつきながらもその探偵に調査を依頼する会計士。探偵はロンドンの街を彷徨う奥さんを尾行しますが段々おかしな方向に…。奥さんの秘密とは? 夫婦の仲はどうなる? 探偵はどうする?
中盤からはロンドンの観光案内のように名所が次々に出て来ます。その中を探偵と奥さんが奇妙な追いかけっこを続けるという、ちょっとしたファンタジーの世界が繰り広げられていきますが、さてラストは…?
ヒロインであるミア・ファロー演じる奥さんの声は倉野章子という方。あまり馴染みはないですが、以前紹介した「冒険者たち」でもヒロインを務められておりまして、どことなく大竹しのぶに似た声をされてます。
気難しい夫はアンソニー・パーキンスでお馴染み西沢利明氏。探偵役は石田太郎氏。石田氏はドスの利いた声が多いですがここでは二代目コロンボ風の軽い演技をされてます。
観終ったあと、心がほっこりする事請け合いの、ハートフル・ラブストーリーの逸品です。
#吹き替え #洋画
https://youtu.be/tRETIVd2nN0
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登録日:2018/10/28
アラン・ドロンの代表作、「太陽がいっぱい」です。
名作だけあって吹き替えは全部で5種類もあります。そのうち3種類の吹き替えはお馴染み、野沢那智氏。
野沢氏は脂の乗り切った70年代、ベテランとなった80年代、60歳を超えてからの晩年と長期間に亘る、ちょっと珍しいパターンでドロンを演じております。
野沢ドロンの声は「冒険者たち」でも思いましたが、30年経っても変わらぬ声で驚嘆します。
このDVDは最近BDが出るまで限定盤として唯一の吹き替え入りのソフトでした。(因みにビデオでは最初の吹き替えである石立鉄男版は発売されてましたが)
この盤に収録されてるのは70年代の最初の版で、まだ若い野沢氏の声が聴けます。BDには80年代の版も入ってるので聴き比べが出来ますが、未入手。このDVDはプレミアがついてましたが、BDが出たのでそちらがお勧めですね。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/xSEbEOUbSgg
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登録日:2018/10/29
テレ東(当時は東京12チャンネル)で放送された「快感ギャグ泥棒・空飛ぶモンティー・パイソン」という番組は衝撃的でした。
いたいけな少年だった自分としては、イギリスは紳士の国、下らないギャグなど以ての外! というお国柄だと信じておりました。ところがどっこい。バカなギャグ、下ネタから王室までネタにする恐ろしさまで何者か分からない6人組のこれでもかと繰り出すコントの数々に、頭をかち割られたような気分でした。
ジョン・クリーズ(納谷悟朗) グレアム・チャップマン(山田康雄)
エリック・アイドル(広川太一郎) テリー・ジョーンズ(飯塚昭三)
マイケル・ペイリン(青野武) テリー・ギリアム(古川登志夫)
吹き替えも豪華な6人組が元々構成作家などの裏方だと知ったのはずっと後。
、
馴染みのない日本では再編集され、タレントたちの解説付きでの放送というイレギュラーな形でしたが、十分魅力は伝わりました。そんな番組の映画化が「アンド・ナウ」という事ですね。
売れない作家が考えた「世界一面白いギャグ」をイギリス軍がギャグ爆弾に利用する、とか、軍事教練で武器の代わりにフルーツで襲いかかる敵から身を守る方法、とか、今見ても色褪せないコントが次から次へノン・ストップで迫って来るのであります。
え? 本放送から来年で50年?! 時間は経っても尖ったギャグばっかしだなぁ…。
#吹き替え #洋画
TV版からひとネタどうぞ
https://youtu.be/5hZ4nhcXlwQ
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登録日:2018/10/29
オールスター映画はお祭りです。演技がどうの、演出がどうのという前にまずは楽しみましょう。
アメリカを横断する非公式のレースを描いた本作、出演者とその声優が豪華です。
バート・レイノルズ=田中信夫、安定のフィックスを中心に、あっちもこっちもフィックスまたフィックス。ジャッキー・チェン=石丸博也、ディーン・マーチン=羽佐間道夫、サミー・デービスJr=内海賢二、果ては広川太一郎氏はもろ007なロジャー・ムーアとMr・Booのマイケル・ホイの二役を演じる離れ業。
おまけに特別にファラ・フォーセット=志穂美悦子まで加わってあっと言う間の一時間半ちょっと。力を抜いて見るには丁度いい長さ。潔いです。
このDVDは以上の吹き替えのみですが、BDにはレイノルズ=小林勝彦という別バージョンも収録。これまた別のお祭りも楽しめます。
#吹き替え #洋画
https://youtu.be/OMlL5-5QqCo
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登録日:2018/11/1
マカロニ・ウエスタンで有名なセルジオ・レオーネ監督作品3作を収録したBOXです。
「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」「夕陽のギャングたち」3作それぞれ吹き替えに特徴があります。
「夕陽のギャングたち」はロッド・スタイガー=富田耕生、ジェームズ・コバーン=小林清志による全編新録の吹き替え。「夕陽のガンマン」はTV音源に加え、イーストウッド=山路和弘他、別の声優を起用した新録も収録、「続~」はTV音源に当時の声優が欠損部分をアテた完声版となっております。
フィックス声優を中心としての完全新録は安心して楽しめますし、別の声優での新録も声優の違いによる印象の違いがあって面白い。当時の声優を起用しての補完もありがたい物です。
しかし、唯一「続~」の、当時の声優各氏を集めての補完には違和感が生じてしまう部分も。
30年以上経っているわけだから当たり前ではあるんですけど、声質の変化が気になってしまう箇所がありまして。それがリー・ヴァン・クリーフの納谷悟朗氏の声。もごもご口籠った感じがどうしても「お爺ちゃん声」に聞こえてしまい、聞いていて辛いものがありました。他の方々はあまり違和感を感じなかったので余計に目立つ感じでしたね。
いやもう、吹き替えて頂けるだけでありがたい事なんですけど。ではまた。
#吹き替え #洋画
https://youtu.be/uocS9zIGwBU
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登録日:2018/11/1
「紳士は金髪がお好き」。マリリン・モンローの声はもう、向井真理子女史でないと体が拒否反応を起こします。
モンロー、かつては加賀まり子や富士真奈美といった女優も「一作だけ」吹き替えた事があるようですけど、詳しい事は分かりません。まあ、フィルム作品のドラマでアフレコをする機会も多い女優さんですから、それほど悪い物でもない気はしますが。
しかし、声優しかやってない新人が吹き替えるとなると話は別。2枚目の画像は安売りのパブリック・ドメインDVDのものです。こちらのモンローは白土麻子という方が吹き替えてます。調べたら何本かの映画とゲームで実績があるようですが本数は多くないようで、失礼とは思いますが主役の声をアテるには経験不足な気がします。
実際聴いてみると、「アニメ声」というんでしょうか、キャピキャピした声で聞いてるのが苦痛になり、すぐに停止ボタンに手を伸ばしちゃいました…。
いや、なにも向井真理子の真似をしろと言うんじゃありません。自分なりのモンローで収録に臨めばよろしい。でも、天下のモンローを演じるんですから、もうちょっと工夫が欲しかったと思います。
文句ばっかりですけど、TV音源の「正規版」の方は、聞いていてホッとする安心安定の良作でした。何年も前、正規版が出そうもないので安売りDVDを買ったらガッカリ…、というお話で。
#吹き替え #洋画
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登録日:2018/11/3
物心ついた時からジョン・ウエインの声は小林昭二さんでありました。
この映画、ジョン・ウエインの出演作の中で特に取り立てて書くほどではない所謂「小品」であります。でも、小林氏が吹き替えてくれているので、それだけで評価が上がっちゃいますw
「誘拐された孫を取り返しに初老のガンマンが奮闘する」という内容なんですけど、ウエインの映画って殆ど独身か、結婚していても別居してるとか、「幸せな夫婦生活を過ごしてる」という設定が少ないですね。
本作も、家庭を顧みず自由にあちこち渡り歩いて来た男が久々に家に戻ったら孫が誘拐さてていた、という、女性からしたらダメ人間な設定ではあります。
ウエインの映画は「女性が誤解するような言動で自分に惚れてしまった相手を傷付ける」「相手が好き好きビームを発してるのに気が付かない鈍感」、そんなストーリが多い。
そんな「女性の扱いがヘタ」という朴訥な男を、どの映画でも小林氏はさらりと演じられてます。ウルトラマンのムラマツキャップや仮面ライダーの立花藤兵衛でお馴染みで、吹き替えファンから「おやっさん」と呼ばれてる小林氏。青少年の「これぞ大人の男」という理想像、羨望の的だったからこそ説得力があるんだと感じております。マジ、リスペクト!
#吹き替え #洋画
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登録日:2018/11/3
今回はある意味「珍品」の吹き替え入りDVDをば。ドラキュラ映画の吸血のデアボリカです。
クリストファー・リーがドラキュラを演じた映画は殆ど英国のハマー・フィルム製ですが、この映画はスペイン製。ハマー版のリメイクというよりも「スペイン版ドラキュラ」と言った方が方が正しいですね。
このDVDのどこが珍品かと言うと、まずジャケット。CDケースサイズの、初期のDVDソフトによく見られた形でありますが、なんとも味気ない、白地にタイトルだけという、売る気があるのかないのかよく分からんデザインです。右下に小さく書かれた日本語のタイトルを見逃せば誰もドラキュラ映画だと気付かないんじゃないか?
もう一つ、大抵の吹き替え付きのソフトは音声が「原語/日本語」字幕が「オン/オフ」に切り替えられる仕様になってます。ところがこのDVD,字幕がありません。鑑賞するには字幕なしで見るか吹き替えか、という二択のみ。字幕派の人はブチ切れるかもしれませんな。おまけに画質も悪いし。
肝心の吹き替えはクリストファー・リーと言ったら千葉耕市。厳かに吹き替えられてます。
面白いのはドラキュラを退治するヘルシング教授でも有名なピーター・カッシングの吹き替えも千葉氏がフィックスなんですね。二人が共演する映画ではリーの声を家弓家正氏が担当してました。因みにこの映画のヘルシング役はハーバート・ロム。「ピンク・パンサーシリーズ」のドレイファス署長の人ですね。
#吹き替え #洋画
TV録画より(こっちの方が高画質w)
https://youtu.be/jmoHQKetlY8
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登録日:2018/11/4
MOYO.
ダーティ・ハリーのヤスベエなんて、他の声優さんじゃ納得出来ませんからね(笑)。
イーストウッド本人の声よりしっくり来ちゃう不思議。
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omaharuge102
ありがとうございます。
「フィックスでなきゃイヤイヤ!」という心の狭い人間ですが、たまに意外な「フィックス外し」の作品を見て「これもいいかも」と思ってしまうヘタレでございます…。
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mocopapa
子供のころに観た、ジャッキーチェンの「酔拳」「少林寺木人拳」このあたりの吹き替え版ってレンタルでは出会えることがないんですよね。子供に見せてやりたいと思っているんですが、、セル版しかないところが残念です。
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omaharuge102
ありがとうございます。
ジャッキーは石丸さん以外考えられませんね。
映画によってはビデオで吹き替え版があったのに廃版、なんて事もあるようですね。
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woodstein
omaharuge102さん、この度は、フォロー及び沢山の「いいね!」を賜りまして、有難うございました。さて、私も基本的には洋画の日本語吹替は大好物なのですが、どうも最近のものはいただけません。そんな古い吹替ファンの気持ちをある程度汲み取ってくれている本を、いずれ私のコレクションルームに展示しようかと思っています。あと、個々の吹替の名人ともいうべき声優については、いずれDVDなどの紹介をした際に語れればいいな、と思っているので、気長に来館して下されば、有り難いです。ということで、もうすでに多くのフォロワーがおられるようですが、私もその末席に加えさせてもらいます。
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omaharuge102
ご丁寧なご返信、ありがとうございます。
本来ならアイテムの画像に最低限のキャプションを付けるだけ、それでいいと思います。
しかし、アイテムにまつわる事、その背景なんかもついつい語りたくなってしまうのです。
特に吹替えなんかだと他の作品では他の声優さんが…などという豆知識みたいな事も加え、そういう説明抜きでは味気なく思っちゃいます。
ただ、書き出したら長くなってしまいがちなのが反省点。もっとさらっと読んでいただけるよう精進しますので、どうかお付き合いのほどを。
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