パリは燃えているか

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今年、個人的に「絶対にもう一度観たい」という吹き替え入り映画のソフトが偶然にも纏まって数点、発売されたので順次展示します。

本作は第二次大戦の連合軍による「パリ解放」をフランス人の視点から描いたもので、監督のルネ・クレマンを初め俳優ではアラン・ドロン、J・P・ベルモンド、イブ・モンタン等々、フランスの映画界が総力を結集した大作です。と言っても戦闘シーンは少なく、フランス人同士の派閥争いや駆け引きが中心のどちらかといったら地味な内容です。因みにカーク・ダグラス等のハリウッドのスター達も顔を見せています。

さて、吹き替えですが日テレで放送されたものが収録されています。ベルモンド=山田康雄、モンタン=家弓家正といったお馴染みの声優が起用されてますが、日テレ独自の配役も見られます。ドロンと言えば野沢那智氏で有名ですが本作の吹き替えは久富惟晴氏。久富氏は現代劇での悪役が多い印象の方で、一時期日テレのドロンの担当でした。ドイツの占領軍司令官役は・ゲルト・フレーベ。007のゴールドフィンガー役で有名で、殆ど滝口順平氏が吹き替えてますが本作では田中明夫氏。滝口氏だとコメディ寄りに聞こえるからでしょうか? 田中氏は「オリエント急行殺人事件」を初め役者が変わっても主役のポアロを演じておられましたね。

そしてもう一人、意外な配役がスェーデン領事役で出演したオーソン・ウエルズを担当した金田龍之介氏。体格で決まった訳ではないでしょうが、短い出演シーンなのにも拘わらず渋い演技で定評のある金田氏を起用したセンスに脱帽です。金田氏の吹き替え作品は少ないので貴重なのです。

モノクロ作品で地味な映画ではありますが、次々に出て来るスターを鑑賞して楽しむ映画ですね。

 #吹替え #洋画 

https://youtu.be/zz-nK3RU4JU

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    ts-r32

    2021/05/13 - 編集済み

    1975年に水曜ロードショーで観ました。超豪華キャストにわくわくして観た記憶があります。モーリス・ジャールの音楽もよかったですね。テーマ曲の覚えやすいメロディは、観た後しばらくの間、無意識に口ずさんでいました😆

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      オマハルゲ

      2021/05/13

      ts-r 32 さん、コメントありがとうございます。
      決して派手な映画ではありませんが、パリ市民が全面的に撮影に協力しているのでまるでドキュメンタリーを見ているような痛快さがありますね。
      脚本に参加しているのがフランシス・F・コッポラだとは驚きです。

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      ts-r32

      2021/05/13

      私も驚きました!😆

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    T. S

    2021/05/13 - 編集済み

    本作でドイツ軍司令のコルティッツ将軍を演じたドイツ人俳優ゲルト・フレーベが、史上最大の作戦で毎朝のコーヒーを運ぶ下級の当番兵の役をやっており、どっちもしっくりハマっているのがスゴイですw
    また観たくなっちゃいました。

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      オマハルゲ

      2021/05/13

      T.S さん、コメントありがとうございます。
      ゲルト・フレーベはシリアスもコメディも強い印象を残す役者さんですよね。ゴールドフィンガーを演じる一方で台詞もないロバに乗った軍曹も違和感なくこなしてしまう、個人的に大好きな俳優です。

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      T. S

      2021/05/13

      あ、そうだ、ロバに乗ってましたね笑

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      オマハルゲ

      2021/05/14 - 編集済み

      本作ではヒトラーから「早くパリを爆破しろ!」と言われてももう負け戦だと諦めて爆破命令を出さずに降伏する、人間味あふれる役でしたね。

      パリの解放という熱狂の陰で、それまで楽しく会話していた兵士があっけなく死んでしまうというシーンが幾つか描かれていて、戦争の残酷さ虚しさも印象に残ります。

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