MUUSEO SQUARE
ヨーロッパの注文洋服店には、それぞれ確立されたその店独特の定番スタイルがある。イギリスやイタリアの老舗テーラーが伝統として受け継いできたパターン(スタイル)であったり縫製仕様のため、ブランドの顔とされる。英国でもイタリアでもそれぞれの注文洋服店が、流行に左右されることのないハウススタイルにプライドを持ち、何十年間も守り抜いている。一方で、日本におけるハウススタイルとは、そのお店が打ち出している中心となるオリジナルデザインという解釈がなされている。
職人気質、でもフレキシブルな仕立て屋。 ヴォルテラーノ・岡本圭司さんに会いに。
ファッションライター倉野路凡さんが今気になるモノ、従来愛してやまないモノについて綴る連載第3回。今回は都立大学にお店・Vorterano(ヴォルテラーノ)をかまえて服作りをしている岡本圭司さんを訪ねてきました。偶然にも育った地元が同じだという倉野さんと岡本さんの洋服話は弾みます。
テーラー companie van verre(コンパニエヴァンヴェール)水野隆守。着る人を最大限に美しく見せるシルエットづくりとは。
服飾ジャーナリストの倉野路凡さんが「今、オーダーするならこの人」と推すテーラーが水野隆守さん。今年自身のブランドを立ち上げ原宿にお店companie van verre(コンパニエヴァンヴェール)をオープン。彼ならではの服作りのこだわりを倉野さんがインタビューしました。
英国老舗の正統派スタイルを踏襲。指折りの仕立て職人・BLUE SHEARS(ブルーシアーズ)久保田博のブレないテーラリングとは。
紳士服のオーダーメイドに憧れる人ならば知っているだろう、イギリス・ロンドンのサヴィル・ロウストリート。老舗高級テーラーが軒を連ねるその土地で修行を積み、腕利きのビスポークテーラーとして活躍しているのが久保田博さんだ。修行時代から今まで一貫してブレることのない久保田さんの職人としての仕事について倉野さんがインタビューしてきました。
優美さ漂うスーツ&ジャケットを作り出す、Vick tailor(ヴィックテーラー)を訪ねて。
ファッションジャーナリスト倉野さんは「近藤君の作るオーダーメイドのスーツは、フォルムがエレガントで素敵なんだ」と以前から力説していました。何でもその理由は丁寧な手縫いの技にあるんだとか。次世代テーラーを代表すると倉野さんが太鼓判を押すVick tailor 近藤卓也さんの手仕事についてインタビューしてきました。
テーラー界でも一目置かれる妥協のないスーツ作り。ビスポークテーラー・Dittos。
服飾ジャーナリスト倉野さんも「服作りの真摯な態度には頭が下がる」というほど尊敬しているテーラーが、今回の取材先であるDittos(ディトーズ)の水落卓宏さん。お話を伺うこちらも背筋を正したくなるほど一つ一つ丁寧に、そして論理的に服作りにおいての大切なポイントを解説してくださいました。オーダー通をも唸らせる、水落さんの細部にまで至るこだわりを探ってきました。
ビスポークをもっと身近に感じさせてくれる、新世代テーラー KIRINTAILORS(キリンテーラーズ)。
服飾ジャーナリスト倉野さんが「次世代テーラーと呼ばれる世代ともまた違ったビジョンと美意識を持った人」と称するKIRINTAILORS(キリンテーラーズ)の江利角卓也さん。生み出される洋服は英国の伝統的なテーラーリングを大切にしながらも、どこか新鮮でモダンな印象が漂う。江利角さんの服作りに対するこだわりを探ってきました。
ナポリ仕立てを独自に昇華。Sartoria Ciccio 上木規至氏が目指す完璧なスーツスタイルとは。
服飾ジャーナリスト・倉野路凡さんが予てから「お話を聞いてみたい!」と熱望していた、ビスポーク専門のSartoria Ciccio(サルトリア チッチオ)の上木規至(うえき のりゆき)さん。テーラリングのこだわりを伺うその前に、お話は上木さんがテーラーを志す意外なきっかけから始まります。
手抜きを知らないビスポークテーラー・羊屋。奇をてらわず究極の自然体なるスーツを目指す。
銀座から茅場町へと移転したビスポークテーラー・羊屋。採寸から仕上げまで全ての工程を一人で手がける職人・中野栄大(なかのしげひろ)さんに、着る人を美しく見せるスーツづくりのこだわりを聞いてきました。
サヴィル・ロウ
ギーブス&ホークス
雨降り袖
リングヂャケット
シングルブレスト
パターンオーダー
ラペル
コンケーブショルダー
ロイヤルワラント
玉縁
日本の手製靴の技術を継承する「小笠原シューズ」。時代に媚びない靴作りを貫く
東京の著名な靴店に置かれる紳士靴のビスポークなど最高級品を手がけてきた「小笠原シューズ」。1955年の創業から継承してきた技術から生み出される美しい造形。そして、時代に媚びないディテールからは靴作りへの覚悟と潔さが感じられる。2012年に代表取締役に就任した根岸さんが大切にする靴作りのこだわり、見据える先について服飾ジャーナリストの飯野高広さんが伺った。
テーラー 森田智が導く。内側までこだわって仕立てるレディス ビスポークスーツ
スーツやジャケットを知れば知るほど、こだわりは深くなります。その深まったこだわり、行き着くところまでいってみませんか。ベーシックなものほど、凝った分だけ具現されます。たとえそれが人に見えない部分でも。当連載では、ビスポークテーラー「SHEETS」森田智さんが、レディスのオーダースーツについて、テーラーの視点ならではの基本からマニアックに仕立てるコツまでを解説していきます。今回は、オーダーの最上級と言える「ビスポーク」の楽しみ方について。森田さんが請け負った過去の注文例とともにご紹介します。無限にカスタマイズできるビスポークだから、アイディアは知ったもん勝ちです!
ロック魂を注入!LOUD GARDEN(ラウドガーデン)が提案するスパイス効いた服作りとは。
ファッションライター倉野路凡さんが今気になるモノ、従来愛してやまないモノについて綴る連載第6回。今回は王道のなかに遊び心とスパイスを効かせるテーラー・LOUD GARDEN(ラウドガーデン)岡田亮二さんを訪ねてきました。
失われゆくモノを未来へ託す。「NO NAME PARISH」が、レストアで伝える家具との関わり方。
「平成」から「令和」へ元号が変わった。新たな時代の幕開けに心を躍らせる一方で、少し不安を感じてしまう。転換を経た先に、何が残り何が消えていくのか、もはや誰にも予測がつかないからだろう。 ある人は、「本当に素晴らしいものは残り続ける」と言うが、果たしてそうだろうか。価値観の多様化は止まることなく進んでいく。どんな「良いもの」も時代の流れに任せきりでは消えていってしまう……というのは杞憂に過ぎないのか。 ただ一つだけ確かなことは、これからの時代「後世に受け継ぐべきモノ」を伝える語り部の存在が重要になってくるということだ。