「THE SCISSORS」米津雄介と鈴木啓太が語る、はさみの難しさ、道具の美しさ
2017年12月に、8800円の事務用はさみが発売された。「THE SCISSORS」という名前で、全長176㎜。厚さ最大6㎜。持ち手の部分は左右非対称。刀身は緩やかなカーブを描き、ふちは丸みを帯びている。
不思議なのはオール・ステンレス製でありながら、決して無機質ではないところ。柔らかそうにさえみえて、つい触れてみたくなる。
THE SCISSORSを開発したのは、2012年に設立されたブランド「THE」。世の中の定番を新たに生み出し、これからの“THE”をつくることをコンセプトに掲げるブランドだ。
はさみなら、とっくに完成形があるように思われる。
なぜ今、THE SCISSORSをつくったのか。プロダクトデザイナーの鈴木啓太さんと、プロダクトマネジメントに携わる米津雄介さんにお話を聞いた。