天賞堂とは?

天賞堂(てんしょうどう)は、1879年銀座紀尾井町に印房店として開店した後、貴金属の販売を中心に行う高級貴金属店として発展した。現在は主に高級時計、宝飾品、鉄道模型を取り扱っている。
伊藤博文(いとう ひろぶみ)、尾崎紅葉(おざき こうよう)など、明治期より各界の著名人が顧客で、夏目漱石(なつめ そうせき)の小説や、永井荷風(ながい かふう)の随筆にもその名は登場するなど、当時から高級品店の代名詞として知られていた。
1949年より鉄道模型の製造販売が開始され、天賞堂製の鉄道模型は最高級鉄道模型として現在も世界中のファンの憧れとなっている。ちなみに鉄道模型の販売を開始したのは、当時の社長が鉄道模型好きだったからだという。

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「家具は、もっと楽しむことができる」。

その想いを世に伝えるべく、自身の知識と経験をフル活用した家具のリペアサービスをスタートした西原弘貴さんは、家具の修理・修繕やワークショップを通じて、持ち主と家具の新たな関係性を提案し続けている。

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