クイーンアン様式とは?
18世紀前期のイギリスで、アン女王の時代に流行した建築・家具の装飾様式または、イギリスが入植を始めた時代のアメリカで広く発展した様式の一つ。ロココ様式のカブリオールレッグ(猫脚)に代表される優美な曲線が特徴的だが、ロココ様式よりも軽快な印象を与える。前時代の装飾的なマーケットリー(象嵌)細工から装飾方法は変わらないが、より繊細でシンプルな象嵌細工へと移行した。
家具では彫刻や透かし彫りなど、上品で優雅なフォルム、建築では左右非対称なデザインが典型的なスタイルで寄棟屋根が多く、屋根には八角形の塔や玄関からつながる長いベランダやポーチが配されている。また、軒飾りやベイウィンドウが多用される点も特徴的。