ビクトリア様式とは?
1837~1901年イギリスのビクトリア女王時代における美術・工芸様式のこと。ヴィクトリア様式、ビクトリアン様式ともいう。
従来の石や煉瓦(れんが)などに加え、鉄・コンクリート・ガラスといった新しい工業的材料を積極的に採用したことも特徴的。
初期には過去の様式を中世回帰の風潮をきっかけに、ゴシック様式やバロック様式を中心とした過去の様式をモチーフにした意匠・装飾が見られる。中期のアンピール様式を経て、近代化の影響を受け通俗的な装飾過剰な様式へと変化していった。
1851年のロンドン万国博にはこの時代を反映するものが多く展示され、ガラス張りの建築「水晶宮(クリスタルパレス)」は、その後の建築に大きな影響を与えた。