ビデオアーティストCOBRAの原点回帰「言葉で説明できないもの」

ビデオアーティストCOBRAの原点回帰「言葉で説明できないもの」_image

インタビュアー/深野一朗
モデレーター/深野一朗
文/藤田芽生
写真/新澤遥

ごく普通の世間的主題や美術史を軽妙に取り入れた映像作品を多く発表しているCOBRAさん。アーティスト・ラン・スペース「XYZ collective」のディレクターとしてその名を耳にしたことがある人も多いのではないだろうか

シュールでユーモア溢れる作品は、鑑賞者をたちまちCOBRAワールドへと引きずりこむ。そのインパクトは日本を飛び越え海外にも伝播し、ニューヨークやチューリッヒのギャラリーでも展示をおこなっている。

直近ではMISAKO & ROSENで加賀美健さんとの二人展「Romantic Comedy」を開催。「アクション」「パフォーマンス」といった美術の形式を取り入れた作品を発表した。近年はアートフェアに囚われるコレクターを揶揄する作品を作るなど批評性にも磨きがかかる。そんなCOBRAさんに今後の展望を尋ねると「原点回帰」と語ってくれた。

COBRAさんの「原点」とはどこにあるのだろう。新たなスタートラインに立とうとしているCOBRAさんに、本企画モデレーターでアート コレクターの深野一朗さんが質問をぶつけた。

MuuseoSquareイメージ

アートコレクター深野一朗さんより

COBRAさんの作品は、一度見たら忘れないインパクトがある。このような作品を制作する作家さんとはいったいどんな方だろうか?作品通りのキャラであろうか?若しくは全く違うのか?思えばCOBRAさんとは付き合いが長いのに、彼の作品について真面目に語り合ったことがなかった。お互い照れ屋だから。今回はXYZ Collectiveのディレクターではなく、あくまで作家としてのCOBRAさんの素顔に迫ってみたい。そう考えてインタヴューに臨んだ。

“ユーモアとアート”の絶妙なミクスチャー

深野一朗さん(以下、深野):COBRAさんの作品を初めて観たのは2012年のタリオンギャラリーでのグループ展「オテル・アパラチア|Hotel Appalachia」でした。COBRAさんの作品はユーモアが大きなテーマですが、2012年以前もそういった作風だったのでしょうか?

COBRAさん(以下、COBRA):最初からです。初期のころの映像作品はイメージの羅列でした。例えば「天狗」とか「キャッツ」とか、「岩を砕く」とか。自分の中で気になっているキーワードを映像のコラージュとして作品にしていました。

COBRA'S View

COBRA'S View

COBRA'S View

COBRA'S View

COBRA:人に伝わるユーモアは今よりなかったかもしれないです。観ても言葉にならない、仕組みもわからない。僕以外の人には全く理解ができないけれど、自分の中ではしっくりときていました。初期のころの映像作品は一発ギャグみたいなものかもしれないですね。「バーン!!!」と打ち出す突発的なパワーが強いけれど、噛み砕いちゃうと「ああ…」となってしまうような。

深野:今はどうですか?

COBRA:変わりましたよ!初期はかなり映像として大味でしたが、美術作品としてどう完成させるかを徐々に考えるようになりました。コーヒーのフィルターのように、必要ではないものが削ぎ落とされてソリッドになる感じです。美術とユーモアをちょっとずつ混ぜ込むようになりましたし、他の作家を参照したりもしています。

例えば今回の加賀美健さんの二人展「Romantic Comedy」に出した映像の中に、ABCの歌のようにアルファベットを僕が発音し、あるアルファベットで健さんが「セックス!」と言うものがあります。この作品はクリス・バーデンを参照しています。

深野:自身の体を傷つけたりする過激なボディ・アートで知られたアメリカの現代美術作家ですね。

COBRA:彼がAからZまでの単語をシャウトする作品があるんですけど、僕らがやっているのはそのパロディ版です。美術とユーモアをどのように混ぜるべきかは、XYZ collectiveを通して他のアーティストと関わりを持っていくうちに学んだ部分も大きいです。

Ken Kagami & COBRA“Romantic Comedy”2020 Installation view at MISAKO & ROSEN Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN, XYZ collective

Ken Kagami & COBRA“Romantic Comedy”2020 Installation view at MISAKO & ROSEN Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN, XYZ collective

深野:COBRAさんは意識的に自身の作品に美術史を絡めようとしていますか?今回の展示(Romantic comedy)もそうですし、タリオンギャラリーのグループ展に出品した作品「THE ANAL STAGE 1 宇宙と大統領とドーナッツ」にもヨーゼフ・ボイスオノ・ヨーコに扮したCOBRAさんが登場します。

COBRA:そうですね、すごく意味があるわけではないのですが。「THE ANAL STAGE 1 宇宙と大統領とドーナッツ」では表面的なもの、キャラクターとして登場させています。

THE ANAL STAGE 1 宇宙と大統領とドーナッツ MP4 / 25min / 2012

THE ANAL STAGE 1 宇宙と大統領とドーナッツ MP4 / 25min / 2012

THE ANAL STAGE 1 宇宙と大統領とドーナッツ MP4 / 25min / 2012

THE ANAL STAGE 1 宇宙と大統領とドーナッツ MP4 / 25min / 2012

深野:アニメや漫画のキャラクターからも参照できるかと思いますが、あえて美術の人を選んだのですね。

COBRA:ユーモアだけだとただのコントになってしまい、アートの世界にいる意味がなくなってしまいます。風刺的な表現とユーモアは相性が良いんですね。どこの風刺をするのかを考えた時に、アートの風刺をするのは良いのではないかと。だから、美術史にすがっているところもありますね。

深野:直近の作品「Rat Museum For Rat」や「Bird Gallery For Bird」は、過去の作品と比べると批評性のある作品に見えます。それに映像作品ではなくペインティングであることも気になります。意識的に作品の作り方を変えましたか?

Rat Museum For Rat 2019 / Rat trap, acrylic on canvas, wood panel / 350x115x115 mm , 83x71 mm , 55x72 mm

Rat Museum For Rat 2019 / Rat trap, acrylic on canvas, wood panel / 350x115x115 mm , 83x71 mm , 55x72 mm

Rat Museum For Rat 2019 / Rat trap, acrylic on canvas, wood panel / 350x115x115 mm , 83x71 mm , 55x72 mm

Rat Museum For Rat 2019 / Rat trap, acrylic on canvas, wood panel / 350x115x115 mm , 83x71 mm , 55x72 mm

COBRA:変えました。転機になったのはXYZ collectiveとして出展した2018年のNADA Miamiです。僕らが考えていたのは今井麗さんや、ベン・シューマッハなどの具象のペインティングの展示でした。展示にあたり僕も自分の旅費を稼ぐために作品を作ることにしたんです。

その時に、アートフェアブースをネズミ取りに変換させて、ネズミ用の絵をかけるというアイデアが降ってきたんです。それに、今後の展開を考えたときにもペインティングはありだなと。作品を作るとき、自分のスタイルではないことをしてみたり時々大きな変化をつけることも大切だと思っています。一番の近道は一番の遠回りをすることですから。

深野:いまお話を聞いていても批評性があると思います。Rat Museum For Ratは大きな転換点だったのではないですか。

COBRA:転換点と言えば転換点なのですが、強い批評性があるわけではないです。批評性があるといってくれたのは深野さんが初めてです。

深野:僕がコレクターだからかな。だってこれはコレクターを揶揄した作品ですよね。

COBRA:コレクターさんに嫌われたくないので、可愛く収まってよかったです(笑)。千葉(正也)くんもいっていますが、「作品で人を絶対に傷つけない」というルールが僕にもあります。誰かを批判したり、個人を嘲笑うようなことはやらないようにしています。

COBRAがCOBRAになった日

深野:影響を受けたアーティストはいますか。

COBRA:好きなアーティストというか、影響を受けたのはジャッキー・チェン、志村けん、エディ・マーフィとか……。小学生の頃に80年代、90年代の日本語吹き替え映画を撮りためて学校に行く前に観ていたんです。それを学校でアウトプットするのが日課でした。美術家からダイレクトに影響を受けている、というよりは俳優やコメディアンから影響を受けているかもしれません。

ただ、「作品をどうアウトプットするか」を考える時に参考にしているアーティストはいます。例えばクレス・オルデンバーグマーティン・クリード、最近だったらヘンリー・ムーアです。

深野:毎朝映画を観てから登校していたんですか⁉︎なかなか変わった小学生ですね。

COBRA:クラスの中心人物ではありませんでした。面白いことは好きで、周りを笑わせるように頑張っていた記憶はあります。でも面白いとは誰も思っていなかったんじゃないかな。当時は将棋とかドッジボールとかが流行っていたけど、僕は友達の家に行って彼がロールプレイングゲームをしているのをひたすらに眺めていました(笑)。そんな子供でした。

MuuseoSquareイメージ

深野:「ゲームをやらせてよ」とは言わないんですね。

COBRA:眺めているのが好きなんですよ。眺めながらいいリアクションを取る、ファンような子供でした。「ああ、危ない!」みたいな。そういった感覚は変わっていなくて、最近はYoutubeでゲーム実況の動画とかを観ます。

深野:面白いですね、観る行為。アートにはいつ頃から興味を持ち始めましたか。

COBRA:高校二年生の時、美術予備校の工芸クラスに通い始めたんです。その時はデザインに興味があって、現代美術のことはまったく知らなかったんです。「素敵な作品を作りたい!」という理由ではなく、陽キャラノリの高校生活から逃避したかったのと、その工芸クラスにすごく可愛い女の子たちがいたからという理由です。絵を描くことは好きだったし、賞をとっていたわけではないんですけど「俺才能あるんだな!すげえな!」と思っていました。

深野:高校二年生の時から美術予備校に通うというのもまた珍しいですね。その後多摩美術大学の工芸学科金属プログラムに進学されます。どんなことを勉強しましたか。

COBRA:主に鍛金ですね。金属を叩いて伸ばすことで形態を変えていく。そういうことを学んでいました。

深野:では、COBRAさんは鍛金の技術は相当あるわけですね。

COBRA:いや、そうでもないんですよ。入学する時は粘土遊びくらいのノリでできるのかなと思っていたんですが、いざやってみると鉄が重くて肘が痛くなるんです。その当時の僕には大変すぎたんですね。

深野:では、大学の4年間は何をやっていたんですか。

COBRA:知り合いの背の高いペインターと学食に行って、「あの女性はどうして美しいのか」とかを話すのが日課でした。

深野千葉正也さんですか。

COBRA:そうです。

深野:学科が違いますよね。

COBRA:同じ学科に松原(壮志朗)くんの友人がいて、まず松原くんと知り合ったんです。松原くんを通して千葉くんとも出会いました。彼らは初め彫刻っぽいものとかインスタレーションとかコンセプトがしっかりしたのものを作っていたんです。そのクラスの授業に僕は出ることはできないんですけど、ムードが面白くて講評会とかには毎回顔を出していました。現代美術のクラスなのに現代美術らしい作品を作っている人が非常に少なくて、誰が一番面白いかを競い合っている雰囲気があったんです。僕がいたのは伝統工芸のクラスだったので、なおさら刺激的でした。

深野:大学で松原さんと千葉さんと出会い、アーティストユニット「MIHOKANNO」を結成するのですね。

COBRA:MIHOKANNOに入ったのは大学を卒業してから2年後です。千葉くんと松原くんから「BankARTにスタジオを借りたから、一角で展示をやらないか」と話がきたのが最初です。千葉くんが僕の卒業制作をすごい好きだったらしくて。当時僕は演劇のチームに所属し活動をしていて別の芸名が必要だったので、「COBRA」と名乗りはじめました。卒業してからはずっと作家として暮らしています。

作家には作品力と作家力が必要だ

深野:以前COBRAさんがCADAN 現代美術のトークセッションに登壇された際、“作家力”という言葉を使っていたんですね。「これからは“作品力”に加え“作家力”の時代だ」と。作家力とは具体的にどのようなものですか。

COBRA:“作品力”は作品単体、つまり作品のクオリティのことです。“作家力”とは作品作り以外の要素のことです。例えば「おはようございます」という挨拶だったり、メールのやりとりだったり。美術館から話がきた時には、キュレーターと話をしてお仕事をすることも作家力と言えます。作家は作品だけを作っていればいいわけではないと思います。

深野:作家力が求められるのはキャリアを重ねた作家にもあてはまるのでしょうか。例えば草間彌生さんでもそうあるべきだと思いますか。

COBRA:草間さんはどうでしょうね……。わからないですね。でも、例えば僕と同世代の人とか、大学を卒業したばかりの人とかには必要だと思います。僕は「作家さんだから事務作業とかできないよね」とよく言われます。そう言われるのが好きじゃないんです。

2017(Gordon Matta-Cobrark) 2017  / C- print , 3d stickers / 89cm x 64cm / Unique

2017(Gordon Matta-Cobrark) 2017 / C- print , 3d stickers / 89cm x 64cm / Unique

深野:なるほど。CADANのトークでは、「ギャラリーからオファーがきたら所属したい」とおっしゃっていました。具体的にどこのギャラリーに所属してみたいですか。

COBRA:そうですね、コソボだったらLambdaLambdaLambdaかな。

深野:国別にあるんですね。

COBRA:国別にはないですよ(笑)。ロサンゼルスだったらBel Amiです。僕はギャラリーに所属していないので自分で作品を販売しているんですけど、あんまり良くないことだと思っているんです。本来ギャラリーとアーティストは一緒に成長していくのが理想だし、自分の記憶の中にだって「良いギャラリーだなぁ」と思える場所がほしい。

あとはXYZ collectiveの活動で海外のギャラリーやキュレーターとのつながりが増えてきたので、そのつながりを日本のギャラリーとシェアして、ダブルで拡大できたら面白いんじゃないかなと。日本のギャラリーだけじゃなくて、アートシーンにも絶対にプラスに働くはずです。

深野:COBRAさんがアーティストとしてギャラリーに望むものはなんですか?

COBRA:理解者としての立場ですね。常に自分の作品のファンでいてくれて、自分の作品や価値を保護して一緒に作り上げていく仲間であってほしいです。お金を持っているビッグギャラリーは経済的にも潤っているし、良いギャラリーだと思います。でも、僕はお金よりもプログラムや所属アーティストが魅力的かどうかの方が大事です。僕がやっていることを面白いと思ってくれて、同じ方向を向いて歩いて行ける人と一緒に仕事をしたいです。

The cucumber conversation 2016 / MP4 / 17min50sec

The cucumber conversation 2016 / MP4 / 17min50sec

今後はとりあえず一回"原点回帰”

深野:今後はどのような作品を作りたいとお考えですか。

COBRA:原点回帰をしたいです。

深野:原点回帰とは、冒頭でおっしゃっていたイメージの羅列みたいなことでしょうか。

COBRA:そうです。なんだかんだ言って自分の初期の作品は好きなんです。いまでも自分の作品を説明できないんですけど、そこも含めてすごく魅力的だと思うんですよね。

だってその頃、「朝まで生テレビ!」を友達と見て「このやりとりって、メロンパンだよね」とか言っていたんですよ。やばくないですか。不思議ちゃんですよ。でも、自分の中では納得をしていたんです。そういう感覚をもう一度覚醒させたいですね。

最近は展覧会のために文章を書く機会が増えてきたので、そこから取り組んでいます。今年のユトレヒトでの展示(Rat Museum For Rat 2020)やスイスのWeiss Falkでの展示(TGC)のプレスリリースは、言葉の記号的なイメージを使って文章を書いています。

Rat Museum For Ratはアートの文脈と自分の作品をつなげるよう意識して制作したので、作品の90%くらいを言葉で説明できてしまいます。今後は言葉で説明できないものを増やしていきたいです。

ーおわりー

MuuseoSquareイメージ

公開日:2020年6月4日

更新日:2020年10月29日

Moderator Profile

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深野一朗

現代アート・コレクター。 国内外のアートコレクターとギャラリーのためのオンライン・プラットフォーム 「CaM by MUUSEO」をプロデュース。主な著書は『「クラシコ・イタリア」ショッピングガイド』(光文社)。

Contributor Profile

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藤田芽生

エディター・ライター。現在はベルリンにてフリーランスで活動中。ファッション、ストリートカルチャー、音楽、アートあたりが得意分野。中世ヨーロッパの歴史オタク。虎が好き。

終わりに

深野一朗_image

映像作品の中のCOBRAさんは「道化役者」であることが多い。

パフォーマンスを行うアーティストには「英雄」と「道化」がいる。「英雄」はやがて宿命的に「道化」になってしまうことが多いが、「道化」は初めからずっこけているから、ずっとそのままでいられる。

COBRAさんが加賀美さんとの二人展で参照したというクリス・バーデンは、ボディ・アートを代表する作家として、71年から散々過激な行為を行った挙句、76年を最後に身体行為を一切やめてしまった。今で言う「身体を張る」行為は、その時こそアーティスト本人を「英雄」にするものの、アーティストの身体の衰えが、「英雄」をやがて「道化」にしてしまう。

1999年に東京都現代美術館で行われた展覧会『アクション 行為がアートになるとき 1949-1979』の展評の中で美術批評家の林卓行氏は、「英雄」から「道化」へ転落した例として、高齢になってなお紙を破るパフォーマンスを強いられた村岡三郎の痛々しい例を挙げている。そしてクリス・バーデンは、この「英雄から道化への転落」を分かっていたがゆえに、「自らを危険にさらすパフォーマンスで名をあげた後、政治/社会的な主題をあつかうインスタレーションに転じた」と述べ、一方で、「ポール・マッカーシーの場合は、最初から徹底的に道化でいたことが、いま現役の作家としての評価につながっている」と指摘している。

COBRAさんも最初から道化だが、インタヴューで名前が出てきたのはマッカーシーではなく、志村けんだった。日本のコメディアンがキャリアを重ねるにつれ、シリアスな路線に移行するのは森繁久彌や伴淳三郎の例を見るまでもなく明らかだ。同じドリフターズのいかりや長介がご多聞に洩れずシリアス路線に転じたのに対し、志村けんはひたすら道化を貫いた。

2013年にCOBRAさんがDJを務めるラジオ放送 "Detroit club - デトロイトクラブ -"に出演させて頂いた際、COBRAさんは、番組の冒頭で何故私に出演を依頼したのか語った。なんでもCOBRAさんは人見知りで、特に相手が年上の人だと緊張して上手く話せない。ところが相手が僕だと、全然緊張しないで気軽に話せる、ということだった(僕はCOBRAさんより一回り年が上である)。本当かしら?とその時は思った。映像作品の中の道化役者と、「人見知り」にはあまりにギャップがあったからだ。それから7年近く経ったいま、案外それは本当だと思っている。

(注)この原稿を纏めている最中の2020年3月30日に、志村けんの訃報が届いた。意外なことに、志村けんもまた大変な人見知りだったという。

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