スエズ動乱とは?
1956年にスエズ運河の国有化をめぐって発生した武力紛争のこと。スエズ戦争や第2次中東戦争とも呼ばれる。
アメリカとイギリスがエジプトのアスワン・ハイダム計画への援助の約束を取消すと、当時のエジプト大統領がスエズ運河会社の国有化を宣言。同会社の二大株主であるイギリスとフランスは国連安全保障理事会に提訴した。イギリス、フランス、エジプト3国外相会議においてスエズ運河利用の6原則について合意したが、運河を国際管理下におく案は安保理事会におけるソ連の拒否権により葬られた。その後、イスラエル軍がエジプトへ侵入し、イギリス=フランス軍がスエズ運河に進撃するとともにエジプト爆撃を開始。国連の緊急特別総会により、エジプト、イスラエル、イギリス、フランスの関係4ヵ国が停戦に同意する意向を表明した。
イギリス=フランス軍は1956年12月までに撤退を完了したが、イスラエル軍の撤退完了は1957年3月であった。