2022/1/20 東濃鉱山
初版 2022/01/23 06:05
改訂 2022/09/07 12:42
公開日:2022/01/23
昭和37年、日本最大のウラン鉱床である"月吉鉱床"が発見されました。
東濃地方に分布する苗木花崗岩・土岐花崗岩に含まれるウランやトリウムを含むジルコンやモナズ石は、花崗岩の風化により当時の河川の流路に沿って堆積します。その後、中新世の瑞浪層群が覆い、長い時を経て地層中に濃集・固定されてウラン鉱床ができました。
昭和47年に原子燃料公社が試掘を始めましたが、採算に見合う鉱床ではないことがわかり、ジオサイエンスの世界的研究基地として地層科学研究に移行します。当然、地元では核のゴミが持ち込まれるのではないかと紆余曲折「地下水の動きや性質、ウランなどの物質の挙動、坑道掘削が周辺の岩盤に与える影響などの地質環境特性調査や、地質環境の長期安定性、調査技術・機器の開発に関する研究」という地下空間を利用した実験はなかなか理解されなかったようです。坑道は埋め戻しが行われました。
2022年に原子力機構と瑞浪市の間で交わされた土地賃貸借契約が終了します。正馬様洞でビカリアの採取が売りの"野外学習地"ができないモノですかね!
T. S
2022/01/23 - 編集済み日本にもウラニウムを採掘できる所があったとは!
知りませんでした。
まぁ確かに地元は風評的にとかいろいろ神経質になりそうなテーマですよね。
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prin
2022/01/23T. Sさんコメントありがとうございます。
原子燃料公社が重点的に探鉱を行ったのは岡山県と鳥取県の境界にある人形峠鉱山でした。鉱石は茨城県東海村に運ばれて選鉱・製錬に関する基礎試験が行われました。
大東亜戦争の戦況が悪化する頃は、日本も原子爆弾に逆転をもくろみ、福島県石川町では中学生たちが採掘に動員されました。
標本程度のウラン鉱石は日本でも珍しいモノではないです。
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