2021/9/25 幡豆石

初版 2021/09/26 06:26

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2021/09/26

愛知県西尾市幡豆・蒲郡市・南知多町篠島など、三河湾沿岸に分布する花崗岩質岩石を"幡豆石"と呼んでいます。岩石名は花崗閃緑岩?トーナル岩?弱い片状構造があります。

名古屋城の石垣に使われている石材のなかで、最も多く使われているのが幡豆石だそうです。「節理がなく粘り強く、割られた凸凹の面は摩擦が大きく一度組み上げるとスベリや割れによる形状の変化が少ない事もあり、古来より、河川や海岸の護岸・築堤用、粗積みの石垣等に幅広く使用された」と、土木用途に現在も盛んに採掘されている理由です。

東幡豆町西山・上畑山の石割り場で割り出された石材は、東幡豆港石材積出桟橋から船積みされ、中部地方の港湾・河川を中心に関東方面にまで運ばれます。ワイキキビーチの護岸も幡豆石です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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