2021/12/7 平田コレクションにモノの行末を考える。
初版 2021/12/08 18:10
改訂 2022/09/07 12:42
公開日:2021/12/08
昭和の時代、高知県に平田茂留という化石コレクターがおられました。氏は高知県を中心に生涯をかけて収集した標本に、化石目録と図集・学術資料・採取地情報の一元管理されたデーターベースとともに高知県に寄付します。標本の中には多数のホロタイプ標本を含み、保育社の原色化石図鑑にも登場する貴重なモノでした。
高知県は牧野植物園内に県立化石館を整備して公開します。しかし、平田氏の地学振興に向けた崇高な意志を引き継ぐ事はできませんでした。化石館は閉鎖されました。収蔵品は、2010年に活用を模索して横倉山自然の森博物館や青少年センター等、散逸します。
2021年4月に横倉山自然の森博物館の保管標本は専門家の退職を機に高知県に返却されました。今後、古巣の牧野植物園により管理されるそうです。
体系的に整理されたコレクションでもコレです。個人コレクションの公的機関への寄贈は「ありがた迷惑」「いらぬお世話」「仕事が増える」受け取り側の本音に感じます。個人コレクションは偏向があって、公共の博物館の体系に合わないのでしょう。
tatsutoy
2021/12/09 - 編集済み終活問題ですね。ただでさえ、家人からは「漬物石みたいなもの沢山集めてどうするの?」と言われていますので…
冗談はさておき、個人のコレクションを寄贈する際は、公的よりも「尖った」プライベートな博物館の方が良さそうです。いずれにせよ、常設への道は果てしなく遠いです。
ある意味バーチャルに広がるMUUSEOは無限の可能性を秘めています。運営さん、次はデータの3D化展示でしょうか?
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prin
2021/12/09tatsutoyさんコメントありがとうございます。
私も娘に「石の引き取り先を決めてからあの世に旅たて!」などと言われています。名古屋の鉱物コレクターの某弁護士先生はせっせとヤフオクに出品しておられました。
同級生の標本屋に余剰標本を欲しい人が居たらあげるよと話すと「タダはダメだ、大事にされない!」と申します。100円でも良いからお金を払っても欲しい人の手に渡る事が"石の幸せ"になるのかもしれません。一理あります。
まだまだ一番のお気に入りは破格な金額でも人に譲る気持ちになれませんが…
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