2021/3/22 絵具屋さんの"鉱物"
初版 2021/03/23 17:50
改訂 2022/09/07 12:42
公開日:2021/03/23

立ち寄ったコンビニの前に絵具屋さんがありました。発色サンプルを撮らせていただきます。
磁器・陶器の釉薬は基礎となる透明原料に発色原料を加えています。透明原料は珪石や長石のベースに石灰石やカオリンを加えて均一で安定した溶融を調整します。発色原料には呉須(含コバルトマンガン土)や鬼板(褐鉄鉱)、ベンガラ(赤鉄鉱)などの鉱物や草木の焼却灰・Fe、Cu、Mn、Co、Cr、Niなどの金属類です。実際には単純なモノでなく、色調や肌を調整するために色々な添加剤を加えます。珪灰石や霰石、滑石、蛍石、ペタライトetc.・酸化チタンや炭酸リチウム、ルチル粉末、炭酸ストロンチウムetc.棚に並びます。ボーンチャイナのBONEは"骨"、白い磁器を焼くために牛骨灰を加えました。窯の温度管理・酸素の管理を加え、一生を釉薬の調合に費やす人生もあります。
子供の頃は、運送の積荷もいい加減で、近くの急カーブに原料のインド長石・蛍石・滑石・フランス玉石なんかが普通に落ちていました。拾って宝物です。

※瀬戸市陶原町の梶田絵具店さんに撮影とブログアップの許可をいただきました。
ご主人の貴重なお話、ありがとうございます。
貴方の手は何時も青い♡
2021/03/24へぇへぇ勉強になるなぁ!ありがとう
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prin
2021/03/24貴方の手は何時も青いさんコメントありがとうございます。
同じ長石でも産地の違いにより素性が違うため「釜戸長石」「福島長石」「益田長石」といったブランドがあります。成分にばらつきがあり、資源の枯渇と採掘の採算が合わないため天然モノはほとんどなく、ブランドに一致する性質を調合することにより均一な商品を販売しているそうです。これはご主人の受け売りです。
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