ロバート・フランクとは?

ロバート・フランク(Robert Frank・1924年11月9日-2019年9月9日)は、アメリカを拠点としていたスイス出身の写真家で、現代を代表する写真家の一人と称される。1947年にアメリカに渡り、ファッション写真の分野で活動。
「アメリカを撮る」というテーマで外国人として初めてグッゲンハイム奨学金を受け、1955年から2年間、アメリカ各州を車で撮影して回る。その写真をまとめた作品『アメリカ人(The Americans)』は、アメリカン・ドリームに湧くアメリカの実像を、外国人の客観的な眼差しで捉えたものであった。そのため、アメリカ国内で受け入れられるのには時間がかかり、1958年にフランスで初版が刊行、1959年アメリカ版が刊行された以降は再刊が続くベストセラー写真集となった。
再刊される度に、表紙や収められる写真、トリミング、サイズ、テキスト、印刷法などを微妙に変えることにより、時代の変遷とともに本自体が変容しつづけるという稀有な写真集となっている。

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シュールでユーモア溢れる作品は、鑑賞者をたちまちCOBRAワールドへと引きずりこむ。そのインパクトは日本を飛び越え海外にも伝播し、ニューヨークやチューリッヒのギャラリーでも展示をおこなっている。

直近ではMISAKO & ROSENで加賀美健さんとの二人展「Romantic Comedy」を開催。「アクション」「パフォーマンス」といった美術の形式を取り入れた作品を発表した。近年はアートフェアに囚われるコレクターを揶揄する作品を作るなど批評性にも磨きがかかる。そんなCOBRAさんに今後の展望を尋ねると「原点回帰」と語ってくれた。

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父から娘へ。タグチアートコレクションのこれまでとこれから

タグチアートコレクションの名で知られる、ミスミグループ創業者の田口弘さんの現代アート・コレクション。

現在、蒐集や管理は長女の田口美和さんに引き継がれ、さらなる広がりをみせている。2018年11月時点で、作品数は約470点。

これほどのビッグ・コレクターならば、「いつかはプライベート・ミュージアムを」という思いがあってもおかしくない。

しかし弘さんも、美和さんも、特定の箱(スペース)をもつことは考えていないという。

かといって、コレクションを自分たちだけの楽しみにすることもない。コレクションの質の高さから、美術館などから出品依頼の声がかかることも多く、むしろ積極的に公開をしている。

過去には、タグチコレクションの名を冠した展覧会もたびたび開催され、来年も北海道内の美術館を巡回する予定だ。

父から娘に引き継がれるコレクション。インタビューで、弘さんは、しばしば実業家としての顔をみせながらアート購入時のアドバイスや、現代アートが持つ力を語った。美和さんからは、ギャラリー巡りを始めたころの意外なエピソードが明かされた。

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クルマの脱・自動車化が始まっている「ヒョンデ・IONIQ5」

2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーで選考委員を務め、『10年10万キロストーリー』をはじめとするクルマに関する数々の著書を執筆、国内外のモータースポーツを1980年代後半から幅広く取材されている自動車ジャーナリストの金子浩久氏。当連載では、金子氏が「99%のクルマと、1%のクルマ」をテーマに、過去・現在・未来のクルマについて解説していきます。

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