「機械式時計」という名のラグジュアリー戦略とは?

クオーツショックによって一時は大打撃を受けたスイス業界が、どのような歩みを経て復活を遂げたのかに迫った一冊。日本製のクオーツ時計が世の中に出てきた時に、スイス勢はどのように考えていたのか。なぜスウォッチグループという一大グループが多様なブランドを吸収してきたのか。スイスだけでなく時計史のことがよくわかる内容になっている。

スイスの時計をどうラグジュアリー分野に押し上げたのかという「ブランディング」の話に加え、それに向かうための生産体制の再編について触れていることもこの本のポイントになるだろう。もともと、時計は家内製手工業で作られるものだった。ただ、急速にグローバル化していく(=クオーツ時計が世界中に普及していく)時代に産業として保っていくためには、それなりの生産体制と流通網を構築しなければならなかった。表面的なブランディングに終わらない、泥臭い話が盛り込まれている。

一度衰退仕掛けた地場産業を復活に導いたという点で、時計愛好家はもちろん、マーケティング担当者や地域産品に携わっている人にも手に取ってみてほしい。

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今日も変わらず銀座四丁目の交差点を見下ろす、銀座のシンボル。

時計塔が象徴的な和光は1881年「服部時計店」の開業から始まった、老舗時計メーカー「セイコーウオッチ」発祥の地で今日も営業を行なっている。

そんな所縁の地に、セイコーブランドを体感出来る新施設が2018年12月に誕生した。

施設の名前は「セイコードリームスクエア 」。

当施設には定期的に時計師も来館し、その作業を生で見ることもできるという。

ユニークな施設の見所を館長である神野さんに伺った。

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時計を裏から見て幸福な気持ちになるのは僕だけだろうか。いや、機械好きの多く(特に男性)は魅了されているに違いない。
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