2022/6/7 殺生石
初版 2022/06/07 16:52
改訂 2022/09/07 12:42
公開日:2022/06/07
一大事!2022年3月、真っ二つに割れて封印された九尾の狐が野に放たれました。えらいことです、地元は右往左往、観光協会は殺生石の慰霊祭・平和祈願祭を行います。
平安時代に陰陽師によって成敗された九尾の狐は石になっても毒気を放ちます。南北朝時代に高僧源翁心昭は杖で破壊、折破摧伏、誤りを悟らせ屈服させた逸話があます。金槌の「ゲンノウ」の由来です。まぁ、過去にも割れたようです。
芭蕉は「殺生石は温泉の出づる山陰にあり、石の毒気いまだ滅びず、蜂・蝶・蜘蛛のたぐひ、真砂の色の見えぬ程に重なり死す」光景を見て「石の香や 夏草赤く 露暑し」と、詠みました。辺りに死骸は見当たりません。付近の噴気孔から放出される亜硫酸ガス・硫化水素・二酸化炭素といった火山性の有害物質は徐々に弱まっているようです。