2020/12/27 天竜川の花崗岩

初版 2020/12/27 18:05

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2020/12/27

天竜川の下流地域です。流れ着いた礫は花崗岩、流紋岩、珪質砂岩、緑色片岩と種類は豊富です。

花崗岩の多くは円盤状、岩盤から崩落した時点では形状の定まらない方体の角礫が河川を下る削磨により球状ではなく円盤状に削られます。頁岩に代表される層理の発達した堆積岩や変成作用により平たく剥がれる性質を得た結晶片岩・片麻岩では納得できます。等粒状の火成岩に見られるこの現象には不思議を感じます。

礫が回転による円磨のみでなく、引き摺られる底面の研磨、水中の細かい砂の圧撃による上面の蝕磨による影響は大きいと推測できます。増水時の礫の挙動は転がるのではなく泳いで旅するのかも知れません。礫の硬さ・摩滅し易さにも関係し、数式で表現できそうですが知識が足りません。

睨んでいるとお餅に見えてきました。土岐の紋石を橙に見立て鏡餅にしてみました。

本年も多くの皆様に閲覧して頂きありがとうございました。来年はコロナをぶっ飛ばし、皆様にとって良い年でありますように心よりお祈り申し上げます。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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