2020/10/6 緑柱石の古典産地"青鳥山"

初版 2020/10/06 17:08

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2020/10/06

なんでもない小山ですが、明治37年の"日本鑛物誌"にも登場する青鳥山です。大きな緑柱石の結晶や鉄電気石・鉄ばん石榴石・色々な稀元素鉱物を産した有名産地です。伝聞では岡本要八郎先生は13歳の時、西尾高等小学校の校長先生の影響で鉱物の世界にのめり込んだとされています。大きな緑柱石か電気石の結晶を青鳥山で見つけたのでしょう。21歳で"愛知縣幡豆郡礦物誌"を発表、その後、台湾に渡り北投温泉から北投石を発見しました。稀元素鉱物・放射性鉱物研究の先駆者です。

現在、山頂の大部分はゴルフ場に開発され、ペグマタイトを確認することはできません。林道脇に転がる大きな角閃石の結晶を含む斑れい岩や閃緑岩、古い石垣に組み込まれた透明度の高い石英の塊が昔を偲びます。

参考:愛知県自然環境保全地域青鳥山

https://www.pref.aichi.jp/kankyo//sizen-ka/shizen/hozen/aotoriyama.pdf

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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