2020/2/13 根尾の黒色石灰岩

初版 2020/02/28 17:50

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2020/02/28

根尾の黒色石灰岩にはオウムガイ、巻貝、腕足類、サンゴ、シカマイアなどの化石を豊富に含みます。黒色は主に有機物に起因するとされ、ハンマで砕くと油の良い匂いがします。ラグーンのような静かな環境、酸欠状態でヘドロ化した堆積物が固結したと考えられています。

写真は黒色石灰岩に見られる菊花石に似た"何か"です。根尾の菊花石は主に輝緑岩・輝緑凝灰岩に見られ、成因には"熱"を感じます。石灰岩は"熱"が入ると結晶質石灰岩に変質し、以前の構造は消えてしまいます。この"何か"の形成時代も母岩の石灰岩と同じ二畳紀と考えるのが順当でしょう。根尾の輝緑岩や菊花石はいつどうやってできたのでしょうか?大八木さんは「日本全国化石採集の旅」の文中で石灰岩から発見される菊花石を"Neo菊花石"と名付けています。

Author
File

prin

球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

Default