2019/10/2 東濃地方の鉱山云々
初版 2019/10/02 17:46
改訂 2022/09/07 12:42
公開日:2019/10/02
苗木や高山にはペグマタイトやペグマタイト性の鉱脈が風化堆積した漂砂鉱床があり、スズを主体に採掘されていました。邪魔者の水晶や黄玉は捨てられたため、鉱床近くの田んぼの中から立派な黄玉の川擦が今でも見つかったりします。ネズミの糞石(フェルグソン石)は釉の用途で瀬戸に送られ、苗木石や恵那石などの希元素鉱物は、微量の放射線を放つことから体に良いとされ、枕に入れるため東京の業者が買いつけたと聞きます。現在、お宝探して沢は穴だらけです。
福岡や和田にはベリリュウムやタングステンを含む気成鉱床・熱水鉱床が発達しています。福岡鉱山は、45年前には、建物基礎や陥没した坑道・ズリはまだ新鮮な感じで残っていました。石英の中に埋まった少し黄色に変色した針のような緑柱石はいくらでも拾えました。現在はトラロープで囲まれ立ち入り禁止です。ズリの中に大きく透明な”アクアマリン”と呼べそうな緑柱石の結晶が捨ててあり、鉱物愛好家が殺到してしまいました。ズリは穴だらけ、ゴミはポイ捨て、で、今の状態です。恵比寿鉱山はタングステン鉱を目的に採掘されました。現在、大して立派な鉱物は採取できないため、そんなに荒れていません。山に還ろうとしています。しかし、稼行時にどでかい黄玉の結晶を多産したことで有名な鉱山です。誰かがぐい吞み位の大きさの黄玉を見つけたとのうわさが立てば、福岡鉱山の二の舞でしょう。