ロンドンで古着を探すなら。ヴィンテージ・コレクター一押しマーケット4選

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文・写真/渡邉耕希

昨今、古着を探す方法はヴィンテージショップ、アンティークマーケット、インターネットやインスタグラムなど多岐に渡っています。

インターネットで安価で簡単に購入が出来るため、ショップやマーケットの重要性を疑問視する声も上がっています。

個人的にはショップやマーケットに実際に足を運んで、たくさんの品物の中から良質な古着を探し出す作業に無常の喜びを感じ、様々なショップやマーケットに通っています。今回は私がロンドン近郊で必ず訪れるアンティークマーケットとマーケットをまわるコツをご紹介します。

アンティークマーケットを楽しむための、3つのポイント

全てのマーケットに言えることですが、早朝から回り始め、とにかく隈なく見て回り、一通り見終わった後も2周、3周すると見落としが避けられます。

持参品としてお勧めしたいのがテープメジャーと靴ベラです。ご自身のサイズがお分かりの場合、テープメジャーがあるとかなりの時間が節約出来ます。これからご紹介するマーケットには試着スペースなどは用意されていないのでその点でも有効です。

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そして、ほとんどのマーケットではカードが使えませんので現金の用意は不可欠です。カードが使えるマーケットでも現金支払いだと値引きをしてくれる可能性が大きいです。

試着したい場合は“Excuse me, can I try it on?”、値段を尋ねる場合は”How much is it?、値段交渉をする際は“How much can you make?”か”What is the best price you can do?”と聞いてみましょう。

古着探しの王道、Portobello Green Market(ポートベローグリーンマーケット)

ロンドンで古着といえば、真っ先に名前が上がるのがポートベロー。


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毎週金、土、日曜日に開催され、曜日ごとに出品されるカテゴリーが違います。金曜日は古着、土曜日は若手デザイナーが服やジュエリーを販売しており、日曜日は蚤の市といった様子です。

スタートは朝8時か9時頃からで夕方5時頃に終了です。こちらのマーケットは規模自体は小さめなのであまり時間もかかりませんが、目の前を通るポートベローロードにもスタンドやヴィンテージショップやアンティークショップが並んでいるので要チェックです。

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取材日当日は、CC41のレディースシューズを発見しました。

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Portobello Green Market

地下鉄ノッティングヒルゲート駅から徒歩5分に位置している、ロンドンを代表するヴィンテージ・ファッション/アンティーク・マーケット。観光客だけでなく諸外国のアンティークディーラーたちも仕入れにやってくる。マーケットの近くにはフードストリートもあり、周辺散策で一日中楽しむことができる。

ロンドン近郊では最大、Sunbury Antique Market (サンブリーアンティークマーケット)

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ケンプトンレースコース内で行われることから、ケンプトンと呼ばれています。

毎月第2、4火曜日朝6時から開催されるこちらのマーケットは家具やジュエリー、時計などが主な出品物ですが、古着が見つかる可能性もあります。とにかく大きなマーケットですので、しっかりと見てまわるとかなりな時間を要します。私の場合だと平均で4時間くらいかかります。

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この日の収穫はヴィクトリア朝時代の銅製のカフリンクスです。

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Sunbury Antique Market

毎月第2・最終火曜日に行われるアンティークマーケット。ケンプトンパーク駅から徒歩5分ほどで、 入場料は無料。

Kempton Park(ケンプトン・パーク)内の競馬場で開催される「Sunbury Antiques Market(サンバリー・アンティーク・マーケット)」は、ありとあらゆる本格的なアンティークが一堂に会することで知られている。家具やジュエリー、時計などが主に出品されているが、古着が見つかることもある。開場は午前6時30分と早く、マーケットは遅い時間になってくると混んでくるため、なるべく朝早めに行くのがおすすめだ。

完全屋内型マーケット、Old Spitalfields Market (オールドスピタルフィールズマーケット)

悪天候はマーケット巡りの最大の敵ですが、オールドスピタルフィールズは珍しく屋根付きのマーケットです。

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毎週木曜日の朝9時から夕方5時頃までの開催です。敷地内にレストランやカフェが数多く併設されており、観光客にも人気です。ケンプトンのように出品物も様々で古着のスタンドは2、3件といったところでしょうか。

こちらを見終わった後は徒歩圏内のBrick Lane(ブリックレーン)という通りにあるBrick Lane Vintage Marketへ。毎週木曜日から日曜日の営業で、入り口から地下へ潜っていく、何ともスリリングな空間です。古着に特化しており、土日はたくさんの人が押し寄せます。

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この日の収穫は1940年代のタッタソール柄のウエストコートです。

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Old Spitalfields Market

リヴァプール・ストリート駅(Liverpool Street Station)、ショーディッチ・ハイ・ストリート駅(Shoreditch High Street Station)から歩いて行くことができるアンティークマーケット。

ロンドンに多数あるマーケットの中でも歴史があり、会場の倉庫はヴィクトリア時代の1876年に作られたもの。もともと青果市場で、中央の広場は今でも平日は無農薬野菜や果物、花などの出店がメイン。現在は曜日毎にストールが変わり、月曜日と火曜日は普通のストール、水曜日はデリ、レコードと本、木曜日はアンティーク、金曜日はファッションとアートとなっている。

月一開催、Chiswick Car Boot Sale(チジックカーブーツセール)

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チジック・カーブーツセールは毎月最初の日曜日の開催です。

カーブーツとは日本でいうところの車のトランクのことで、カーブーツセールは出品車が各々の車に売りたいものを詰め込み、会場で広げて販売するスタイルのことです。売り物は多岐に渡り、日本のフリーマーケットに近いかと思います。こちらは良質な古着の発見率が高く、私も毎月欠かさず通っています。

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この日の収穫は乗馬用のブリーチーズとデッドストックのニットです。

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Chiswick Car Boot Sale

毎月第1日曜日に、Chiswick Schoolのグラウンドで開かれているカーブーツ。カーブーツとは日本でいうところの車のトランクのこと。出店料を納めれば、誰もがセラーとして参加できるカーブーツセールので、プロのディーラーから一般までそれぞれがありとあらゆる物を持ち寄る。その分、会場となる校庭には、アンティークやヴィンテージ、家具や日用雑貨までさまざまなストール(販売ブース)が並びます。

ーおわりー

クラシッククロージングを一層楽しむために。編集部おすすめの書籍

「世界中でもっとも階級にとりつかれた国」

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〈英国紳士〉の生態学 ことばから暮らしまで

自転車を「bike」と呼ぶか「cycle」と呼ぶか、眼鏡は「spectacles」かはたまた「glass」か。イギリスの階級意識はこんなところにも現れる。言葉遣い、アクセントにはじまり、家や食べ物、ファッション、休暇を過ごす場所……あらゆるものに微妙な、あるいは明白な階級をあらわす名札がついている。「世界中でもっとも階級にとりつかれた国」、作家ジョージ・オーウェルはイギリスをそう評している。

現在の変貌する紳士服の聖地「サヴィル・ロウ」を象徴する全11テーラーを紹介

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Savile Row(サヴィル・ロウ)A Glimpse into the World of English Tailoring

世界で唯一無二「紳士服の聖地」とよばれるサヴィル・ロウ。そこで生み出されるのは世界最高レベルのテーラリング技術を持つ、熟練した職人たちの手によるビスポーク・スーツである。ファッションやトレンドを超越し、世界中の男たちを魅了してきた、永遠に生き続けるスタイルがそこには存在する。英国王室御用達に輝く老舗から、新進気鋭の新しいテーラーまで、時代の流れの中で大きく変貌を遂げるサヴィル・ロウの実像を、現地取材を通じて映し出した、日本初のヴィジュアルブック。

公開日:2018年10月13日

更新日:2022年5月2日

Contributor Profile

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渡邉耕希

1992年生まれ。ロンドンへの留学中に身に着けた紳士服やヴィンテージアイテムの知識をもとにライターとして活動する傍ら、自身のYouTubeチャンネル「The Vintage Salon」にてヴィンテージを交えた英国的暮らしを発信している。

終わりに

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マーケットではもう物が出ないと言われるこの頃ですが、足繁く通えば必ず良い物に出会うことが出来るのは確かです。今回はロンドン近郊に絞りご紹介しましたが、イギリス国内の多くの場所で大小様々なアンティークマーケットが催されています。旅行の際に少し覗いてみるのといつもと違った旅のスパイスとなるかもしれませんね。

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