自分だけの相棒とどこへでも。一生使える“実用靴”RED WING(レッドウィング)の魅力とは。

取材日: 2017年2月22日

取材・写真・文/篠原 章公

自分だけの相棒とどこへでも。一生使える“実用靴”RED WING(レッドウィング)の魅力とは。_image

名作と呼ばれるアイリッシュセッター、ベックマン、エンジニアなど、1990年代に若者の間で巻き起こったアメカジブーム以降、世に広く親しまれてきたレッドウィング。
今回お話を伺ったhoriさんは、学生時代に初めてレッドウイングのブーツを所有し、近年になってその魅力を再発見。以後、実用性に重きを置きながら10足以上を収集し、日頃から身に着けている。
blogやtwitterなどでも多くの情報を発信しているhoriさんに、その魅力を語っていただいた。

コレクション・ダイバー【Collection Diver】とは、広大なモノ世界(ワールド)の奥深くに潜っていき、独自の愛をもってモノを採集する人間(ヒト)を指す。この連載は、モノに魅せられたダイバーたちをピックアップし、彼ら独自の味わいそして楽しみ方を語ってもらう。

クラシックなブーツだけじゃない!さまざまなシーンで気負わず履ける“実用靴”

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horiさんがレッドウィングの魅力に惹かれるきっかけとなったのは、かつて所有していたブーツに思わぬ価値が付いているのを見つけたことだった。

「私が初めて購入したレッドウィングは、90年代後半の『2268』(※タグにはANSI(米国規格協会)が定めたスチールキャップの規格を表す、『PT91』の表記がある)というエンジニアブーツ。購入から数年で手放してしまったのですが、改めて調べてみると、中古市場で結構な値段が付いていました。手放してしまった口惜しさとともに、改めてレッドウィングに興味を持つようになったきっかけとなりました」

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以後、レッドウィングのブーツを集めるようになったhoriさんだが、現在に至るまでの流れは自然なものだったという。

「利用する用途によってデザインを選べるんですよね。少しフォーマル寄りなものが欲しければポストマンシューズ。堅牢なものが欲しいと思えばエンジニアブーツといった具合に、レッドウィングはラインナップが幅広いのが魅力のひとつ。日本ではブーツの入門ブランドというイメージを持たれている方も多いと思いますが、ユーザーのニーズに応じたモノづくりを行なっており、海外モデルまで視野に入れると、実にさまざまな靴がリリースされています。シーンに合う靴を自分の用途に応じて揃えていった結果、今に至るという感じ。他のハイエンドなブランドの靴と比べて価格が高すぎないので、気負わず履ける点も大きいですね」

解説:レッドウィングとは

レッドウィングはアメリカミネソタ州にて1905年創業。ブランド名は創業の地である街の名前が由来となっている。真摯な靴づくりと控えめな価格帯が支持を集め、世界的なブランドへと成長。日本では90年代のアメカジブーム時に、レッドウィングのブーツが市場から枯渇するほどの人気を集めた。トラクショントレッドソール(別名:ホワイトソールとも呼ばれる)を備えた代表作「アイリッシュセッター」や、「ポストマン」「ロガー」「ラインマン」など、各職業に適した設計によるモデルは、現場のみならずファッションアイテムとして広く親しまれている。

時とともに自分色に染まるレッドウイング。一生履き続けることを目指して

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あくまで実用的な範囲で購入し、レッドウィングとの生活を楽しんでいるhoriさん。そんな彼に、これからどのようにレッドウィングと付き合っていきたいかを尋ねてみた。

「頑丈なレッドウィングの靴は、一生使えるモノ。いたずらに数を増やすのではなく、実際に履いてこそ、その靴の魅力を味わえると考えています。ですので、今持っている靴を出来るだけカッコよく、おじいさんになっても履き続けられたらというのが一番の目標。私が運営しているブログ内の読者の中には、一つの靴をリペアしながら、30年以上履き続けられている方もいらっしゃいます。年数を経た靴を見ると、レッドウィングが持つ品質の良さや、カスタマイズのしやすさとともに、所有者の靴への愛を感じますね」

horiさん自慢のレッドウィング・コレクション

875 クラシックワーク 6インチモックトゥ "オロイジナル"

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定番モデルとして知られる「875」。たまたま発信されていたツイートを機に、以前の所有者から無料で譲ってもらったという一足。ソールはビブラム#700、レースは旧ベックマン用のものに交換済み。

9874 アイリッシュセッター 6インチモックトゥ "ブラッククローンダイク"

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2012年秋に発売された復刻シリーズの「9874」。茶色の革に黒色の塗料が乗せられており、経年変化が楽しめる。履き続けることで塗料がはがれ、表れてくる“茶芯”や旧モデルのタグを再現。horiさんのレッドウィング熱再燃のきっかけとなった思い入れの深い一足。

8133 スーパーソール 6インチモックトゥ "ブラッククローム"

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映画「HERO」にて木村拓哉が着用していたことから話題になったモデル。ソールはレッドウィング社が特許を持つスーパーソールで、アッパーに対して成形と接着を同時に行う特殊なもの。

3104 ポストマンオックスフォード "オリーブモハヴェ"

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1950年代、一日に何マイルも歩く郵便局員のため、疲れにくく、脱げにくい設計を考案。ローカットの普遍的なデザインのため、男性女性問わず服装に合わせやすいと人気を博したポストマン。horiさん所有の一足は、オリーブカラーのモハヴェレザーを使用した欧州仕様。

9011 ベックマン 6インチラウンドトゥ "ブラックチェリーフェザーストーン"

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レッドウィング創始者の名を冠した華やかな一足。レッドウィング社最古のラストを採用。上質なフェザーストーンレザーでつくられており、ドレスシューズのように磨く楽しさも味わえる。

レッドウイングは“一足で三度おいしい相棒”

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最後に、horiさんが考えるレッドウィングの魅力について伺った。
「学生時代は見た目のカッコよさに惹かれるばかりでしたが、大人になり日々手入れをしてみると、靴ごとにその特長を実感。天然皮革を使用しているため、味が出てくるんです。また『こんな靴が欲しい』と思って調べてみると、次から次へといいモノが見つかります。ポストマンであればUSPS(米国郵便局)に採用された経緯、アイリッシュセッターならトラクショントレッドソールが採用されている理由など、長い歴史の中に潜んだエピソードの数々もたまりません。履いてよし、眺めてよし、カスタマイズや手入れをする喜びもあり、私にとってレッドウィングは“一足で三度おいしい相棒”と言える存在です」

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「履ける日数にも限りがある」
horiさんはご自身のレッドウィング・コレクションを前に、そう考えることがあるという。
タフな環境での使用を前提につくられたレッドウィングのラインナップは、シーンを選ばずどこにでも履いていける、頼りになる相棒だ。
しかしながら、思い入れの詰まった自分だけの一足へと育て上げるには、あまり多くの靴を持ちすぎてもかえって悩ましいものがあるのだろう。
「以前口惜しい思いをしているので、もう手放すことはありません」と語ってくれたhoriさんは、今後自身のコレクション達と、どのようなストーリーを刻んでいくのだろうか。

日常生活に欠かせないツールのひとつである靴。
一般的には必要に応じて新しいものを買い求めながら、消費していくものだが、自分が高齢になった時、靴底を変えながら数十年という時を共にした堅牢な一足が傍らにあれば、きっとそこには豊かな時間が流れているはずだ。

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日々のお手入れにはMOWBLAYのクリームやLEXOLのクリーナー、コンディショナーを愛用。外出先から帰宅した時には、1時間ほど専用乾燥機にかけ、普段はスチールラックに置いて保存しているそうだ。

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