GLOBE SPECSに聞く、今だからこその眼鏡とサングラスの選び方

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ファッションや外出する際の持ち物、メイクなんかも個人差はあれど何かと変化している近年、アイウェアはどうだろう?

例えばマスク着用が当たり前になって、マスク×アイウェアの相性を考えたり、曇るからとコンタクトをする頻度が増えたり……(おこもり生活が続き、逆に眼鏡をかけている時間が増えた人もいるのでは)。

アイウェアとの付き合い方や選び方は、これまでと比べて何か変わっただろうか?以前、取材したアイウェア専門店「GLOBE SPECS(グローブスペックス)」を訪ねた。

写真/日下部美沙
文/ミューゼオスクエア編集部

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GLOBE SPECS(グローブスペックス)

「海外では眼鏡を通して『自分』をもっと楽しんでいる。髪型や服装で個性を表現するように、眼鏡でも自分のなりたいイメージになれる」
グローブスペックス代表・岡田哲哉さんの言葉だ。

同店は、アイウェア業界での新しいジャンルに挑戦するパイオニア的な海外ブランドを発掘し、日本未上陸であった数多くのブランドを広めてきた。トランクショーを行う際には、海外からデザイナーを招くことを徹底。自店だけでなく全国の同じ思いを持つ眼鏡店と共に、ブランドの育成を目的とした「日本総代理店」の役割も果たしている。

2020年は京都店がオープン、2021年は東京・渋谷店と代官山店が移転リニューアルオープン。岡田さん自ら行うパーソナルな眼鏡選びのサービスをスタートするなど、新たな挑戦をし続けている。

マスク着用で、アイウェアとの付き合い方や選び方はどう変化したのか?

MuuseoSquareイメージ
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東京の渋谷店、代官山店と京都店の3店舗を展開しているグローブスペックス。今回は、今年移転オープンしたばかりの新・代官山店にて、プレスの籏智さんにお話を伺った。

「眼鏡に関しては、マスク生活の影響もあり以前よりデザインのあるものやカラフルな色使いのものにトライされる方が増えていますね。今までベーシックな眼鏡をかけていた人も、マスクで半分顔が隠れるからか、少し主張のあるデザインを選んでいるように思います」

近年、やや上り調子だというアイウェア市場。急激な変化はないものの、アイウェアの選び方は時勢に合わせて少しずつ変わっている。特にサングラスはマスクとのバランスがあるそう。

「最近はマスクとサングラス問題がありますね。これまでの黒ブチ黒レンズのサングラスだと、どうしても怪しい人に見えてしまうので。今人気なのは、透け感のあるクリアカラーのセル生地、メタルサングラスであれば目が見えるくらいのカラーレンズを使用したものです」

実際におすすめの新作アイウェアを、グローブスペックスよりご紹介いただいた。

グローブスペックスおすすめのアイウェア①「オールドジョー グローブスペックス オプティカル コー」

実際には存在していないアイウェアなのに「こんなヴィンテージアイウェアがあって欲しかった」。そんな風に思うデザインを、メンズアパレルブランドのOLD JOEのデザイナー・高木雄介氏とグローブスペックス代表の岡田哲哉氏が作ったコレクション。

ブランド名の「オールドジョー グローブスペックス オプティカル コー」は、あたかもヴィンテージアイウェアを昔作っていたような架空の会社名にしたそう。

テーマは、ラウンドスタイル。

ただ模倣するだけでなく、常に新たな魅力を付与したクラシックスタイルを提案するOLD JOEらしさが随所に詰まっている。特に大事にされたのはサイズ感で、クラシカルな「スモールラウンド」の2型が誕生した。モデル名もユニークで、スモールラウンドの眼鏡をしていたアイコニックな著名人にちなんだ名前がつけられている。

OLD JOEとは?

メンズアパレルブランド「OLD JOE(オールドジョー)」のプロダクトは、さまざまな年代や国籍のヘリテージデザインからインスピレーションを受けて生まれる。アーリーセンチュリーのプリミティブなものから、ミッドセンチュリーのモダンデザインまで、年月が経つにつれ、より美しく成熟していくタイムレスなプロダクトを提案する。
デザイナーの高木氏は、洋服をメインとする全てのプロダクト、ショップのデザインを担う。

ワンアイテムで雰囲気が変わるクラシカルデザイン「LEO」

<a href=http://globespecs.co.jp/products/detail/?id=754 target='_blank'>LEO</a>¥49,500(税込)4色展開 /オールドジョー グローブスペックス オプティカル コー(グローブスペックス)

LEO¥49,500(税込)4色展開 /オールドジョー グローブスペックス オプティカル コー(グローブスペックス)

グローブスペックス岡田さんのコメント▶︎「このモデルは、レオナール藤田さんを偲んで命名。鼻パッドのない一山式としてかけられるアセテートフロントと、ケーブルテンプルの組み合わせがとてもクラシックな雰囲気を醸し出しています。1920年以前の一山ブリッジのようなデザインですね。小ぶりなラウンド型ですが、DBL(レンズ間の距離)をギリギリまで広くすることで、かけた時のサイズ感も追求しました」

ヘミングウェイの丸眼鏡からインスパイアされた「PAPA」

<a href=http://globespecs.co.jp/products/detail/?id=755 target='_blank'>PAPA</a> ¥41,800(税込)4色展開 /オールドジョー グローブスペックス オプティカル コー(グローブスペックス)

PAPA ¥41,800(税込)4色展開 /オールドジョー グローブスペックス オプティカル コー(グローブスペックス)

グローブスペックス岡田さんのコメント▶︎「アメリカの作家、アーネスト・ヘミングウェイは『Papa Hemingway』の愛称で親しまれていますよね。こちらは彼が愛用していたメタルの丸眼鏡にちなんで『PAPA』と命名しました。
実際、当時の丸眼鏡は一山式や彫金細工のディテールが見られるアンティークが多いのですが、現代的なアップデートを図るためにチタンのノーズパッドと彫金を省いています。それにより、より洗練された雰囲気になっていると思います。
こちらも小ぶりなラウンド型で、ブリッジ部分を厚くした一山を採用。ケーブルテンプルにすることで、よりクラシック感の強い仕上がりとなっています」

グローブスペックスおすすめのアイウェア②「Scye SPECS」

アパレルブランドのScyeとコラボしたコレクション「Scye SPECS(サイ スペックス)」。

洋服好きの岡田さんはScyeの服を、Scyeのメンバーはグローブスペックスのアイウェアを愛用していたことからプロジェクトがスタート。双方の豊富な経験を撚り合わせ、ファッションとアイウェアの両面からクラシックな世界観と時代の空気感を織り交ぜた。

こちらもテーマは、ラウンドスタイル。

トラッドやオーセンティックをベースに、その時々の空気感にひねりを加えたスタイルが印象的なScye。今回のモデルは、そんなScyeらしく、トラッドなスタイルをモダンなアプローチで再解釈した2型が登場。

Scyeとは?

アパレルブランド「Scye(サイ)」。クラシックな英国式のテーラリングをクリエーションのベースとしながらも、独自に進化させたカッティング、高度な仕立て技術、オリジナルの素材によりスタンダードなアイテムに新たな機能と価値をプラス。2000年、デザイナーの日高久代さんとパターンカッター宮原秀晃さんと共にコレクションを発表。2017年8月には初の旗艦店「Scye Mercantile(サイマーカンタイル)」を千駄ヶ谷にオープン。

30sのRONBARをアップデートして再現「P-BAR」

<a href=http://globespecs.co.jp/products/detail/?id=757 target='_blank'>P-BAR</a> ¥46,200(税込)4色展開/サイ スペックス(グローブスペックス)

P-BAR ¥46,200(税込)4色展開/サイ スペックス(グローブスペックス)

グローブスペックス岡田さんのコメント▶︎「1930年代の貴重なフレームであるRONBAR(ロンバー)のサイズ感をアレンジして再現。ヴィンテージのバーブリッジには珍しい、ブリッジ部分への彫金も施されています」

時代を超えたデザインの組み合わせ「P-COMBO」

<a href=http://globespecs.co.jp/products/detail/?id=756 target='_blank'>P-COMBO</a> ¥47,300(税込)5色展開/サイ スペックス(グローブスペックス)

P-COMBO ¥47,300(税込)5色展開/サイ スペックス(グローブスペックス)

グローブスペックス岡田さんのコメント▶︎「30〜40年代に流行ったパントと、50〜60年代が全盛期だったブローを組み合わせました。ブロー型のヴィンテージでは存在しないラウンドタイプですね。1930年代のパントタイプよりもブリッジが高めになっており、クラシックな中にモダンのテイストを取り込んでいます」

グローブスペックスよりファッションブランドとコラボした2021年の新作アイウェア4点をご紹介いただいた。それぞれカラーバリエーション豊富なので、ぜひ店頭でもチェックして。


ーおわりー

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GLOBE SPECS

グローブスペックスは、世界各国のさまざまなアイウェアブランドを紹介するショップとして、1998年に1号店となる「グローブスペックス渋谷」をオープン。現在は、リニューアルした渋谷店と新代官山店を運営している。「快適に見る・かけられる」というアイウェアの基本品質と技術を追求しながら、「楽しさ・嬉しさ・ファッション」という要素を加えて提案。世界中の若く新しいブランドを積極的に取り入れており、アイウェアを通じて、メガネの可能性にチャレンジし続けている。また、毎年ミラノで行われている世界最大級の国際眼鏡展示会「MIDO展」にて、世界一の眼鏡店としてBestore Award 2年連続受賞!

2020年4月、「グローブスペックス京都店」がオープン!100年前に建てられた元京都中央電話局の建物「新風館」に出店されました。

カバン・メガネ・アクセサリーを一層楽しむために。編集部おすすめの書籍

1920's-1990'sの眼鏡を約130点以上紹介。

31jucrf5azl. sl500

ヴィンテージ・アイウェア・スタイル 1920's-1990's

1920年から1990年までのヴィンテージ・アイウェアを時代ごとに解説した、日本初となる書籍。
ヴィンテージショップを取材して撮影を行い、貴重な131本のフレームを「原寸」で掲載しており、多くのフレームは店で実物を見て、購入することができる。
華麗な彫金が施された 20 年代の金張りフレーム、セルロイド の艶が美しい 40 年代のフレンチヴィンテージ、[ARNEL]や[Wayfarer]といった 50 年代のマスターピース、Christian Dior や pierre cardin な ど の60-70年代デザイナーズブランド……。
本書をきっかけに、奥深いヴィンテージ の世界に足を踏み入れて欲しい。

今や最強の"盛れ"アイテム=本格眼鏡を見つけ出して

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本格眼鏡大全 旬ブランドの注目フレームを一挙1040本掲載! (BIGMANスペシャル)

いまだ収束の見えない全世界的なコロナ禍において、眼鏡は現代人の必須アイテムとなりました。
なぜか?
マスク装着が常態化したからです。
顔の半分をマスク覆われた以上どこで個性を演出すべきか?
目元です。だから眼鏡に注目なのです。
視力がいいとかコンタクトレンズ派だとか老若男女も関係ありません。
安売り店や近所の眼鏡店では種類や数に限界があります。
ネットで掘り起こすにしても、ブランド名などの検索ワードを知らなければ辿りつけません。
そこで本書です。最旬の1000本から思う存分吟味してください。

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