Canon EF-Mマウントレンズ

Canon EF-Mマウントレンズ

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Canon初のミラーレス一眼カメラであるEOS Mは2012年10月に発売されました。Canonとしては3つめのマウントで新たにカメラを出すという,無謀というか勇気ある発売である,と私には感じられました。

しかし,EOS Mの発売時に何を血迷ったのか,これしかない,というわけのわからん信念を持って初物に飛びついてしまいました。AFが迷うとか遅いとかCanonにありがちな初物でのトラブルがとても多い機種でした。発売と同時にEOS Mを購入し,1ヶ月後にはアルメニア出張に持っていって使いたおしました。軽くて小さくて仕事のお供にはたいへんよいカメラでした。このときに調達したのはダブルレンズキットで,EFレンズ用のマウントアダプタ,ストロボ,22mmの単焦点,18-55mmのズームレンズがセットになったもので結構お買い得だと勝手に思い込んでの導入でした。

その後,EF-Mレンズは少しづつ増えていきますが,そのペースは遅くてCanonにとってEF-Mはミラーレスカメラのお試しという位置付けで最初からあまりやる気がなかったのかもしれません。レンズの更新もまったくないので,EF-Mレンズで2021年末時点でディスコンになったレンズはキットレンズであった18-55mmだけだったと思います。

2018年10月に新しいマウントであるRFマウントのフルサイズミラーレス一眼カメラのEOS Rが登場するにいたって,EF-Mマウントシステムの立ち位置はますます微妙になります。EOS Rの発表以降に登場したEF-Mレンズは2021年末時点では32mm F1.4だけです。

EF-Mシステムがもっとも輝いていたのはEOS R発表の半年前,2018年2月のEOS Kiss M登場の頃だったように思います。このカメラ以降は既存モデルのマイナーチェンジが細々と行われただけです。少し力が入っているように見えたEOS M6 Mark II (2019年夏登場)がバカ売れした,という話も聞きませんので,メーカーもユーザーもEF-Mマウントに微妙な距離をおいているように思われます。

EOS Kiss Mが登場したとき,手元のEOS Mを更新するかどうか悩んだものの,そのまま先送りにしていました。半年後にEOS Rが登場し,EF-Mシステム終息の噂も少なからず飛び交うようになり,そんな中ですでに10年近く使い続けているEOS Mを更新するかどうか,ますます悩ましいところです。

とはいえ,EOS Mはそれなりに使ってきてレンズもあれこれ使ってきたので,ここにはそんな黄昏れ感満載のEF-Mレンズを並べてたいと思います。

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