ラオス/1988年発行 エッセン切手展'88(鉄道創業期の機関車-1)【STEAM LOCOMOTIVE STAMPS OF THE WORLD】

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『トレビシックが作った世界最初の蒸気機関車<ペニーダーラン>』

 世界の鉄道の歴史の中で、蒸気の力で貨車や客車を牽引して路線の上を走る"蒸気機関車"が製作されたのは1804年(公開実験は1808年)のこと。
 イギリスの天才的な機械技師リチャード・トレビシックが、ペニー・ダーランの炭鉱用として製作したのが最初である。
 大きなハズミ車や複雑な歯車装置など、現代の機関車と比べるとずいぶん変わった形をしているが、シリンダーからの排気を煙突の下から噴出させ、その勢いで火床へ空気を吸いこむブラスト装置や、ピストンからクランクを通して動輪へ動力を伝達する装置などは、現代の機関車にまで引き継がれている不滅の原理である。
 その頃、各地の鉱山や炭鉱などでぼつぼつ使い始めていた鉄道は、すべて馬がひっぱる馬車鉄道であたので、この"機械の馬"蒸気機関車の出現は、陸上交通機関にとっては一大革命であったはずだが、世間一般の反応は意外と厳しかったようだ。
 彼はその後も改良を加え、1808年には、新作の機関車に<つかまえてごらん>というふざけた名前をつけて、ロンドン市内の広場に特設した円形の路線を走って見せ、蒸気機関車が交通機関として立派に実用になることを証明しようとしたが、世間からは十分に理解されないまま、余り恵まれない一生を送った。

※発行当時の説明です。

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