アメリカ合衆国/アメリカ・シリーズ 1989.10.12【World Topics Stamp Collection】

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『新大陸発見以前のインディアン文化を紹介』

 コロンブスが、地球の球形を信じて航海に発ち、原パナマ諸島に上陸したのは、1492年10月12日のこと。いわゆる「新大陸発見」の歴史的な日であった。この新大陸発見から500年を迎える1992年に向けて、これを記念する切手が早くも続々と登場している。そんななか、米国とスペイン、それに中南米の22ヵ国が、順次シリーズで記念切手を発行することを決めた。これらの国は、いずれも「アメリカ・スペイン郵便連合」(PUAS)に加盟する国で、シリーズにはPUASマークが入れられる。シリーズ名は。ずばり「アメリカ・シリーズ」、その第1弾として発行されたのが、上のアメリカ合衆国の切手だ。

 このシリーズでは、コロンブスの新大陸発見以前の原住民の伝統文化や風俗が紹介されるが、米国といえば、先住民族はインディアン。上の切手の図案は、▷25㌣=ホピ族の儀式用カチナ人形(西暦1150-1350年)、▷45㌣=カナル族の木彫りのネコ「キーマルコ・キャット」(西暦700-1450年)だ。米国インディアンは、ヨーロッパ人が新大陸に上陸して以来、長い間迫害をうけ、19世紀末までにことごとく制圧され、多くは死亡し、残りは政府の設けた指定地に移され、厳重な統制下におかれた。その基本方針は、インディアンの「野蛮な風習と宗教」を撲滅し、代わりに白人の文明を強要しようとするものであった。しかし、第一次大戦後は、ニューディール政策の一環としてインディアンに対する方針が大幅に改善され、現在ではインディアンの完全自治権が認められている。それを反映するかのように、今回の切手には、米国南西地方のインディアンの工芸品が描かれ、独自のインディアン文う見直している。

※1989年当初の説明です。

#切手

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