グレナダ/1994年11月15日発行 (世界の鉄道Ⅱ-1)【STEAM LOCOMOTIVE STAMPS OF THE WORLD】

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『英ストックトン・ダーリントン鉄道の6輪連結機関車<ウィルバーフォース>』

 1826年、鉄道の先覚者となって急に身辺多忙となったジョージ・スチブンソンの後をついで、ストックトン・ダーリントン鉄道の技師長に就任したティモシー・ハックワークは、翌27年、スチブンソンが製作した動輪2軸の機関車<ロコモーション>の牽引力増強のため、これを改造した世界最初の動輪3軸連結<ロイヤル・ジョージ>を製作した。試運転では平坦線で100トンの貨車を牽引して時速8kmで走り、上場の成績をしめした。

 ハックワースはこれに満足することなく、1831年には、さらに斬新強力な6輪連結機関車を製作し、これを<ウィルバーフォース>と名付けた。機関士席の左右に堅形のシリンダを置き、連結棒とクランクで、足元に車軸と平行に設置した中間軸を廻転し、この廻転を連結棒で3軸の動輪に伝える構造であった。ボイラの前後に1台ずつの炭水車をつけ、前の車には機関助士(火夫)と石炭を、後ろの車には、大きな樽形の水槽を積んだ。運転成績が良好だったので、同形の機関車3両を追加製作したが、その後は、構造の複雑な堅形シリンダと中間軸方式をやめて、横形シリンダで直接直近の動輪のクランクを廻転するように改善した。

※発行当時の説明です。

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