礼装の意義にもバッチリ叶う。略礼装として紺無地のブレザーを着用する際のポイント

取材日: 2018年5月20日

文/飯野高広
イラスト/marco

礼装の意義にもバッチリ叶う。略礼装として紺無地のブレザーを着用する際のポイント_image

約束事が厳密になりがちな礼装(フォーマルウェア)について整理する本企画。略礼装としてブレザーをどう着用するのか、服飾ジャーナリストの飯野高広さんに教えていただきました。

「儀式か宴か」を縦軸に、「格式」を横軸に捉えると理解しやすい

「儀式か宴か」を縦軸に、「格式」を横軸に捉えると理解しやすい

主に昼間に行われる行事は「儀式」=厳か・地味。主に夜間に行われる行事は「宴席・パーティ」=楽しい・派手。

主に昼間に行われる行事は「儀式」=厳か・地味。主に夜間に行われる行事は「宴席・パーティ」=楽しい・派手。

礼装の意義にもバッチリ叶う。略礼装としてのブレザー

慶事にのみではあるものの、国際的にも着こなし次第で十分略礼装になってくれるのがブレザー。

この服の源流にはユニフォーム、つまり制服的な要素が多分にあるので、「同じ服を着て同じ場に集まり同じ気持ちを示す」礼装本来の意義にバッチリ叶っているからだ。

MuuseoSquareイメージ

服飾史とその背景を理解できない一部の教育関係者のせいで、日本では高校生までで卒業する服に歪曲させられてしまっているのが、あまりにも悔しい。レストランウェディングのような場ではもっと活用されてほしい服だ。

略礼装としてのブレザーの着こなし

ジャケット(ブレザー)

シングルブレステッド・ダブルブレステッドどちらでも大丈夫だが、後者のほうがやはり風格は増す。

注意すべきは胸元とボタン。ワッペンやメタルボタンに刻める紋章は、自らの所属先のものだけ。そうでない場合に無闇にそれらを付けると却って無粋になるので、例えばメタルボタンは金や銀のフラットにしておくのがお勧めだ。

トラウザーズ(ブレザー)

略礼装としてブレザーに合わせられるトラウザーズは結構多彩で、例えばチャコールグレイの無地にすると非常に落ち着いた印象になる一方で、白無地とすると快活な印象が一気に引き立つ。

ウェストコート(ブレザー)

思いの外合わせやすいのが、黄色や赤のウェストコート。濃色である紺のブレザーだからこそ、強めの色彩のこれらを品良く受けとめてくれるのだ。礼を失しない限りは柄もある程度なら遊んでしまって大丈夫。

シャツおよび小物(ブレザー)

タイも一般的な結び下げに加え蝶ネクタイを上手に活用したい。こちらも色柄で多少は遊んでしまって構わない。シャツやアクセサリーも、品を保ちさえすれば多少のユーモアがあっても良い。

革靴(ブレザー)

かなりの応用が利くのが、何を隠そう靴だ。

例えば白無地のトラウザーズを合わせる際には、思い切って白スエード若しくは白ヌバックの内羽根式ストレートチップなどを履くと清潔感が抜群に引き立つ。新郎・新婦より目立たないように配慮しさえすれば、初夏のガーデンウェディングなどには最適な組み合わせだろう。

ダブルモンクストラップやビットモカシンとの相性も案外良い。ただしこの場合は、ブレザーのメタルボタンと靴の金具の色調を合わせるのを忘れずに。

靴下も紺無地のスムース編みやリブ編みのホーズが理想ではあるものの、合わせる服の色合いに合わせたアーガイル柄などを持ってきても大丈夫だ。

ーおわりー

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飯野 高広

ファッションジャーナリスト。大手鉄鋼メーカーで11年勤務した後、2002年に独立。紳士ファッション全般に詳しいが、靴への深い造詣と情熱が2015年民放テレビの番組でフィーチャーされ注目される。趣味は他に万年筆などの筆記具の書き味やデザインを比較分類すること。

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