京都電気鉄道開業 1895年2月1日<日本鉄道物語コレクション>

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 京都市は明治維新と東京遷都により人口減少、産業衰退し、北垣京都府知事は灌漑、上水道、水運等の動力源として琵琶湖疎水を計画し。田邊朔郎に設計させました。1888(明治21)年に出張した田邊らはボストンで路面電車を見て、京都の琵琶湖疎水を利用して発電も行い、そして電車を走らせることを考えました。

 1895(明治28)年2月1日(他説:1月31日)、京都電気鉄道は七条停車場前-伏見町油掛の6.6kmで営業開始しました。この5年前に上野公園で開催された第3回内国勧業博覧会でアメリカから輸入した2両の電車が展示され、運転されていますが、営業用市外電車としては日本初となりました。京都で第4回国内勧業博覧会が開催され、京都駅前-南禅寺橋間の路線は博覧会開会と同時、1895年4月1日に開業しました。

 この京都電気鉄道の成功で、全国の主要都市で路面電車の建設が行われるようになりました。京都電気鉄道開業当初に使われた電車は長さ20尺(6m)、幅6尺(1.8m)の小型で、定員は28名でした。モータはアメリカのGE社製で25馬力、台車とレールもアメリカから輸入し、車体は国内(井上工作所)で製造されました。京都電気鉄道は、その後1918(大正7)年に京都市に買収され、その京都市営電車も1978(昭和53)年に廃業となりました。

 京都市電の車両の2両は復元され、明治村と梅小路公園で動態保存されています。この車両は1911(明治44)年以降に製造されたやや大型の電車で、長さ24尺(7.2m)、幅6尺5寸(2m)、残念ながら1895年開業当時のものではありません。

 Pスタンプの車両は動態保存されている赤い旗を持った人は告知人です。雑踏・橋上・夜間などの通行には、電車告知人が電車の5間(約9m)以内を先行し、赤旗などを振りながら「あぶない・・・」と言って、電車の走行を告知しました。電車の速度は1時間6マイル(約9.6km/h)以内と決められていたために充分間に合ったようです。

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    tomica0906

    2020/05/12 - 編集済み

    梅小路公園のN1型27号車、今はリチウムイオンバッテリで短い距離を走っています。まさに温故知新。

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    • 私は京都の生まれで、小さい頃のかすかな記憶に市電が走っていた記憶があります。たぶん乗ったこともあります(笑)

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