人と革靴のストーリーに拠り所を作る靴磨き|Studio-hidden レザーコンダクター・嶋香友那

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取材・文/山本教子
写真/日下部美沙

日本の革靴ブランド「chausser(ショセ)」プレス・山本教子さんによる革靴連載。これまで健康靴販売・加工、インソール製作、修理などを経験し、誰かの役に立つ革靴づくりを学んできた山本さん。革靴に携わるさまざまな方のインタビューを通して、革靴を気軽に楽しむ方法から奥深い魅力までをお届けしていきます。

今回は「革靴のお手入れ」の必要性や押さえるべきポイントを教えてもらうべく、Studio-hidden(スタジオヒドゥン)のレザーコンダクター・嶋香 友那さんにインタビューしてきました。

「革製品を永く愛用することに携わりたい」靴磨き職人になるまで

2014年、青山にある「Brift H(ブリフトアッシュ)」でスタートした靴磨き職人の歴史。ご自身の中で温めていた思いと縁が重なり、未経験から靴磨きをお仕事にされたとのこと。2021年12月からは「Studio-hidden」に所属し「レザーコンダクター」という新しいコンセプトで活動をはじめられました。

赤リップとブロンドヘアーがトレードマークでクールなイメージですが、お話をさせて頂くと太陽のようなほがらかな笑顔が印象的。リラックスしながらこれまでの経歴、お仕事にされているレザーケアや革靴についてたくさん教えていただきました。

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山本:嶋香さんは未経験から靴磨きをお仕事に選ばれたんですね。そこに辿り着いたきっかけは何だったのでしょうか?

嶋香:元々靴や鞄などの革製品が好きだったこともあり、今の仕事をする前からレディースシューズの販売の仕事をしていました。でもずっと心の中には「職人」というものへの憧れを持っていたんですよね。ただ、自分が“作る”という立場の職人になりたいという訳ではなく、お客さまが「永く革製品を愛用する」ことに携わりたいという気持ちがあったので、修理やメンテナンスのお仕事も視野に入れ、ずっと自分らしい形を模索していました。

販売の仕事をしている時は、お客様から愛用品についての相談を受けてもメンテナンスについてご案内するより、新しいものを販売することに繋げなければならないという葛藤があって、その思いは日に日に強くなっていきました。

そんな時、偶然「Brift H」の存在を知ったのですが、そのかっこ良さと“靴磨きを仕事にできる”ということに衝撃を受け、まさに自分の求めていたものはコレだ! と直感的に思いました。タイミングよく靴磨き職人の募集があったので、そのままこの道に突き進んで今に至ります(笑)。

山本:「職人への憧れ」と「永く愛用することに携わりたい」という思いが結びついたのが、Brift Hさんだったんですね。ちなみに元々革製品が好きだったとのことですが、特に好きなところはどこでしょうか?

嶋香:“同じものがない”というところですね。たとえ既製品で同じモデル・素材であっても、厳密にいえば革にはそれぞれ違いがあります。さらにオーナー(持ち主)さんの使い方やメンテナンス、使用頻度によっても変化して違う表情を見せてくれる。そしてだんだん自分のものになっていくところが魅力だと思います。

メンテナンスをさせていただいている時は自分のものではないけど、その都度変化していく様子を一緒に見守っていくことができて、勝手に愛着が湧いてしまいます。

山本:独立するまで7年間、Brift Hさんでお仕事をされていたということですが、在籍時に学んだことは何でしょうか?

嶋香:未経験からのスタートだったのでベースとなる靴磨きのスキルを身につけることはもちろんですが、さまざまな革製品とたくさんのお客様が集まる場所だったので一人一人のご要望への対応方法とともに、紳士靴の構造や素材などの基礎知識から特殊な作業まで幅広く学ぶことができました。ちなみに紳士靴にきちんと触れるようになったのは、この仕事を始めてからです。

山本:SNSなどを拝見していると、いろんな靴をメンテナンスされていますもんね。そんなさまざまな経験ができて刺激も多かった職場を離れ、独立することを決めたきっかけは何ですか?

嶋香:Brift Hにいた時もいろんな経験と学びがありとても楽しかったのですが、自分の中でさらにステップアップをするためにも、独立して改めて新しい環境に身を置きたいと感じたことが1番ですね。靴磨きを仕事にする上で、自分の中で重きを置いていた「メンテナンスを介したお客様との対話、目の前で表情の変化・笑顔になる瞬間」をもっと密に、自分なりにもっともっと追求していきたい! と思ったことも大きいです。

人と革製品が紡ぐストーリーに定期的に携わる。レザーコンダクターという仕事

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山本:独立されて、今は新しいコンセプトである「レザーコンダクター」という肩書きでお仕事をされていますよね。コンダクターは「案内人」「指揮者」という意味もありますが、具体的にはどんな思いが込められているのでしょうか?

嶋香:独立を考えたときに改めて大切にしたいと感じた「自分の思う理想の職人像」に近づくため、ステップアップするためには1度「靴磨き職人」という枠を取り払う必要があると考えたんです。私たちの仕事はお客様と革製品が紡ぐストーリーに定期的に携わり、お手伝いしていけるのが理想だと思うので、新しいコンセプトの元でもっとさまざまな形で永くお客様と付き合っていきたいという思いを込めています。

ちなみにこのコンセプトは心機一転スタートする際に、今後の活動に対して込めた思いをヒントに当店オーナーであり靴修理職人の佐藤正兼さんが名付けてくれました。靴作りや修理などの仕事はお客様の目の前で最初から最後まで対応することは少ないと思いますが、靴磨きはお客様の目の前で行うことができます。一緒にその場の空気を巻き込みながらセッションするようなイメージで、楽しみながらお仕事できるのが魅力なので、その部分にもフォーカスしたコンセプトです。

山本:なるほど。私自身も何度かお店で対面磨きをお願いしたことがありますが、会話をしながら目の前で靴や革小物がだんだんキレイになっていくのを見られるのは毎回素敵だなと思います。わからないことがあればその場で気軽に相談もできますし。

これって身近なものに例えると美容室みたいですよね! 普段自分でケアもするけど、定期的にプロのところでリフレッシュさせてもらえるような。

嶋香:確かに、その感覚に近いかもしれませんね。同じオーナーさんでもタイミングや使用する機会によって磨きのイメージが違うこともありますよ。「たくさん動くからジワっとしっとりめで」とか「今日はプレゼンの日で気合い入れたいからバキッと磨いてほしい」とか、そういうオーダーの変化も楽しい瞬間です。

山本:イベントや勝負前に来られるんですね。なおさら美容室感覚! 磨きのイメージを表現する時って「ジワっと」「バキッと」など、いろんな擬音語があって面白いですね。

“紳士靴”を履く女性を中心に、靴磨きに興味を持つ人が増えている

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山本:女性のお客様から磨きの依頼はどれくらいありますか?

嶋香:最近は修理の持ち込みなどに合わせてだんだん増えてきていますね。旦那さんが靴修理を出す時に一緒に来てくださって、奥様自身の革製品もご依頼いただいています。あとは靴屋さんや革製品のお店で定期的にやっているイベントをきっかけに磨きやケアに興味を持っていただき、お店へ来てくださるケースも多いですね。

修理屋さんにいく感覚と比較すると日常的に革製品を磨く・ケアするという女性はまだ少ないのですが、最近だと紳士靴に近いタイプのレザーシューズを履いている方を中心にきちんとケアをしたい、純粋につま先をしっかり光らせたいというご依頼も増えています。

山本:革製品のケアや磨きって最初はどこで誰に相談して良いのかわかりにくいですけど、やっぱり大切ですもんね。その分奥が深いので悩ましいところもありますが、知ってみると楽しいですよね。

嶋香:今までだとレディースシューズは特殊な塗装や素材を使っているものが多く、直しにくく、直そうと思うと大掛かりな補修が必要で高額になってしまう。それならメンテナンスするよりも新しい靴を買ってしまおうという方が多かったと思います。でも、最近ではレディースシューズでもメンテナンスをしながら育てていける革靴の選択肢が市場に増えたこともあり、より気軽に楽しさを感じられるようになっているのではないかと思います。

山本:売られている革製品の素材や作りによっては、自分の理想とする補修ができないこともありますよね。できる限りのケアをして永く大切にしようと思ったのに、そもそも「補修ができない」というケースもありますし。特に最近の合成皮革は本革に近い質感や見た目なので、余計にお客様にとってはわかりにくいんですよね(笑)。

嶋香:合成皮革はわかりにくくなっていますね(笑)。

山本:お店の販売スタイルによっては難しいと思いますが、私たち販売する側もケアや補修についてお客様にご案内しないといけないなと感じます。そういった対応ができていれば、もしかしたら自分の持っている革製品のケアに興味を持って相談しようと考えてくれる方が増えるかもしれませんね。

でもいきなり専門店へ相談に行くのって勇気がいるんですよね。

嶋香:行ったことのないお店って入りにくいですもんね。私の場合、初めて行くバーと同じ感覚になります(笑)。なので、もしいきなり店舗は苦手という方は、出張イベントなどが相談しやすいのかなと思いますね。

山本:思い返すと私も初めて靴磨きの専門店に行ったときはとてもドキドキしていた記憶がありますが、イベントなら開けている場所ですし、気軽で良いですね。

嶋香さんのフルメンテナンス工程と磨きのポイント

今回は当日履いていた革靴のフルメンテナンスをお願いしました。磨きイメージはお任せ! 磨きの手順と各工程の大事なポイントを教えてもらいました。

磨く前の状態。やや乾燥していて擦り傷も見られます

磨く前の状態。やや乾燥していて擦り傷も見られます

1. 靴紐を取る
2. ウェットシートで内側を拭く
3. 内側に専用のクリームを塗る。「ライニングが革の場合、汗で革が硬くなるため専用のクリームで栄養補給をしてあげます」

1. 靴紐を取る
2. ウェットシートで内側を拭く
3. 内側に専用のクリームを塗る。「ライニングが革の場合、汗で革が硬くなるため専用のクリームで栄養補給をしてあげます」

4. シューキーパーを入れる
5. 馬毛ブラシで表面のほこりをはらう

4. シューキーパーを入れる
5. 馬毛ブラシで表面のほこりをはらう

6. レザーソールの場合は、少量の水をつけながらヤスリでソールのボサつきを取る

6. レザーソールの場合は、少量の水をつけながらヤスリでソールのボサつきを取る

7. 削った部分にインクを塗る

7. 削った部分にインクを塗る

8. 液体の汚れ落としで、元々塗られているワックスを拭き取る

8. 液体の汚れ落としで、元々塗られているワックスを拭き取る

「デリケートクリームで汚れを浮かせてから、液体タイプの汚れ落としで拭くのが最近気に入っている方法です」

「デリケートクリームで汚れを浮かせてから、液体タイプの汚れ落としで拭くのが最近気に入っている方法です」

写真左が汚れをオフした後で、右がまだ以前のワックスが残っている状態。汚れを落とした後はお肌で言うすっぴん状態。
「すっぴん状態のままだと革表面が乾燥してダメージを受けやすくなります。洗顔後に化粧水や乳液を塗らずに過ごしているような状態と同じですね。また、表面を守るものがなく水分や汚れなどを吸いやすいので、それを防ぐためにもクリームは塗ってもらいたいですね」

写真左が汚れをオフした後で、右がまだ以前のワックスが残っている状態。汚れを落とした後はお肌で言うすっぴん状態。
「すっぴん状態のままだと革表面が乾燥してダメージを受けやすくなります。洗顔後に化粧水や乳液を塗らずに過ごしているような状態と同じですね。また、表面を守るものがなく水分や汚れなどを吸いやすいので、それを防ぐためにもクリームは塗ってもらいたいですね」

9. クリームを塗って、下地を作っていく

9. クリームを塗って、下地を作っていく

10. 硬めの豚毛ブラシで、クリームを革の中に浸透させる
11. 布で乾拭きをする

10. 硬めの豚毛ブラシで、クリームを革の中に浸透させる
11. 布で乾拭きをする

写真左が乾拭きをして少し艶が出てきた状態(スキンケアで言うと下地を塗った状態)、右がすっぴんの状態

写真左が乾拭きをして少し艶が出てきた状態(スキンケアで言うと下地を塗った状態)、右がすっぴんの状態

12. ワックスを塗る。「つま先や踵の芯のある箇所に塗ると立体感が出ます。今回は2色のワックスを使ってグラデーションに」
13. 布と水を使って艶を出していく

12. ワックスを塗る。「つま先や踵の芯のある箇所に塗ると立体感が出ます。今回は2色のワックスを使ってグラデーションに」
13. 布と水を使って艶を出していく

14. ヤギ毛ブラシで仕上げる。「ヤギ毛ブラシは希少で高価なので、もしなければストッキングを代用してもOK」

14. ヤギ毛ブラシで仕上げる。「ヤギ毛ブラシは希少で高価なので、もしなければストッキングを代用してもOK」

15. 最後に水拭きをしてより艶感を出す

15. 最後に水拭きをしてより艶感を出す

今回使用した道具

今回使用した道具

フルメンテナンス完了!

フルメンテナンス完了!

磨いてもらうとこんなに違う!靴磨きBefore/After

Before

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After

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山本:今回は約1時間ほどでフルメンテナンスをしていただきました。そこまで汚れていないかなと思ったのですが、磨いた後と比べるとこんなに違うのですね。トウの光具合も程よくてとても気に入りました!

嶋香:靴は汚いから磨くのではなく、長持ちさせるために定期的にケアすることが大切です。日常的にお手入れの全ての手順を行うことが難しい場合は、型崩れ防止のためにシューツリーを入れて、ほこり落としのブラッシングをするだけでも良いと思います。こんなちょっとしたことだけでも長持ちしてくれますよ。

あとは、新品の時から「プレメンテナンス」という形で保湿を中心としたケアをしていただきたいですね。プレメンテナンスは乾燥している可能性があるので行うという意味もありますが、基本的には製造過程における仕上げはあくまで靴を商品として販売するための仕上げなんです。一方で、私たちが行うプレメンテナンスは靴を気持ちよく履くため、そして靴をより良い状態で長持ちさせるための「ケア」がメイン。販売のための仕上げとは別物だと考えているので、購入後は一度履きやすくするためのケアとしてオススメしています。

山本:靴磨きにまず購入するべき最低限必要なアイテムや大切な工程は何ですか?

嶋香:よく聞かれることですが、どちらも答えは栄養補給のための「クリーム」なんです。でもクリームをしっかり吸収させるために、まずはクリーナーで汚れを落とすことも大切。そして塗ったクリーム(保湿成分)を守るためにワックスを塗る……と、結局のところ全て繋がっていますね。

ご自身できちんとケアをはじめたいという方は、シミなどのリスクが少なく、ムラなども出にくい黒い靴だと比較的簡単に挑戦ができるかなと思います。自宅では簡単なケアだけして、難しいケアはこちらに任せていただくなど、その方の靴との向き合い方によって、お手伝いできたら嬉しいです。

「靴の造形美がたまらなく好き!」もっと教えて、嶋香さんってどんな人?

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山本:今回の取材の目的のひとつに、もっといろんな人たちが気軽にお店やイベントに相談にいけるきっかけになれば嬉しいなという思いもありまして……。よかったら嶋香さんご自身のことも教えていただけますか? 趣味は読書・映画鑑賞と旅行にふらりと行かれることがあるとか。

嶋香:それBrift H入社の頃のブログに書いたものですよね(笑)。その頃とは変わっている趣味もありますが、現在でも継続しているのは旅行ですかね。沖縄にふらりと旅行へ行く、というか住んでた時期もありましたし、20代前半は海外に興味を持っていたこともあり、イギリスに半年住んでいたこともあります。

元々かなりフットワークが軽くて、思い立ったらすぐに行動するタイプだったので、今振り返るとBrift Hで働いていた期間は人生で1番長く一箇所にいましたね(笑)。

山本:フットワークの軽さでいろんなところに行って感じたことや経験したことって、今の「磨き」の感性に活かされていますよね。

嶋香:もちろんその経験は無駄ではなかったなと思います。意識してずっとアンテナを張って頑張っていたというわけではないんですけど、やりたいと思ったことを自由に、時にわがままにやっていました。振り返ると20代って今よりももっと自由で、たくさん時間があったので、そういうときに経験しに行けたのはよかったなと思っています。

山本:好奇心って大切ですよね〜。

嶋香:こんな感じで全然堅い人間ではないので、ぜひ気軽にご相談に来ていただけると嬉しいなと思っています!

山本:磨きのお仕事をしているといろんな靴を見る機会があると思うんですけど、嶋香さん自身が好きな革靴ブランドってありますか?

嶋香:ブランドでいうと「エドワードグリーン」ですね。前職の研修で工房にお邪魔したことがあり、その時にお話しした職人さんのファンキーさ、かっこ良さにすごく惹かれて。足のサイズ的にメンズサイズを履けるのですが、初めて履いた紳士靴がエドワードグリーンだったというのもありますね。

元々靴を好きになったきっかけは立体感や形、フォルムが好きというのもあるのでそういうところで惹かれる魅力がありますね。この靴のここの立ち上がりがかっこ良いとか。ちょっとフェチに近いかもしれません(笑)。

山本:たしかに他にはない形状ですね。木型ってメーカーごとの考えや個性がしっかり出る部分ですよね。さらにそれがオーナーさんごとに変化していくという……。

嶋香:レディースシューズに比べると尚更ですが、紳士靴って一見同じに見えますが同じデザインでもブランドごとの解釈の違いによって違うシルエットがあって“立体美”という感じがして良いですよね。ビスポークのギュンギュンに攻めたシルエットを見るとたまりません(笑)。

靴って人が生活する上で必要なアイテムじゃないですか。それを解剖学的な観点から作りに反映されたり、立体美などの芸術性の観点から見ることもできますよね。ビスポークの靴は特にそうだと思いますが、それぞれの履き心地と造形美に対する追求がハイブリッドされたメリハリのある美しい木型を見るとしびれますし、かっこ良いなと思います。

山本:靴って歩くための道具でもあり、ファッションの一部でもあるのですごくバランスが難しいアイテムだと思います。そこにさらにブランドの価値観が反映されると同じデザインでもフォルムや素材が変わるので面白いですよね。そういう側面もあって未だにミステリアスなアイテムだと思っています。

本日はありがとうございました!

File

Studio-hidden

靴修理職人でありビスポークシューズデザイナーの佐藤正兼さんが代表を務める靴修理店「Studio-hidden(スタジオ ヒドゥン)」。2022年には「3世代が履き、繋ぐ靴」をコンセプトに佐藤さんがはじめて手掛けた既製靴「3rd generation’s shoes(サードジェネレーションシューズ)」を発表。

東京・千駄ヶ谷の閑静な住宅街にあるお店には、レザーコンダクターの嶋香友那さんが常駐し対面での靴磨きやメンテナンスを行ってくれる。

◉ポリッシュコース(約60分)¥4,000+tax
◉ケアコース(約30分)¥2,500+tax

○プレメンテナンスオプション
上記磨きコース+¥1,500+tax

Series : 繋がり、広がるシューサークル

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公開日:2022年6月8日

Contributor Profile

山本教子

日本の革靴ブランド「chausser」のスタッフ/プレス。小さい頃からものづくりに興味があり、デザインの専門学科高校へ進学。その後誰かの役に立てる靴作りを勉強したいと思い、日本唯一の整形靴の専門学校へ。 卒業後は健康靴販売・加工、インソール製作、修理なども経験したのでより多角的に靴や足の事を考えられるようになりました。 ちょっと興味はあるけど、革靴って難しそう……そんな人達が気軽に、もっと靴のことを好きになれそうな情報をお伝え出来たら良いなと思っています。

終わりに

今回は新境地でも精力的に活動されている嶋香さんにこれまでの経緯や靴磨きに対する想いや、革製品のお手入れについて教えていただきました。

あたたかくにこやかに、且つ真摯に目の前の人や革製品に向き合う姿が印象的でした。

また、新しいコンセプト「レザーコンダクター」に込められた嶋香さんの根っこにあるずっと大切に温めてきた想いに触れ、取材が終わる頃にはなんだかわたしの心まできれいに磨いていただいたようですっかりとリフレッシュさせていただきました。

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