Pseudophillipsia artiensis

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世界的に激減するペルム紀の三葉虫において、日本以外で最も保存が良く大型の個体が産出するのが、ロシアのウラル山脈からの種類です。Pseudophillipsia artiensisという名称以外にDitomopyge artinskiensisという名称でも見かけますが、同一種類と見ております。市場に出回る本種は、遊離頬が外れた標本が出回る大部分を占めております。この標本は、遊離頬は外れてしまっていますが、同個体のものと分かる遊離頬が両方とも近辺に残っています。ペルム紀の三葉虫としては貴重な複眼がはっきりと確認できます。

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    Trilobites

    2020/06/13

    citarius2017年08月01日 19:13
    ウラル山脈といえば、ペルム紀の語源になったペルミ市のあるところですね。いかにも最後の三葉虫といった感じの標本で、外れた自在頬がそっと置かれているところなどじつに風情があっていいと思います。

    ORM2017年08月02日 18:28
    この背甲は脱皮殻でしょうか、ここまで綺麗に分離しているのは面白いですね。
    中葉の特に尾部に何列か並ぶ突起があるようにもみえますが、どうでしょうか。パラディンなど石炭紀三葉虫には大抵中葉に突起、ぶつぶつがあり、どうでもいい事かもしれないですが、私の関心の的になってます。このように極めて保存状態のいいペレム紀標本を見ますと、どうもペルム紀になってもその形質が保存されているように思えます。

    2017年08月02日 21:03
    > citariusさん 
    ウラル山脈は、ペルム紀の語源となっているということを書こうと思っていて忘れておりました。この標本は、自在頬が外れていますが、絶妙な配置におかれていて、自在頬が外れていることが逆に効果的に見えるので、気に入っております。この種類は、自在頬が残っている標本が殆どないんですよね。そもそも入手も限られるので、自在頬が無くても貴重だとは思いますが。

    2017年08月02日 21:07
    > ORMさん 
    尾部の棘は、ある程度の個体の大きさがないと残らないと思いますし、石炭紀、ペルム紀の大き目な三葉虫の標本が非常に少ないので、状態を見る指標の一つに思っています。生きている時は、もう少し細かい毛のような棘が生えていた可能性もあるかなと思っています。

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