Pseudophillipsia artiensis

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ペルム紀ロシア産の本種は、昔から知られていて、年代別にコレクションするコレクターにとって、ペルム紀を代表する三葉虫として本種の完全体を探しているコレクターも多いと思います。珍しいとはいえ遊離頬が外れている個体は、長年収集していれば入手の機会はあったと思いますが、完全体は相当の難易度である事は三葉虫コレクターなら理解する所です。この標本も国内の有力なコレクターを経由して私の所に辿り着いています。Ditomopyge artinskiensisという別名も同一種と見ています。

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    tatsutoy

    2023/01/04 - 編集済み

    珍しい標本ですね。クリミア、アルメニア、コーカサス、ウラル山脈など、ヨーロッパとアジアの境には多くのペルム紀地層が古くから知られ、シュードフィリップシアを始めとしたプロエタスの仲間が見つかると資料上では見ますが、実際の標本はほとんど目にした事がありません。日本の三葉虫の近種にあたるのでしょうが、素人の目ではその違いがよくわからないです。この標本がどの様な背景で掘り出され、遠く日本にまで届いたのか物語を聞いてみたくなります。

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      Trilobites

      2023/01/06

      日本以外では、最もペルム紀の良質な三葉虫が出る産地だと思います。ロシア沿ヴォルガのペルミが語源のペルム紀なので、地域を代表する化石なんだと思います。近郊エリアの産出種は部分化石が殆どなのか、実物を目にする機会は無いですね。私が収集しだした1990年代には既に知られている存在でしたが、近年は産出するか全くわかりませんね。この標本もそれ程新しい産出ではないかもしれません。

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      tatsutoy

      2023/01/07

      確かにロシア、ペルミのペルム紀ですね。この標本の種名も、ペルミ南東の地名であるArtinsky Districtに因んだ名称で、かつペルム紀の一時代でもあるArtinskianと、まさにペルム尽くしの一品である事に気がつきました。

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      Trilobites

      2023/01/07

      私がこの種類を昔から気にしていたのは、ペルム紀にしては、例外的な保存の三葉虫である事よりも、The ペルム紀的な所なのです。

      激動の時代であり三葉虫としても終焉する時代、且つて大繁栄した末裔として細々と生き延びた本種、どの様な視点でペルム紀の海にいたんでしょうか。

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    ktr

    2023/01/07 - 編集済み

    前の551-1も哀感があってよかったですが、やはり自在頬つきは格別の趣がありますね。
    所有者を選ぶ標本で、知らない人が見たら「アサフス?」と思ってしまいそうです。

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      Trilobites

      2023/01/07

      細かい所の保存は、551の個体のが、複眼も残ってますし、状態は良いです。本標本は、完全体として存在する事に奇跡を感じます。三葉虫コレクターでないと本標本の凄さは分からないでしょうね。個人的には当Museumを代表できる標本の一つだと思っています。

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