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Pseudophillipsia sp.
イタリア北東部、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア自治州は、東アルプス山脈を隔て北にオーストリア、東にスロベニアに国境を接します。この辺りのアルプス山脈は、石炭紀からぺルム紀の石灰岩が広がり、少数ながら三葉虫も産出する事が知られます。メキシコPest Museumの図鑑が数少ない情報ですが、P.elegans(GEMMELLARO)やP.gemmellaroi(GRECO)などが産出する事にはなっています。購入時は石炭紀となっていて事実、後期石炭紀の地層もあるのですが、Pest Museumの図鑑に合わせペルム紀で登録しています。私の所有する全三葉虫コレクションの中でも、最も入手困難な標本の一つでないかと思っています。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetina,Proetida TRI-757 Val DolceTrilobites
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Pseudophillipsia artiensis
ペルム紀ロシア産の本種は、昔から知られていて、年代別にコレクションするコレクターにとって、ペルム紀を代表する三葉虫として本種の完全体を探しているコレクターも多いと思います。珍しいとはいえ遊離頬が外れている個体は、長年収集していれば入手の機会はあったと思いますが、完全体は相当の難易度である事は三葉虫コレクターなら理解する所です。この標本も国内の有力なコレクターを経由して私の所に辿り着いています。Ditomopyge artinskiensisという別名も同一種と見ています。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetina,Proetida TRI-551-2 ArtiTrilobites
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Neoproetus sp.
岐阜県郡上市(旧八幡町)では、鍾乳洞なども多く石灰岩が分布しています。安久田岩体と呼ばれる石灰岩はペルム紀初期〜中期の地質があり、三葉虫以外にもコノドントや放散虫などの産出が知られます。三葉虫は、完全体など期待できる産状ではなく、2種類ほどが知られます。この標本は、頭鞍部と尾部が分かる標本です。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetida TRI-597 Nabikawa(那比川)Trilobites
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Pseudophillipsia sp.
岐阜県郡上市(旧八幡町)にある安久田岩体と呼ばれる石灰岩はペルム紀初期〜中期の地質があり、三葉虫以外にもコノドントや放散虫などの産出が知られます。三葉虫は、完全体など期待できる産状ではなく、2種類ほどが知られます。この標本は、片側の自在頬(自由頬)だけの部分化石です。Pseudophillipsiaとわかる眼の形や頬棘の形状が確認できます。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetida TRI-598-2 Nabikawa(那比川)Trilobites
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Pseudophillipsia sp.
岐阜県郡上市(旧八幡町)にある安久田岩体と呼ばれる石灰岩は、ペルム紀初期〜中期の地質があり、三葉虫以外にもコノドントや放散虫などの産出が知られます。三葉虫は、完全体など期待できる産状ではなく、2種類ほどが知られます。この標本は、頭鞍部のみが黒光りしています。三葉虫の知識が無いと何の化石かも分からないと思いますが、ルーペで観察してみると三葉虫のパーツの一部と認識できます。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetida TRI-598 Nabikawa(那比川)Trilobites
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Pseudophillipsia sp.
岐阜県郡上市(旧八幡町)にある安久田岩体と呼ばれる石灰岩は、ペルム紀初期〜中期の地質があり、三葉虫以外にもコノドントや放散虫などの産出が知られます。三葉虫は、完全体など期待できる産状ではなく、2種類ほどが知られます。この標本は、尾部だけの部分化石です。硬い石灰岩で分離が難しい石質なのですが、保存状態は悪くありません。Neoproetusとは明らかに違う形状が分かる標本です。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetida TRI-598-3 Nabikawa(那比川)Trilobites
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Pseudophillipsia artiensis
世界的に激減するペルム紀の三葉虫において、日本以外で最も保存が良く大型の個体が産出するのが、ロシアのウラル山脈からの種類です。Pseudophillipsia artiensisという名称以外にDitomopyge artinskiensisという名称でも見かけますが、同一種類と見ております。市場に出回る本種は、遊離頬が外れた標本が出回る大部分を占めております。この標本は、遊離頬は外れてしまっていますが、同個体のものと分かる遊離頬が両方とも近辺に残っています。ペルム紀の三葉虫としては貴重な複眼がはっきりと確認できます。
Lower Permian Phillipsiidae,Proetoidea, Proetida TRI-551 ArtiTrilobites