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Family Cheiruridae
中国の湖南省産の三葉虫、ケイルルスの一種 (Family Cheiruridae) です。
近年市場に登場した種で、おそらく未記載種であると思われます。
ぷっくり目立つ頭鞍に、短く太く頑強な印象を受ける頬棘に加えて、特徴的な3対の尾部の棘が目立つ種です。特に、尾部の棘は、湾曲せずに真っ直ぐに伸びる長い棘と、その間の短い2対の棘というユニークな特徴を持っております。奇抜でかつ格好の良いケイルルスであります。
産地は、インチューフー累層。かなり昔から、パラゼチュネラ (Paraszechuanella) (ほか様々な呼称あり)などとされる種が出回っていた印象があります。近年リエキシアスピス・ジェングジアエンシス (Liexiaspis zhengjiaensis) というユニークな種が、市場に登場した事が記憶に新しいです。
本種は非常に独特な見た目のケイルルスではありますが、よく見るとモロッコなどで産出するフォウロニア (Foulonia sp.) と非常に外観が近いのではないかと考えております。
そのあたりは長くなるので、ブログの記事の方に記載しております。
https://676bbs.blog.jp/archives/37884153.html
https://676bbs.blog.jp/archives/37885528.html
Trilobites
2025/02/09 - 編集済み最後の一つ売れちゃったと思ったら、落ち着く所が良くて良かったです。ブログの方も見てきております。この湖南省の産地、古くから知られ、大きな三葉虫も多く、近年見つかった種類も含め独創的で実に魅力的なんですが、保存状態が満足できる個体との差が激しく、近年は良い個体が高額化しているので、コレクションするのに苦労する状態ですね。
本種、モロッコのFouloniaと同じなのですが、印象が全く異なるというか、中国で産出した意外性からか、モロッコのFouloniaのほうが状態としては良いのですが、やや一般種化したせいもあるんでしょうが、中国産の方が何か惹きつけるものが宿ってるんですよね。
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trilobite.person (orm)
2025/02/09そうなんですよね。この産地、個性的で大きくて(プレパレーションさえ良ければ)見栄えがする種が多いと思うのですが、いかんせん昔は保存が非常に悪く、一方、今は保存が良い標本がちらほらあるものの、結構値がはるというジレンマがありますよね。Paraszechuanellaなどとされ、かつて非常に多数出回っていたあの種も、実はすごくユニークな見た目なので、欲しいは欲しいのですけどね。
ブログの方の続きの記事にも書いたのですが、おっしゃる通り、モロッコの方が状態が良いのにも関わらず、中国産の方に惹かれてしまいます。モロッコのフォウロニアの魅力が劣るわけではなくて、おそらく、見慣れすぎたという事が第一の原因なのでしょうけど。個人的にはモロッコのそれの縦列標本が欲しいのですが、でも今は相当高いですよね。
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ktr
2025/02/09 - 編集済みこれは、出ているのをちらっと見たときは、北米のカンブリア紀のものと思っていました。
それが、オルドビス紀のケイルルスだったとは!
見る目がないのに恥じ入るばかりですが、たぶん本種の最大の特徴である直線的に延びたトゲのせいもあると思います。
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trilobite.person (orm)
2025/02/09異形のケイルルスですよね。おっしゃる通り、尾部の直線的に伸びたトゲ、ただその一点だけが、この三葉虫を不思議な見た目にしているのかなと思います。外観がモロッコのフォウロニアにとても近いのですが、モロッコのそれは、トゲが微妙に曲がっているんですよね。そんな些細な違いが、奇抜か普通かの分水嶺になるという事が、興味深いです。
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