Stigmaria reticulata

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植物化石といえば、代表的なところでロボク、リンボク、フウインボクがよくあげられるが、私はこのうちロボクがあまり好きではなく、よっぽど気に入った標本以外はたぶん買わないと思うので、代りに担根体(Stigmaria)をあげておく。

担根体という言葉からもわかるように、これはリンボクやフウインボクの root system で、丸い乳頭様の部分から根が生えていたらしい。その根の化石は残らないようで、まだ見たことはない。

本種はスティグマリアのうちでもあまり一般的ではない S. reticulata という種で、表面に皺がよっているのが特徴らしい(reticulata は網状になった、の意)。

この標本は大きさのわりに重く、鉄の塊かと思うほどだが、どうやら母岩は siderite(菱鉄鉱)という鉄鉱石らしく、断面は赤味を帯びている。

サイズ:9㎝ほど

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    trilobite.person (orm)

    2025/02/09 - 編集済み

    ロボクは、リンボクは勿論、フウインボクと比べても模様がちょっと地味ですかね。それが、ktrさんがあまりお気に召さない理由ではないかもしれないですが。

    スティグマリアという類の化石があるという事は初めて知りました。リンボクの菱形模様は、葉の落ちた痕を見ているという様な話だったと思いますが、こちらは根っこの痕、付け根というわけですか。面白いですね。

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      ktr

      2025/02/09

      ロボクは食材のフキみたいな形をしていて、見た目の魅力はゼロですね。と言い切ってしまっていいかどうか……
      スティグマリアは、根の痕跡がリンボクの模様ほど規則的ではないのが私には気に入っています。いまもいくつか狙っている標本があって、植物化石のうちでは好きな方ですね。

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