Modocia whiteleyi

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アメリカで多産するModocia属の中でも、こちらはウィークス (Weeks) 累層産のモドシア・ウィテレィ (Modocia whiteleyi) です。

この地の種は全体的に希産ですが、このウィテレィは比較的多産する方かと思います。独創的な形状の多いウィークス産の中では、セダリア・ミノル (Cedaria minor) と並び、あまりこれといった特徴を指摘できず、おとなしめの三葉虫です。本種と比べれば、有名種のモドシア・ティピカリス (Modocia typicalis) などは、むしろずっと派手に見えます。
黄色/赤色の母岩が背景であるからこそ種名が判断できるものの、もしも黒色頁岩がバックであったなどとすれば、本種を同定することは極めて困難になるでしょう。

他の同種標本を見ると、どうも微妙に見た目が違う種が混在しているようにも見えるのですが、上記の判別の難しさもあり、それが成長段階の差なのか、種としての差なのか、私には判断できません。
意外に悩ましい種です。

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  • 1. 魅惑の三葉虫 2020年01月02日 21:18
    Modociaは、地味で比較的多くは見かけますが、weeksものなので供給に限界はありますし、状態の良い個体は限られますね。

    M.typicalisは、北米代表種ですから、絶対に抑えたいですね。どうせなら大型で、姿が美しい個体が良いと思いますが、数はあっても、そんな個体は少ないんですよね。
    2. smjpr672 orm 2020年01月02日 22:47
    >>魅惑の三葉虫さん
    モドキアティピカリスは産出量は多くて特に珍しい種でもないですが、本当に綺麗な種だと思うので、抑えておきたいですね。
    これまでもこれぞと言う標本が2つ3てありましたが、見逃してしまいました。けして無限ではありませんし、次こそはと思っています。

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    ktr

    2023/03/24 - 編集済み

    ウィークスはごく普通の三葉虫をまったく普通でないものに変えてしまう魔法の産地ですね。
    本標本なども、母岩の色調と相まって、まさに海の蝶といった感じがします。

    M. typicalis はその後手に入れられたのでしょうか。
    私はモドシアといえば「三葉虫とその時代」という図録に載っている、8㎝というモンスター級の標本がずっと頭に残っています。

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    • カラフルな母岩に地味な色合いの本体というのが、絶妙なんでしょうね。もしもこれが、本体色も明るかったとすれば、今ほど人気ではなかった気がします。

      私、3年前にティピカリスが欲しいと宣ってますが、理想ばかりが高くなり、実は結局未入手なんですよ。先日、元trilobites of americaから、ebayで出品されていたティピカリス標本も、入札してみたものの、イマイチ気に入らず、途中で気が削がれて脱落しました。

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